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今週のコラム 204回目 温存手術後の乳房内再発は20%(!)~5%まで幅があると思います。これは手術のやり方なのです。

最近、スマホが壊れradikoが聴けてません。

docomoは予約でないと無理だし、ようやく土曜日に予約がとれたところです。

SUICAでの買い物もできないので、(現金を持ち歩かない生活に慣れてしまっていたので)不便です。

real timeで聴けなかった「NISSAN 安部礼司 ~ BEYOND THE AVERAGE ~」も諦めるしかありません。

 

便利になればなるほど、(それを失ったときの)代償も大きいようです。(来週のコラムでは「スマホ復活!」と報告できそうです。 そんなこと、どうでもいい?)

 

〇本編

前回、「石灰化(他院で)難関症例」を紹介しました。

(前医での)経緯は3者3様であり、東南アジアでの症例(今週のコラム 症例2)のように実際に3回もtryして駄目だったケースもあれば、「皮膚に近い」とか「淡い」とか実際にtryもせずに諦めたりです。

『難しそうだから…』でtryせずに「楽勝症例」だけをやっていては、いつまで経っても上手にはなれません。(手術にも言えることですが…)

 

ここでは症例1について、「乳房内再発を防ぐ手術とは?」を考えてみましょう。

(略歴)

Aさん 20歳代後半 女性

2年前2mmの浸潤癌で温存術 断端陰性だが乳頭側に近接していた  下図 注 3 )の部位

定期検査のマンモグラフィーで、術後の(特に乳頭側)の部位に石灰化  下図 注 4 )の部位

前医術前のマンモ          術後2年でのマンモ

 

断端が近接しており、riskの高い部位に術後2yして石灰化出現したことが解ります。

つまり「(乳頭側)断端に再発した)その部位の石灰化では?

と強く疑うべきであり、「MRIでうつらないから」とか「皮膚に近いから」という理由で経過観察とするのは不適切でしょう。

 

それでは、このような「乳頭側断端から再発」という事態を防ぐ方法は?

前医で実際に行った「部分切除」        私が通常行う(乳頭の裏までとる)部分切除 ★乳頭は切除しません。

 

 

実際の乳腺で見ると

その部位だけ切除する手術(前医)           乳頭側への拡がりを想定し乳頭裏まで切除する手術(当院)

 

乳房内再発では、往々にしてこのように「乳頭側に(温存乳房内)再発」します。

それは、乳癌が「乳頭から放射状に延びる乳管」から発生して、その乳管内に進展する(これを「乳管内進展」といいます)のだから当たり前なのです。

私の温存手術は(腫瘍がどこにあっても)必ず「乳腺の端~乳頭を超えた(乳管の広がりを考慮した)切除範囲」としています。

ネット上、温存手術後の乳房内再発は20%(!)~5%まで幅があると思います。これは手術のやり方なのです。