日本全国、雨雨雨
梅雨でもないのに…
今日も雨の中のランニング。先週よりももっと酷い。(真夏の筈なのに、濡れすぎて寒い寒い)
夏の日差しよ! come back!
現在、動画第3弾「乳癌の再発 腋窩再発への挑戦 前編」が(管理者により)編集作業に入っており未公開ですが、今回のコラム内容は、いずれ公開される「後編」の補足内容となります。
是非、前回のコラム(301回)に記載した図を参考にしてください。
〇 腋窩再発「実例」
これは(先に公開している)コラム296回の内容に手を加えて動画第4弾「後編」としますが、その内容の元となります。
腋窩(リンパ節)再発です。
まずは全身チェックして、(遠隔転移がなければ)手術となります。
担当医の、この一言から全てが始まりました。
〇 後日 PETの説明
大丈夫。他に異常ありませんでした。
手術しましょう。
〇 術後
血管にくっついていて剥がせなかった。
すぐに放射線しましょう。(その後に抗がん剤ね)
ここに至り、Aさんは「このまま流されるまま」で本当に後悔しないのか?
悩んだ末に、QAに辿りつき(やり取りの末に)受診となったのです。
〇 診察エコー後
リンパ節転移の明らかな残存があります。
だが、再(々)手術可能だと思います。
本当ですか?
それでは図を用いて説明しましょう。
これはエコー像です。
(取り残された)レベルⅡと
(転移して残存した)レベルⅢが写ってます。
このレベルⅡより外側(手前)は前医で郭清されているので
瘢痕となっていますが、それより内側(奥)は手術操作が入っていないことが解ります。
★郭清された範囲は筋肉(小胸筋)と血管の間が「瘢痕で」厚くなっています。
前医での手術は以下のように推測されます。
前医での視野
大胸筋と小胸筋を引っ張り挙げただけの視野なので、
レベルⅢが見えないので(それと癒着した)レベルⅡも
血管から外せずに「残して撤退」したのです。
どうやったら、手術できるの?
大事なのは手術操作が入っていない(瘢痕で癒着していない)小胸筋の内側からアプローチすることです。
前医では、その技術がなかったために「撤退せざるをえなかった」と思います。
どうして、そうなるの?
普段から鎖骨下郭清(レベルⅢ郭清)を避けているから、そうなるのです。
リンパ節転移があると(何かと理由をつけて)術前抗がん剤へ誘導し、(一見)見えなくして、「そこ(レベルⅢ)には術後に放射線をかけましょう」という診療をしているのが元凶です。
このように、大胸筋をレベルⅢ直上で割ることで直視下とできます。
直視下としない限り、(鎖骨下再発は)全く手が出せません。
★実際にレベルⅢは血管に貼りついて「血管そのものが確認できない」状態でした。
慎重に慎重に血管から外して「取りきった」時には、(レーサーが表彰台でやるように)シャンパンシャワーしたいくらいでした。
とっても怖い青大将(腋窩静脈)から外すには「覗き込み視野」では無理なのです。
(参考) 覗き込み視野 大胸筋を引っ張り挙げて、「その奥を覗き込む」ことになります。(大胸筋が邪魔!)