6月18日動画撮影がありました。
直前までは「石灰化」で準備を進めていたのですが、外来診察時に感じた「熱い思い」から、急遽
『乳癌、再発 あなたは諦めますか?』に変更させてもらいました。
以前、ブログで「2つのタイプの動画」の内の『2.私が強く思っていること(そして伝えたいこと)をピンポイントで話す』となります。
と、いう事で…
今回のコラムは当初、石灰化コラム3部作、最終章「石灰化の診断」のつもりでしたが今回の動画を補足すべき『乳癌、再発 あなたは諦めますか?』に変更しました。
今回、乳房内再発も経験したし、私凄く心配なんです。
エコーを頻繁に行ってほしいんです。
当院では、エコーは1年に1回です。
それ以上は行いません。
★ tamoxifenの処方とLH-RHagonistで3か月に1回通院しているのだから、(その際に)エコーしていれば…
その危惧が現実となったのです。
腋窩に腫瘤(しこり)を自覚!
⇒PETを行い、(対側の)腋窩鎖骨下リンパ節及び鎖骨上リンパ節再発、肺門リンパ節転移の診断となりました。
幸い、遠隔「臓器」転移はありませんでしたが、
対側(腋窩、鎖骨下、鎖骨上)リンパ節転移は「遠隔」扱いとなります。
それに肺門リンパ節もあるので「遠隔転移」として「抗がん剤の一択」となります。
(内臓転移がなかったことに、幾らかほっとしながら)
手術はできないのですか?
(内臓転移はなくても)あくまでも遠隔転移。
手術しても予後は変わりません。無意味です。
「一生」抗がん剤となります。
それでも手術をしてもらいたいのです。
駄目ですか?
駄目です。
こんなに(拡がる)前に、(頻繁に)エコーしてくれていたら、早く見つけられて、
例えばリンパ節1個だけだったら手術してくれたのでは?
(今更言っても仕方が無いとは解っていても、主治医に不満をぶつけたい心情でした)
乳がんプラザにたどり着き、9441となったわけです。
ここからは少々、9441回答とダブりますが
実際に診察したり話を聞いたりして考えたことを少々「熱く」語らせてもらいます。(火傷しないように、アイスノンをお手元に聞いてください)
私は、9441さんの運命を変えたと思っています(「自負している」と言い換えてもいい)
それが、「どの程度」なのか? そこまでは(神ではないので)解りません。
大事なことは、「転移再発」と一括りにせず、「外科医として何ができるか?」そういう視点です。
腋窩、鎖骨下を自らエコーしようとしない外科医は不要!(と、いいきります)
実際に診察し、「腋窩~鎖骨下」は全く問題なく手術可能であると判断しました。
もともと「鎖骨上」は照射と(診察前までは)イメージしていましたが、エコーで見ると頸動静脈と距離があるし、(照射するにしても)鎖骨上も手術することにしました。
PET画像を見ると「縦隔リンパ節」転移なるものが、実に小範囲であることも良かった。
『これであれば、手術⇒放射線(この場合はTomotherapyでしょう)でcCRとなりそうだ。』
cCRになってしまえば、(その後の)抗がん剤で根治の可能性が無いとは誰が言えるだろうか?
もう一度、言いますが「根治します」と軽々しくは言えないし、その確率がどの位なのか?も解りません。
ただ、(希望もなく)「一生抗がん剤です(いずれ効果はなくなります)」となったかもしれなかった運命を変えるとしたら…
私が、今回「動画第2弾」を「乳癌、再発 あなたは諦めますか?(編集で「題名」も微妙に変わるかもしれませんが)」にした理由を解ってもらえましたか?
私には、その担当医が(失礼ながら)「どうせ、他人事」と切り捨てているようにしか見えない。
もしも、担当医の身内(奥さんなり)が同じ状況となったら「どうにか、取れないか?」と考えないのだろうか?
「手術不能(もしくは)手術しても無意味」と、簡単に判断しているのは「他人事だから」ではないのか?
この動画(今週中に編集されて公開?)を見て、運命を変える「かも」しれない選択をされる患者さんが増えてほしい。