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今週のコラム 490回目 遠隔転移を伴う乳癌、その治療戦略とpriority ver.1 bone編

20℃越え!

 

久しぶりの屋上です。

ビールも旨いが、カレーも旨し。

 

 

ガンジスカレーシリーズ

 

とっても旨いカレー(レトルト)です。

from Miyazaki

とっても感謝です。

 

 

 

 

○ 本文

priority

なんて、言葉を使うと(昭和の私は)あの「ルー大柴」を思いだします!(今、何してる?)

似たキャラクターに(安部礼司の友人に)「刈谷修(おさむってこの字?)」も居ましたが、今いずこ?

本日のKey wordです。(ルー大柴ではなく)priorityの方です。

 

遠隔転移の場合、薬物療法一択というわけではなく「その臓器とくせい」や(同じ臓器でも)「大きさや数」でpriorityが変わります。

これを見誤ると、患者さんにとって大変な事態を招くともいえます。

 

1.骨転移

1-1 priorityの無い骨転移

 

 

C2(第2頸椎)転移

 

 

 

 Th10(第10胸椎)転移

 

骨転移は2か所、症状(疼痛)無く、しかも骨破壊も軽度

この場合には原発巣の手術⇒(術後)上記2か所の放射線⇒抗癌剤

 

1-2 まずは骨転移の照射にpriorityがあるcase

 

(前医経過)

初診時、転移性乳癌

腰痛及び右股関節痛で歩行困難な状況

L2 及びrt. acetabularへの照射

 

♯ただ、この方は(このまま)CDK4/6 inhibitor+hormone 「手術はしない」と主治医に言われたので

当院へ転院

骨転移が中途半端だと、骨折のリスクも残る(QOLを著しく損なう)ので

(乳癌の手術前に)抗癌剤 ♯よりコントロールやリスクを減らしてから手術の方針

(実際には)bevacizumab/paclitaxel⇒手術 Bt+Ax+Ic(予定)⇒ECx4(予定)

ここまで治療すればcCRを狙える(と、考えています)

そして、その後にCDK4/6 inhibitor + hormone(で長期cCRを狙います。その先に根治もあるのでは?)

♯手術に際して…

私は「遠隔転移があるから」リンパ節は適当に… とはしません。

1.(残存した)リンパ節転移から再発したら手術の意義が損なわれる

2.本気で根治を狙う

3.鎖骨下郭清は(術者にとっては手技的に大変だとしても)患者さんの負担はあまり変わらないから

 

ここでtime is up ! (そろそろ動画配信の準備せねば!)

 

ver.2 内臓編は、次回にこうご期待!