本日のmusic time line 「1977」
ピンクレディー旋風
当時のビクター担当者が『(ミニの衣装に大胆な踊りに)こんなゲテモノ、売れるわけない。』と上司から叱責されながらも、答えを出したのは「大衆」でした。
クラスの女子は皆踊っていたし、(まー、私が力説しなくても)「勿論、解ってるって。」そう、その通りです。
ちらりと沢田研二の「勝手にしやがれ」出ました。
今でも覚えています。
当時、小学生。学年でクラスごとの出し物(発表会)がありました。
(1学年6クラスありましたが)自分のクラスは何を出したのか全く覚えていませんが(おいおい。それでいいのか?)
別のクラスで「これ」やっていました。
帽子を投げたところで(会場から)キャーキャー。 大歓声!
『出て行ってくれー。あああーあああーああああーあ、あああー(「あ」が多すぎる!)』
恰好良すぎる! 当時(マラソン大会2位の)小〇達〇でした。 (勝手にライバル視していた)奴にやられた!
小学校男子は単純なもので「足の速い奴」こそ尊敬されるのです。(今考えると、変ですね?)
(同4位の)私にもグループがありましたが「達〇グループ」は、一味違った! やることが恰好よくて(女子に「大もて」)正直嫉妬してましたね。
当然の流れ?で、彼は中学生になると「ぼんたん」履いて「格好いい不良」になりました。(陸上部でもスター)
「沢田研二」と聞くと、いつもあの光景が瞼に浮かぶのです。
○本編
前回に引き続き、ここでは「乳プラ改変」を意識した構成とします。
再発 (再発と言われた方へ) ♯「入口の一つ」です。
♯このページ内には、以下の記載
まず、「再発」と一括りにせずに「局所再発」と「全身遠隔再発」にきちんと分けることが必要です。(戦略が異な
るからです)
局所再発:(温存手術後なら)温存乳房内再発
(全摘後なら)胸壁再発
領域リンパ節再発(腋窩鎖骨下、鎖骨上、胸骨傍)・(広義の)領域リンパ節再発(縦隔、頸部)
全身遠隔転移再発:骨転移、肺転移、肝転移、脳転移
♯ここから、「局所再発」と「全身遠隔再発」それぞれのページのタブをクリックすると、それぞれのページに行く。
今回の「コラム245」では、このうちの「遠隔転移再発」を掲載します
≪ 用語 ≫ 『乳プラ改変的には、この「用語」は「再発」というページの頭に持ってくるべきですね?★』
まず「用語」の解釈です。
皆さんのQを見て感じるのが、この「用語の混同」です。『転移の確率は? 再発の確率は?』
良く出てきます。
おそらく、ここでいう「転移=遠隔転移」「再発=局所再発」とイメージしているように感じます。
これだと「リンパ節転移が遠隔転移と勘違いされてしまう?」
また、我々が「再発」としてイメージするのは、まず「遠隔臓器」なのです。(何が、何だか?解らなくなりますね?)
◎純粋に「局所」と「遠隔」を分けてもらいたいので「局所再発」と「遠隔転移再発」としました。
● 遠隔転移再発
ここには(乳癌診断時に)遠隔転移が見つかった(用語的には)「転移性乳癌」も含まれます。
「乳プラ改変」的には、この「転移性乳癌」と言われた方が、このページにスムーズに辿りつけるようにデザインしないといけませんね?★
「遠隔転移」と診断されると、『治りません。楽(副作用が少ない)な治療か行いましょう』と、言われることが多いけど(QAを見ていると)、それしかないの?
一般論として、昔から「再発治療は何をしても結果(予後)は同じ」という考え方があります。
私も経験の浅い時期は、そう思っていたし(経験=症例数の少ない医師は)生涯その考えから離れられないのだと想像します。
昔と状況はどう変わっているの?
抗がん剤で言えばbevacizumab, eribulin、そして分子標的薬palbociclib, abemaciclibの登場です。
特に分子標的薬の効果は「期待値以上」です。
なるほど!
これら「新しい薬剤」を早い時期に使うことで「予後改善(もしかして根治)」の可能性も広がっているということなのかな?
その通り!
「何をしても同じ」というvisionのない「消極的治療」ではなく、「病勢奏功⇒維持⇒(その先に)根治かも?」という「積極的治療」の選択肢があるのです。
実際のサブタイプ別の治療戦略は『今週のコラム 228回目 乳癌治療の実際 「全身治療(薬物療法)」vol. 2 再発治療』をご参照ください
それでは、ここでは貴重な実例をあげましょう。
1.遠隔転移再発
①骨転移症例
『今週のコラム 236回目 palbociclib② (放射線+)抗がん剤先行で長期間維持している症例』を参照のこと。
ここでのポイントはpalbociclibを用いる前にeribulinをきっちり8サイクル(5か月間)やってcCR(clinical complete response)を得ていること。
そしてpalbociclibで「病変の無い状態」が(長期間)維持されていることです。
②肝転移症例
初診時 cT4b, cN1, HER2 type
cT4bとはいえ、手術不能ではなかった。
しかし、前医(地元)では『HER2typeだから、術前抗がん剤しなければ手術しません』
と言われ、当院転院し、手術施行
術後抗HER2療法をやる予定だったのだが、直前になり拒否された。
「だから」かもしれませんが、
術後、数か月で「肝転移」出現
さすがに、抗HER2療法を受け入れて行うこととなりました。
●治療経過
pertuzumab+trastuzumab+eribulin4クール(3か月間)でcCRとなり、
その後分子標的薬(trastuzumab+pertuzumab)だけで5回(15週)行い、その後無治療(私的には「9か月くらい」続けてもらいたかったのですが…)
現在まで、相当な期間過ぎていますが(無治療で)cCR継続中です。
③肺・SC転移
術後の「肺及びSC」再発でした。
●治療経過
trastuzumab+pertuzumab+eribulin 4cycle(3か月)でcCR
その後、そのまま4cycle施行後trasutuzuamb+pertuzumabとして12cycle
2.転移性乳癌
抗がん剤⇒手術⇒術後療法(抗がん剤+分子標的薬)⇒cCRを持続
他院初診時、左記のような「多発性骨転移」
『手術はできない、一生抗がん剤』と言われ、抗がん剤開始
抗がん剤(EC, weekly paclitaxel)は著効(CEA 235⇒9 CA15-3 65⇒20)したところで
『手術できないのか?』と、江戸川へ転院
手術⇒ 術後bevacizumab + paclitaxel 3cycle⇒ palbociclib + palbociclib(denosumab併用)
骨シンチも、「ほぼ」取り込み無し
腫瘍マーカーも正常
3.手術不能乳癌
抗がん剤⇒手術⇒術後分子表約薬のみ⇒cCRを持続
Beforeの下図は「腫瘍」ですが、広範囲皮膚浸潤を伴い「手術不能」所見です。
この方は「高齢」かつ「糖尿病合併」のためdocetaxelを減量(通常の60%)で
8 cycle行いました。
著明に改善しcCR(after参照のこと)
手術後は無治療で無再発継続中
◎ もう一つの観点
「QOLのために(手術できる時期に)手術すべき」
(以下、8572から抜粋)
ルミノールBとのことでホルモン療法からはじまりました。
2015年からアリミデックス、ゾラデックス、ノルバデックス他、(その後骨転移があり、ランマークを始めてます)
2019年末からアフィ二トール、2020年5月時点でゼローダを服用してます。
↑ ↑
上記のような治療の挙句に「元の腫瘍が痛いこと、皮膚が変形する、汁が止まらない」となっています。
8572さんは、(初診時に)「肝転移があるから手術しなかった」のだよね?
現在最も困るのが「腫瘍の痛みと(皮膚潰瘍による)浸出液」とあるけど、(ここまで)5年間で何とかならなかったのだろうか?
そこなんだ。
もともとの局所の状態が(記載がないので)不明だけど、(肝転移があるだけで)もともと手術可能な状態であったなら、そのタイミングで手術してしまっていれば、今のような状況は無かったし、
もしも、(その時点では「局所の状況」が手術不能だったとしても)「局所が手術可能となる事を第1目標」として抗がん剤を頑張っていれば、手術が可能なタイミングが作れたのではないかと思います。
ホルモン療法や経口抗がん剤(everolimsやcapecitabine)しか用いていないようなので、★今からでも、anthracyclineやtaxane, bevazizumab, eribulinなど用いれば(手術可能な状態にまで改善するかどうかは不明ながら)「かなりの効果」が期待できると思います。