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今週のコラム 294回目 乳癌、再発 あなたは諦めますか?

6月18日動画撮影がありました。

直前までは「石灰化」で準備を進めていたのですが、外来診察時に感じた「熱い思い」から、急遽

乳癌、再発 あなたは諦めますか?』に変更させてもらいました。

 

以前、ブログで「2つのタイプの動画」の内の『2.私が強く思っていること(そして伝えたいこと)をピンポイントで話す』となります。

 

と、いう事で…

今回のコラムは当初、石灰化コラム3部作、最終章「石灰化の診断」のつもりでしたが今回の動画を補足すべき『乳癌、再発 あなたは諦めますか?』に変更しました。

 

今回、乳房内再発も経験したし、私凄く心配なんです。

エコーを頻繁に行ってほしいんです。

 

 

 

当院では、エコーは1年に1回です。

それ以上は行いません。

 

 

★ tamoxifenの処方とLH-RHagonistで3か月に1回通院しているのだから、(その際に)エコーしていれば…

 

その危惧が現実となったのです。

腋窩に腫瘤(しこり)を自覚!

⇒PETを行い、(対側の)腋窩鎖骨下リンパ節及び鎖骨上リンパ節再発、肺門リンパ節転移の診断となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幸い、遠隔「臓器」転移はありませんでしたが、

対側(腋窩、鎖骨下、鎖骨上)リンパ節転移は「遠隔」扱いとなります。

それに肺門リンパ節もあるので「遠隔転移」として「抗がん剤の一択」となります。

 

 

(内臓転移がなかったことに、幾らかほっとしながら)

手術はできないのですか?

 

 

 

(内臓転移はなくても)あくまでも遠隔転移。

手術しても予後は変わりません。無意味です。

「一生」抗がん剤となります。

 

 

それでも手術をしてもらいたいのです。

駄目ですか?

 

 

駄目です。

 

 

 

こんなに(拡がる)前に、(頻繁に)エコーしてくれていたら、早く見つけられて、

例えばリンパ節1個だけだったら手術してくれたのでは?

(今更言っても仕方が無いとは解っていても、主治医に不満をぶつけたい心情でした)

 

乳がんプラザにたどり着き、9441となったわけです。

 

 

ここからは少々、9441回答とダブりますが

実際に診察したり話を聞いたりして考えたことを少々「熱く」語らせてもらいます。(火傷しないように、アイスノンをお手元に聞いてください)

 

私は、9441さんの運命を変えたと思っています(「自負している」と言い換えてもいい)

それが、「どの程度」なのか? そこまでは(神ではないので)解りません。

大事なことは、「転移再発」と一括りにせず、「外科医として何ができるか?」そういう視点です。

腋窩、鎖骨下を自らエコーしようとしない外科医は不要!(と、いいきります)

 

実際に診察し、「腋窩~鎖骨下」は全く問題なく手術可能であると判断しました。

もともと「鎖骨上」は照射と(診察前までは)イメージしていましたが、エコーで見ると頸動静脈と距離があるし、(照射するにしても)鎖骨上も手術することにしました。

PET画像を見ると「縦隔リンパ節」転移なるものが、実に小範囲であることも良かった。

 

『これであれば、手術⇒放射線(この場合はTomotherapyでしょう)でcCRとなりそうだ。』

cCRになってしまえば、(その後の)抗がん剤で根治の可能性が無いとは誰が言えるだろうか?

 

もう一度、言いますが「根治します」と軽々しくは言えないし、その確率がどの位なのか?も解りません。

ただ、(希望もなく)「一生抗がん剤です(いずれ効果はなくなります)」となったかもしれなかった運命を変えるとしたら…

 

私が、今回「動画第2弾」を「乳癌、再発 あなたは諦めますか?(編集で「題名」も微妙に変わるかもしれませんが)」にした理由を解ってもらえましたか?

私には、その担当医が(失礼ながら)「どうせ、他人事」と切り捨てているようにしか見えない。

もしも、担当医の身内(奥さんなり)が同じ状況となったら「どうにか、取れないか?」と考えないのだろうか?

「手術不能(もしくは)手術しても無意味」と、簡単に判断しているのは「他人事だから」ではないのか?

 

この動画(今週中に編集されて公開?)を見て、運命を変える「かも」しれない選択をされる患者さんが増えてほしい。