リンパ節再発の場合、その部位によって治療戦略は異なります。
それは『手術が可能なのか?』という視点が必要なのです。
〇 局所療法として
1.腋窩、鎖骨下 まずは「手術」を前提として検討する。(手術不能なケースもある)
2.鎖骨上、胸骨傍、縦隔 局所療法としては(手術ではなく)放射線(トモセラピーなどのピンポイント)を検討
〇 全身療法として
3.積極的全身療法 画像上「緩解」を狙う
抗がん剤(HER2陽性の場合の抗HER2療法も含む)
分子標的薬(CDK4/6阻害剤) palbociclib / abemaciclib
4.消極的全身療法 (寛解した後の)「維持」を狙う
ホルモン療法
(HER2陽性ならば)trastuzumab+pertuzumab単独
局所療法として(上記1で)手術を行ったにしろ、(上記2で)放射線を選択したにしろ「全身療法も行う」ことが大原則
順番に特に制約はありませんが、
(手術の場合には) 「手術」⇒上記3⇒上記4
(放射線の場合には) 「放射線」⇒上記3⇒上記4 も勿論アリですが、上記3⇒「放射線」⇒上記4も有です。
是非、以下も熟読してください。
・ 8804 「鎖骨上、胸骨傍、縦隔リンパ節」再発
・ 『今週のコラム 230回目 リンパ節再発 あなたは諦めますか?』
・ 『今週のコラム 244回目 再発(再発と言われた方へ) vol.1 局所再発』
・ 『今週のコラム 245回目 再発(再発と言われた方へ)vol.2 遠隔転移再発』