未だ夜明け前ですが…
今日も晴れてくれるかな? ワクワクしています。
『道民にとって、バウムクーヘンと言えばコレなんです。』注1)
ということで、またまたバウムクーヘン登場です。
『白樺の木肌』を表現したという「三方六」です。
と、いうことで昨日はこんな感じでした。
左からClub Harie 治一郎 三方六
皆さんのお陰で、こんな夢の競演が😢
今日も晴れたら、食レポを…
2021/10/11追記
昨日も晴れました!
さて、食べ比べですが…(まずは、それぞれ違いあれど「美味しい」ことは強調しておきます)
まず、「治一郎」がわたしにとってのスタンダード(言い換えればひとつの「完成形」)だということにきづきました。(大袈裟?)
基本がしっかりしている(評論家でもないのに、偉そうにすみません…)
治一郎が(私にとっての)スタンダードとして、他の2つをコメントすると、
club Harieは、やや柔らかくて「優しい」感じ、(比べれば)少し甘い。
三方六は、(厚みが少し足りないのは)構造上仕方がないけど外側のチョコレートがいいアクセント
皆さんの食レポも(掲示板で)期待しています。
注1) ところで北のフネさん、同じ道民としてコメントを。
⇒「しょっぱい系」が好きとのこと。
個人的には「日本酒」には「しょっぱい系のつまみ」が合うけど、「辛口ワイン」だとどちらもいけます。
本題
『「トリプルネガティブの再発戦略」』を回答していて…
pembrolizumabを取り挙げることとしました。
それは何故?
(手術不能、再発)トリプルネガティブ乳癌に「適応拡大」されたからだよ。
そうなると、治療戦略は以下のようになります。
★ トリプルネガティブで再発した場合の治療の選択肢
1.従来の抗がん剤
2.atezolizumabを使う
レジメンは1択 atezolizumab + nab-paclitaxel
3.pembrolizumabを使う
レジメンは3択 ①pembrolizumab + gemcitabine + carboplatin
②pembrolizumab + nab-paclitaxel
③pembrolizumab + paclitaxel
えーと、atezolizumabは(前からあった)免疫チェックポイント阻害剤だよね。
そのpembrolizumabは何なの?
pembrolizumabもatezolizumab同様に「免疫チェックポイント阻害剤」なんだ。
しかも、機序が「かなり」似ている。
下の図を見てごらん。
腫瘍免疫
上が「がん細胞」下が「T細胞」
T細胞:腫瘍免疫を司る免疫細胞の一つ。
癌抗原を認識し癌細胞を排除する(腫瘍免疫)
なるほど!
T細胞君、癌細胞をどんどん捕まえてほしいね!
そうだといいのだけど…
癌細胞も「黙っては」いないんだ。
もう一度、図を出して説明するね。
癌細胞の「PD-L1」と「PD-L2」という2つの手が、T細胞に出ている「PD-1」を捕まえて無力化してしまうんだ。
そこでpembrolizumabの登場だね!
謎雄君、冴えてるね。その通り。
pembrolizumabがT細胞側の「PD-1」に結合することで、癌細胞の2つの腕(PD-L1/PD-L2)がT細胞を捕まえられなくなる。
捕まえられなければ、T細胞は活性化して癌細胞を排除(腫瘍免疫)できるようになるんだ。
それでは、atezolizumabの機序は?
atezolizumabは(pembrolizumabがT細胞側の「PD-1」に結合するのに対し)逆に癌細胞側の2本の腕のうちの「PD-L1」と結合するんだ。
なるほど、癌細胞の(2本の腕のうちの)1本と結合することで(2本のうちの)1本を無力化するんだね。
ただ、「PD-L1」は無力化されても、もう一本の腕「PD-L2」があるから不完全なのでは?
まぁ、理屈ではそうなるね。
製薬会社的には、「そこを強調」して、pembrolizumab > atezolizumab 的な力関係を匂わせているよ。
実際にそうなる?
エビデンス的には…
「直接対決」がないからね。
確かに個々の臨床試験の結果を比べてみよう。
ただ、併用されていた抗がん剤が違うからね。
KEYNOTE-355試験 pembrolizumabの有効性を証明した試験
IMpassion130試験 atezolizumabの有効性を証明した試験
似たような薬剤と言えるよね。
それでは「使い分け」に困ってしまいそう…
ここで、最初の『★ トリプルネガティブで再発した場合の治療の選択肢』に戻ろう。
併用薬剤が違うよね?
それは、それぞれの臨床試験(KEYNOTE-355試験 , IMpassion130試験)の試験デザイン(実際に併用した抗がん剤)の違いが理由なんだ。
なるほど!
KEYNOTE-355試験での(pembrolizumabとの)併用抗がん剤は
1.gemcitabine+carboplatin 56%
2.nab-paclitaxel 29%
3.paclitaxel 15%
それに対してIMpassion130試験での(atezolizumabとの)併用抗がん剤は nab-paclitaxelだけなんだね。
そうなんだ。
それが「そのまま」適応となっているので、現実に「上記組み合わせ」でしか使えない。
atezolizumabをgemcitabine+carboplatinと併用したくても「できない」んだね!
現在大問題となっている『nab-paclitaxelの供給停止』により、現在はatezolizumabを使いたくても使えない。★
★ 現在、これが臨床の場で大問題となっています。
次回は具体例で説明します。