照射後、局所再発した患者さんのBNCT治療(ホウ素中性子捕捉療法)のご案内
我々乳腺外科医が治療に苦慮するなかに、局所再発があります。
手術可能であれば手術を選択するのが我々乳腺外科医であり、
(もしも、病変が広範囲など)手術不能であれば「放射線」が頭をよぎります。
ただ(皆さんご存知ないかもしれませんが)一度照射した部位には2度と放射線治療はできないのです。
このような際には、いままでは「薬物療法」一択でした。
ただ、薬物療法も効果があれば無論いいですが、効果は保証されるものでは(勿論)なく、その場合には皮膚病変はどんどん悪化し、出血や崩壊(浸出液や悪臭)など著しくQOLを損なう状態となります。
そこで今までなかった治療としてBNCTの登場です。
BNCTの原理(概略)
(癌細胞に集まりやすい)ホウ素化合物を点滴します。
このホウ素化合物は癌細胞に取り込まれやすく、正常な細胞には殆ど取り込まれません。
そこに中性子照射を行うと、(癌細胞に集積していた)ホウ素化合物と核反応しアルファ線、リチウム粒子を生成しこれが(X腺に比較して)非常に強力な殺細胞効果を持っているため、(ホウ素化合物を取り込んだ癌細胞のみが)破壊されるという高選択的な治療が期待されます。
BNCT概論
田澤医師が解説 BNCT
サブチャンネル BNCT 3本の動画
BNCT症例報告 乳がん胸壁再発の制御 QOLと根治
負けざる者たち 乳がん再発 BNCTの位置づけ
乳がんへのBNCT(放射線治療後に再発、BNCT治療を行った症例)
BNCTギャラリー