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今週のコラム 303回目 閉経前ホルモン療法 まとめ

みなさん、こんにちは。

 

動画第3弾! 如何でしょうか?

私なりには、慣れてきた感はあります。

「優しすぎる表情」毎回、ふーちゃんさんのご主人の指摘は注目しています。

本来は、冒頭のあいさつでは「笑顔」で、そこから(内容に合わせて)表情を「キリッ」と変えるべきという事ですよね?

まさしく、そこは「今後の私の成長次第! 結構時間かかりそうですが…」

 

 

治一郎のバウムクーヘン

今まで「何の疑いもなく」楽天市場で4000円代で購入(流石、治一郎 値段にも風格あるな!的に)

 

 

今回、直販していることを知って「公式オンラインショップ」を覗いてみたら…

2160円? 一瞬目を疑いました。 は?

「半額?」 サイズが違うのか? 最初は「何かが違う筈だ!」と思い比較したのですが、

直径14.5cm 高さ8cm 重さ650g 全く同一…

こんな事ってあるんですね? (早速「治一郎会員」になりました。)

 

『甘い物、食べるんですね?』

最近時々外来診療の場で、声をかけられます。

特にバームクーヘンは子供の頃から好きです。

新潟には当時(今でもあるかな?)「大阪屋」なる老舗があって(親は買ってはくれなかったけど)お客さんがたまに「手土産に」持って来てもらったときの喜びったら!

因みに平日には食べません。 だから5%キープできるのです。

 

 

最近のQ

2021.8.17.6 リュープリン治療中の出血について

2021.8.5 タモキシフェンと子宮内膜

2021.7.21.1 生理の再開 リュープリン必要か

これらを回答しているうちに、(皆さんが、よく理解できるように)「閉経前ホルモン療法」として(可能な限り)網羅してみよう。と考え、今回のコラムとしました。

〇 種類

1.タモキシフェン

内服(朝1回)

 

2.LH-RHagonist(リュープリン/ゾラデックス)

腹部皮下注(1M,3M,6M)

 

(例外)Fulvestrant

臀部筋注(4w)

★ Fulvestrantは「再発のみ」の適応

「閉経後」限定、ただし『閉経前乳癌に対しては、LH-RHアゴニスト投与下でCDK4/6阻害剤と併用すること』

 

 

〇 子宮に対する作用

tamoxifen 子宮を「刺激」する

・子宮内膜症を「悪化」させる

・子宮筋腫を「増大」させる

子宮内膜を「分厚く」させる⇒これの延長線上に「子宮体癌」があります。

  このために、(年に1回の)子宮「体癌」の検診が必須となるのです。

 

LH-RHagonist (卵巣を抑制することで結果的に)子宮を「抑制」する

・子宮筋腫の「縮小」目的で用いたりもします。(あくまでも「婦人科」で)

 

〇 卵巣に対する作用

tamoxifen 卵巣を「刺激」する

特に問題となるのは「卵巣嚢腫」(10cmとかなる人はいます)

・ 卵巣茎捻転のリスクが生じる

・ tamoxifenで増大することを(何故か?)知らない婦人科医が多く(本当に不思議、「何でだろう 何でだろう 何故だ?何でだろう(これだけ閉経前乳癌が増えているのだから、同様のケースを経験したことがありそうなのに…)何故だ?何でだろう?♫」)、「卵巣悪性腫瘍などを疑われMRIされたうえで脅される」ケースが後を絶たない!

 

LH-RHagonist 卵巣を「抑制」する

tamoxifen投与中「卵巣腫大」となったさいに、投与すると縮小を大いに期待できる。

★ 婦人科で「卵巣腫大を指摘され、無駄にMRIをされそうになったら…」まず、LH-RHagonistを行いましょう。

その上で(状況に応じて)tamoxifenを一時休薬するか検討(卵巣茎捻転のリスクが高いなど緊急性が無ければ、tamoxifen継続のままLH-RHagonist併用でもいいと思います)

 

〇 自覚する副作用

tamoxifen  ホットフラッシュ、のぼせ

 

LH-RHagonist  (上記に加え)エストロゲン欠乏症状(関節痛、腹部~骨盤痛)

★同様のエストロゲン欠乏症状は、抗がん剤による「化学療法閉経」でも起こります。

★この「疼痛」を皆さん「骨転移?」みたいに不安になるようですが、「時系列で冷静に判断」しましょう。

 

〇 適応

tamoxifen  閉経前、閉経後どちらでも使えます。(「閉経前にしか効かない」と勘違いしている人も多い)

術後補助療法(再発予防)にも再発にも使えます。

 

LH-RHagonist 閉経前のみ

同様に術後補助療法(再発予防)にも再発にも使えます。

 

〇 LH-RHagonistをどのような場合に併用するのか?

最近のQに多い内容ですね。

ここで整理しましょう。

閉経前乳癌のホルモン療法の基本はtamoxifen

LH-RHagonistを併用する場合は

① 30歳代

SOFT試験では「35歳以下での有用性が示唆」されていますが、「卵巣の強さの個人差を考慮」すれば30歳代は併用したほうが無難に思います。

 

② 化学療法閉経から回復した場合

これもSOFT試験で示唆されています。

何故なら「化学療法に期待されている効果の一つが、卵巣抑制」なのです。

月経再開したら、(緊急性はありませんが)LH-RHagonist併用開始すべきなのです。

 

③ OncotypeDXをした場合 Rx PONDERの中間解析による

③-1 リンパ節転移がない場合

RS 21- 25 TAM+LH-RHagonist   (RS≦20 TAM単独 RS≧26 抗癌剤)

③-2 リンパ節転移がある場合

RS 1-25 TAM+LH-RHagonist  (RS≧26 抗癌剤)

 

〇 閉経の定義

最終月経から1年後

但し、実際には「1年では早い」と実感しています。(最終月経から1年以上でE2閉経値でもANへ変更したとたん月経再開が実際に多発!)

私的には…

最終月経から「1年半」以上経った時点でE2測定⇒(閉経値)⇒更に半年後E2再検⇒ここでも閉経値でANへ変更