流石にこの時期。屋上には出れず。
しかし?ラーメンは旨い
トマトベースの野菜スープにラーメン。これが実に滋味深い。
ジビエのパテアンクルートはレンジで温めたら「フンニャリ」してます。
診断と手術(治療)
1.手術
ここ最近のコラムでは鎖骨上下の再発手術についてコメントしてきました。
正直、これは通常では踏み込まない(と言うよりは)むしろ「踏み込めない領域」といえます。
何故なら通常の標準的な乳癌の手術(レベル2=腋窩郭清まで)では「かすることもない」からです。
通常の鎖骨下郭清(レベル3)を相当数経験することで対応できる視野であり、鎖骨下郭清を避けるために術前抗がん剤を行う施設ばかりとなってしまった現状では、それを他の医師に期待することは、もはや絶望的。期待もしていません。
★術前抗がん剤でたとえレベル3リンパ節が残存しても、それらの医師は手術で取るわけではなく(手術では腋窩郭清=レベル2まで取り)、転移したレベルⅢリンパ節は術後に放射線照射で誤魔化しているのです。
2.診断
それでは診断はどうなのか?
診断は100%確定診断でなくてはいけません。
患者さんの立場から見て、当然でしょう。
曖昧なままにして「経過観察」なんて、とんでもない!
しかし、手術どころかこの診断さえもきちんとできない乳腺外科医が多い。
それらの医師に多くは望まないにしても、せめて乳癌診療の「入口」であるこの診断だけでもキチンとしてほしい。
診断も手術も満足にできないようなら、(人畜無害どころか)極めて有害な存在。
他院で確定診断できずに当院で確定診断(組織診)しているケースが多い(確定診断希望メールを運営しているから当然と言えば当然ですが)ので、皆さんが想像する以上に私は「この、とんでもない現状」に常に直面し(正直)かなり憤っているのです。
今回も、このとんでもない現状についての愚痴にお付き合いください。
〇 本文
まずは、11月6日掲示板に投稿した文章を、再度ここに掲載します。
『Q&A 2022年11月06日2 5ミリのいびつな腫瘤+血流あり』を今、回答していて…
5mmのしこりを細胞診して言い放ったという、その乳腺外科医のセリフ
『小さいのでぐりぐり細胞取ってこれないからちゃんと判定できないかもしれないとお話しされ
ました。
その時は半年後にまた大きくなってるか診てみましょう』
まるで、「小さいんだから細胞診で外すのは当たり前。私何にも悪くないモーン」みたいな言い方だね。
それでいいの?
全く、とんでもない!
細胞診にしろ、組織診にしろ、やるからには「その結果は100%でなくてはいけない」
この人、本当に真剣にやっているのだろうか?
私は組織診する際には、きちんとエコーで捉えたうえで「微調整を絶えず加えながら、ターゲットに100%の精度をもって」針を入れます。
「取れていないかもしれない」などと言うのは、よっぽどの経験不足か?(手技的に)雑なんだとしか思えない。
それでは最近の症例を供覧しましょう。
半年に1回の定期健診中に、発見された(echo上)7mmのシコリ
別角度で見ると…
明らかに癌を疑う「不整形」ではないけれど、「周辺がclearでない」所見。
前医では「良性とは思うけど…」といいながらCELERO生検したとのこと。
病理結果は良性(adenosis)、そして(良性と確定診断したから、100%疑いが晴れたかとと思いきや)経過観察
何故、患者さんが(痛い思いと、高い診断料まで払って)経過観察なんだろう?
診断のための検査なんだから、何故『良性でした! これで100%安心です。経過観察は不要、通常の町の検診に戻りましょう!』と、言えないのだろうか?
まさに、そこが問題なんだよ。
その医師の本音は、以下のようでは?
『結果は良性と出たけど、外したかもしれないな。「もう来なくていいですよ!」などと、うっかり言ってしまって、のちのち実は癌でしたとなった際に責められないように、経過観察にしておこう』という魂胆がありありだね。
で、この方はどうしたの?
以下、この方のQ10257 結果5から抜粋
(ご本人の感想)
取れていない部分で何かあったらバカらしい
調べ直してすっきりしたい
気持ちでいっぱいです
正しい検査がなければ
悪性も良性すらも 導き出す事が 出来ないのだと良くわかりました
と、いうことで当院でMMTEを受けたのです。
病理結果は乳癌でした。
はー。
その医師は、(自分が組織診して良性と診断した患者さんが)実は乳癌だったと思い知るわけだよね?
どんな気分なんだろう? ショックを受けるかな? 少しは反省するのかなぁ…
それだったらいいのだけど…
(こんなこともあろうかと)「経過観察にしておいた、僕って天才!」とか思ってないといいのだけれど…
反省するくらいの志があったら、もう少し上手くなるよね。