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乳癌

乳癌の発生

・乳癌の殆どは乳管(ミルクを運ぶ管)の細胞が癌化しておこります。

・癌細胞はまずは乳管の中を増殖します(この段階を非浸潤癌といいます)、やがて乳管の壁を破って間質「浸潤」します。(浸潤癌といいます)

・乳管の中には血管もリンパ管もないため、非浸潤癌では、血管の中に入り込んで転移する「血行性転移=遠隔転移」も、リンパ管の中に入り込んで転移する「リンパ行性転移=リンパ節転」)の、どちらも起こりません。

詳しくは下記コラムを参照ください。

今週のコラム 243回目 しかし、8654で紹介したように以下のケースでは非浸潤癌として診断できます

統計の要点

・増加が著しい(37年間で8倍以上)

・若年者に多く40歳代では(女性の癌の)実に40%以上を乳癌が占める。

乳がんのグラフ

ステージの要点

ステージはT: tumor 腫瘍径(最終的には「病理学的浸潤径」)とN: node リンパ節転移の個数の組み合わせです。

T1 2cm以下 2cm< T2 ≦5cm   5cm< T3   T4 皮膚所見を伴うもの

N0 リンパ節転移なし N1 1個から3個 N2 4個から9個 N3 10個以上

Ⅰ期及びⅡ期はTとNの組み合わせできまり、

3期以上は

N2(リンパ節転移4個以上)だとステージⅢA

T4(皮膚所見を伴うもの)だとステージⅢB

N3(リンパ節転移10個以上)だとステージⅢC

乳がんのステージ

組織型

乳癌はまず、非浸潤癌(乳管に留まっている)と浸潤癌(乳管から外へ浸潤している)に分けられます。

 

非浸潤癌 15%

浸潤癌 85%

浸潤癌は更に「75%を占めるno specific type 非特殊型」と「(残りの25%を占める)specific type 特殊型」に分けられます。

no specific typeは、更に「乳頭腺管癌25%  充実腺管癌15% 硬癌 35%」に分けられますが世界的にはno specific typeと一括りにすることが多い。

specific typeの中には粘液癌 4%、浸潤性小葉癌 5% 、アポクリン癌 1.4%などがあります。(他は1%以下)

 

組織型は、治療法とも予後とも殆ど関係ないので、「こんな風に分類されている」程度の認識で構いません。

それに対して重要なのが「サブタイプ」です。

 

サブタイプ

サブタイプとは乳癌の「治療に直結」する概念です。

主役は以下の3つ(前者2つはホルモン受容体 後者は増殖蛋白の受容体)

ER(estrogen receptor)

PgR(progesterone receptor)

HER2(human epithelial growth factor receptor type 2)

 

 

 

 

 

 

「依存」とは、それを「抑制する治療が効く」と同義です。

・実際の組み合わせ

ER陽性/HER2陰性 = 「ルミナールタイプ(HER2陰性)」 ホルモン療法が効く

ER陽性/HER2陽性 = 「ルミナールタイプ(HER2陽性)」 ホルモン療法+抗HER2療法(の両方が)効く

ER陰性/HER2陰性 = 「トリプルネガティブ 」 ホルモン療法も抗HER2療法も(どちらも)効かない

ER陰性/HER2陽性 = 「HER2タイプ 」 (ホルモン療法は効かず)抗HER2療法が効く

 

ルミナールA/Bについて intrinsic subtype

ルミナールタイプを「抗がん剤が効くタイプ(A)」と「抗がん剤が効かないタイプ(B)]に遺伝子発現から分類したものをintrinsic subtypeと言います。

intrinsic subtype

臨床の場では、煩雑で調べることが不可能であるため、実臨床の場ではKi67の値で判断する(近似させる)ことが推奨されている。

Ki67<20 ルミナールA(だろう)

20≦Ki67≦40 グレーゾーン

40<Ki67 ルミナールB

♯ Ki67とは癌細胞の細胞「分裂期にある割合」のことであり、「増殖能に直結する」と考えられている。

今週のコラム 15回目 どうやって、免疫染色だけで、AとBに分けるか?

♯ グレーゾーンの場合にはOncotype DXでの判断が推奨されている。

Oncotype DX

OncotypeDX

 

 

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