皆さん、こんにちは。
今、am6時。夜が明けていないので今日の天気は不明ですが、昨日は気持ちいい冬晴れ?でした。
土曜日は唯一「昼間」に走るのですが、寒くても天気がいいと汗も出るしやっぱり晴れっていいですね。
そんな気持ちいい流れでの今シーズン3回目の「ボタン鍋」 旨さ半端ない!
私の遠い記憶では、(研修医時代)山形の(たまたま、通りがかりの)「ボタン鍋やってます」的な店で食べた記憶が「微かに」あったのですが、殆ど記憶に残らない程度のもの。
何と勿体ない「前半50年」 人生100年時代(既に折り返してしまってますが)取り返したい。そんな思いを強くしました。(食のために生きるんかい?)
と、半分?冗談から入ったこのコラム。
予告通り、今回は「腋窩リンパ節再発の増加」についてコメントします。
まずはAさんのケース
○ 初発時 センチネルリンパ節生検を施行し「陰性」にて郭清省略されています。
その後、主治医のエコーも無いまま3年を経過。
○ 腋窩再発 3年目の検診エコーで「腋窩リンパ節転移(再発)」を1個指摘されます。
腋窩リンパ節に転移があるようです。(あくまでも「技師のレポート」を見ながら)
念のため、(全身チェックのために)PETを撮影してから、方針をたてましょう。
(「再発」の2文字にドキドキしながら)お願いします。
その後のPETには異常なく、腋窩リンパ節再発に対して手術が行われることになりました。
大丈夫かしら?
ただ、主治医が術前に(最後まで)自分自身でエコーしなかったこと。
その「ちょっとした?」懸念が、術後現実になるとは(この時点では)解りませんでした。
○ 術後、病理結果の説明
リンパ節転移は15個でした。
(15個という多さに驚き)大丈夫ですか?
もう(転移したリンパ節は)残っていないんですよね?
(ちょっと、躊躇しながら)それ以上は癒着していて安全には手術できなかった。
まずは「放射線」早めにかけましょう。
そしてその後に「抗がん剤」をしましょう。
えっ、(転移している)リンパ節が残っているかもしれないってこと?
(再)手術できないんですか?
それは無理です。
早く、放射線をかけましょう。
と、ここでAさんは、今まで主治医に言われるがままに治療をしてきたが、本当にこれでいいのだろうか?と真剣に考え始めました。
そこで(最近、その存在を知った)QAをしてみたのです。
(Aさんが懸念されているように)放射線を急いでいる(抗がん剤より先行させようとしている)ことに違和感があります。
主治医は、(手術した先に)転移したリンパ節が残存していると危惧しているのではないか?
「残存した転移リンパ節が大きくなり、拡がらないうちに直接、放射線をかけたい」ということではないか?
QAを経て、診察の場でAさんは疑問を投げかけます。
何故、手術で全部取れなかったんですか?
そんなに、難しい事なんですか?
(私は、その医師ではないから)想像するしかないですが…(と、前置きしたうえで)
主治医は、術前自らエコーをしていない。(まず、それが大問題ですが… 大きな病院ではよくあることです)
おそらく(主治医は)技師エコーのリンパ節転移が「1個だけ」あるというレポートから手術を簡単に考えて臨んだのではないかな。
大胸筋の裏を(外側から覗き込むだけの)腋窩郭清しか、やってこなかった術者が「その先(レベル3)」の転移に対する手術(腋窩鎖骨下郭清)を想定できなかったのではないか?
私の想像
術中
えっ! (技師によるレポートとは異なり)この先(奥)にもリンパ節転移がある!
でも、レベル3(鎖骨下リンパ節)は今まで郭清したことないし、そもそも先輩たちの手術でも「見たことさえ」無かった。
鎖骨下郭清は視野も悪いし腋窩静脈に接しているので、とても怖くてできないよ。
これは、安全性を考えて「ここまで(レベル1+α)郭清」して、術後早々に放射線かけることにしよう。
私はどうしたら、いいんですか?
再手術したほうがいいの?
でも、主治医は「手術できない」って、言ってるし…
了解しました。
まずは診察エコーしてみましょう。
腋窩鎖骨下は(乳腺以上に)医師自身が実際にエコーすべき部位です。
「術者の目」で評価しないと誤りの素です。(この部位は「手術することのない」技師には想像できないのです)
黄色が(転移性)リンパ節
小胸筋より外側(図の左)がレベル1(2個)
小胸筋の裏側がレベル2(1個)
黄色が(転移性)リンパ節
先ほどのレベル2よりも(更に)奥のレベル2リンパ節
(残念ながら)転移性リンパ節は残存していますね。
次回へ続く