こんにちは。田澤です。
乳腺症はさまざまな画像所見となりますが、その代表が「腫瘤非形成性病変」です。
〇注目してほしいのは、乳癌(主として非浸潤癌)が腫瘤非形成性病変(多発小腫瘤)として、乳腺症と画像が似ているという事実です。
多くの乳腺外科医(MMTEを積極的に診断に用いない)は、この画像を見て(簡単に)『乳腺症だと思います。半年後ね。』となります。
これが、「乳腺症が癌化する」とか「乳腺症があると(将来的に)癌になりやすい」という都市伝説を産んできた(今後も「産み続ける」ことでしょう)元凶なのです。
★乳腺症の確定診断はMMTEです。(無論「外科的生検」もありますが、それは特殊な事情となります)
つまり(通常の)バネ式CNBでは「誤診」の可能性があるのです。
「画像診断だけでの乳腺症」という診断や、「バネ式針生検や細胞診での乳腺症」という診断は確定診断ではありません。
そんな「偽乳腺症」が(半年後や1年後に)「乳癌でした」となったときに(それらの医師は)「乳腺症の中に乳癌が発生したんだね。」と涼しい顔をして言うのです。
管理番号7688『乳腺症について』の質問者はMMTEで確定診断しているので安心できるのです。
以下、QandAより抜粋
A.「乳腺症と言われました。」
B.「念のためとMMTEマンモトーム生検をしましたがやはり乳腺症でした。」
同じ「乳腺症」という結果でも、このAとBでは「全く異なる」ことに気付いていますか?
これこそが、「乳腺症が癌化する」「乳腺症と言われていたが、後で(半年後?)乳癌と言われた」という都市伝説の元凶となっています。
★この都市伝説が起こる理由は
1.画像が似ている。
2.MMTEでないと誤診が起きやすい
となります。
シンプルに言えば
「画像診断での乳腺症という診断」もしくは「(通常の)針生検での乳腺症という診断」⇒後に癌と判明した。
これは、「乳腺症が癌化した」とか「乳腺症は癌になりやすい」という事ではなく、単に『診断が不十分だった(極論すれば「誤診」』なのです。(最初からMMTEしていれば、最初から「癌」という診断だっただけの話なのです)
「1年も放置で大丈夫でしょうか?」
⇒全く問題ありません。
そのために(乳腺症の確定診断である)MMTEをしたのですから。
「乳腺症が癌化することはありますか?」「また乳腺症もちは癌になりやすいですか?」
⇒都市伝説です。
上記コメントで「何故、そんな都市伝説が語られるようになったのか?」理解いただけましたか?
★ちなみにMMTEが広く使われるようになってから数年しか経っていません(私が使い始めてから6年です)
それまで多くの癌が「乳腺症」と診断され、のちに「癌だった」と判明してきたのです。
それが、「乳腺症⇒癌になる」都市伝説なのです。
〇この都市伝説の怖いところは…
未だに「現在進行形」であることです。
MMTEをしたがらない(やったこともない)乳腺外科医の周りには、この都市伝説がつきものです。(だから、それらの医師は必ず「半年後来てください」と言い訳をしているのです)
「不安で夜も眠れません。」
⇒安眠しましょう。
MMTEしたのだから。
*管理番号7688『乳腺症について』