乳がんは早期発見、早期治療を目指しましょう。乳がん手術は江戸川病院|乳がんプラザ

こんにちは。田澤です。

今週も台風でした。

(通過した地方の人は大変だったと思いますが)ここ関東は寧ろ天気がよく暑くなりました。(10月で30℃?)

土曜日の市川外来帰りに(暑い中)走っている中、いろいろ考えていました。

 

私が毎日走るようになったのは20歳ころから(もう、30年!)なのですが、そもそも私のプライドの源泉にはランニングがありました。

物心ついた頃(幼稚園の年少?)から運動会の徒競走では無敵の私でした。

近所の少年(年上もいましたが)にも負けたことがない。

「俺って、凄いな。誰にも負けない。」(少年にとって「足が速い」ことは最大の称賛だったのです)

しかし、そんな私のちっぽけなプライドも小学校に上がっての「マラソン大会」で打ちのめされました。

その当時、(まだまだ子供の数は増えている最中であり)子供の数は多いマンモス小学校でしたが、「学年7位」

廊下の壁には学年10位までが張り出され、その中に入ることは大変な名誉であり、(クラスメートから)称賛されうれしい一方で、

「俺より、早い奴がいるのか!」 「井の中の蛙」だった私が、初めて(自分の狭い世界を知り)挫折を味わうこととなったのです。

(プライドにかけて)頑張り翌年には4位となりましたが、やはりトップは獲れません。

1位と2位は「〇オヤ ヒロシ」「〇バヤシ タツヤ」不動の「ビッグ2」です。(3位は忘れました)

 

「奴らには敵わない」

その後、〇オヤ ヒロシは(そのまま)新潟に残り脳外科医となり、〇バヤシ タツヤは(今でいう「イケている」奴でしたが)不良となりその後消息不明です。(たんに私が知らないだけ)

 

私はよく「advantage」という言葉を使いますが、自分にプライドを持つ姿勢は(物心ついた最初の)「ランニング」から実は始まっているのです。

 

 

 

 

6821『乳がん転移について』を回答していて…

今日これを書いている途中にも

『2018年10月05日8 乳癌と診断されました

『2018年10月07日3 心配です

これらの「〇〇(という症状)があるのですが、これって転移?」みたいなQが(最近、特に)急増しています。

何故??

「あー。 芸能人の報道が影響しているのか。」ようやく府に落ちました。

皆さんが更年期に起こる(卵巣からのホルモンによる)症状(これは、がん告知というストレスに曝されると、同様に卵巣が不安定となっても起こります)を「癌の転移」と結びつけて無駄に心配をすることを憂い、『今週のコラム 111回目 大事なことは、これら①~④の病気など世の中には無いのです。それは(我々医師には)自明なことなのです。
』を書いた経緯があります。

それでも、自分のこととなると冷静になれず「この症状は転移ではないか?」との質問が絶えません。

 

○それでは逆の面から見てみましょう。

遠隔転移には(そもそも)症状があるのか?

これこそが、(私のように)膨大な数の臨床経験を積んだ者の使命と言えるかもしれません(少し大袈裟?)

♯おそらく若い医師の中には(私も若いころはそうでしたが)患者さんから「〇〇の症状がある。転移では?」と聞かれた際に、(自信をもって答えることができず)「その可能性も否定はできません」的な回答をして、無駄に患者さんを心配させていることでしょう。(このQandAの中にも‘そのような医師’はしばしば登場してますね?)

 

1.肺転移

6821の質問者も『胸の痛みと息苦しさや喉が渇き少しガラガラするので肺が心配』とコメントしていますが…

これらは全く「肺転移の症状」ではありません。

 

実際は…

肺転移は殆ど症状がありません。

肺転移が見つかる契機としては「一般検診で今日Xpを撮影したら影を指摘された」もしくは「腫瘍マーカーが上昇」したので精査(CT)したら見つかった。

ほぼこれらしかありません。

 

それでも皆さんは『最初は無症状でも、進行する(肺転移の数が増加もしくは1個1個が増大)ことで、いつかは症状がでるのでは?』というかもしれません。

実際には、肺転移では「かなり進行」しても無症状です。

(胸部レントゲンで)「これは凄い!」という程の所見でも患者さんには呼吸困難は無いのです。

『肺転移で症状が出るのはどんな状況?』

→肺転移が胸膜浸潤(そう簡単には起こしませんが)して胸水が大量に貯留した場合に「咳」とか『呼吸困難観』がでてきます。

ただ、それはいきなり起こる症状では決してないのです。(乳癌初発の状況で、そんなことを1%でも心配するのは全くナンセンス!)

 

○繰り返しますが、「肺転移は無症状」 喉がイガイガするとか咳が出る→それは風邪です。

 

2.骨転移

これは、「遠隔転移の中でも唯一症状があるもの=痛み」であることは確かです。(それがあって、痛み=骨転移という心配をされる方が後をたたないのです)

ただ、重要なポイントがあります。

骨転移は「血行性転移」なので、局所とは(部位的に)無関係なのです。

 

よくある質問に「右乳癌で右胸が痛い。これって骨転移?(『2018年10月05日8 乳癌と診断されました』にも出てきますね?)」

骨転移が(たまたま)「腫瘍のすぐ裏側の肋骨に起こる」と考えることなどナンセンス!(癌細胞が直接浸潤するわけではなく、あくまでも一度血管に入ってから起こるのです)

★実際の骨転移の好発部位は「脊椎(背骨)や骨盤」です。

 

3.肝転移

肝臓は沈黙の臓器

まず、これを頭に入れましょう。

肝転移は「痛みもない(1000%痛みを感じません))」し「肝機能も上がりません」

★このQandAでも、しばしば出てきますが…

特に抗がん剤中に「肝機能が上昇しました。これって肝転移?」みたいなQがあります。

全くナンセンス!(どこから、どう見ても抗がん剤による薬剤性肝障害です)

それを、(未熟な医師は)「念のため、(CTや超音波で)肝臓を調べてみましょう」となるようです。(馬鹿げている)

実際には、肝転移では肝機能障害はありません。(肝転移の患者さんが肝機能障害があるとしたら、それは治療で用いている薬剤性です)

実際に肝転移が見つかるのは(症状ではなく…症状はそもそもありません)腫瘍マーカーが上昇することで見つかるケースが殆どなのです。

 

4.脳転移

脳転移に頭痛なし。(これも『2018年10月05日8 乳癌と診断されました』に出てきますね?)

脳転移は(そもそも)血行性転移としては単独として出るものではなく、通常(骨転移や肝転移などで長期間治療していて、その末に出るもの)なのです。

乳癌の初期治療の段階で「脳転移?」と心配すること自体、まったくナンセンス。

それでは脳転移で起こる症状は?

単純に(無意識の)「左右差」と考えると解ります。

つまり、(自分ではまっすぐ歩いているつもりなのに)「何故か、右(左)にいつも傾いている」とか「右腕(左腕)だけが動かない」みたいな(無意識の)左右差なのです。

(脳転移が進行して脳に浮腫が生じると)「脳圧の亢進症状=頭痛、嘔吐」はありますが…(何度もいいますが、脳転移自体「遠隔転移の最終型なのに、さらに脳浮腫となると、初発時にそんなことを想像すること自体全くナンセンスなのです)