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乳癌手術のブログ 2020/2/26 椅子に座りもせず、自ら立ったままプローブを当ててましたね。

今日は水曜日

観客を動員するスポーツ(Jリーグ)が暫く中止となったり、その経済的打撃も半端ないコロナ君。

イタリアとか韓国とか、世界を巻き込んで何時頃収束するのだろうか?

気候が暖かくなる頃は大分違うだろうけど(所詮ウイルス、インフルエンザ同様 寒く乾燥した空気がよくないよね)

今日も、お便りを紹介しよう。

気持ちを率直に表現されているので、(告知を受けたばかりで)これから治療しようという人たちのみならず、我々医療者側にも大変勉強となります。

それでは Here we go !

 

 

他院で悪性の疑いと言われた私は、食事も喉を通らず毎日泣き暮らしていました。悪性の疑いとは悪性なのか?どうか違っていてほしい、仮に悪性だったら、今後どうしたらいいのか周囲に知識がある人も、相談する人もなく、自分で調べるしかありませんでした。それは大変孤独な作業でした。

(前院では色々ありますが、手術して頂こうという気にはなりませんでした。)

本を何冊も読んだり、ネットを検索したりしたのですが、ネットで調べるうちに、”乳癌プラザに行くと良くおしえてくれるよ”という情報を目にし、初めて乳がんプラザのページを開きました。最初どこかの団体のサイトなのかと思い見たのですが、なんとそこは一人の医師の方が全国の患者さんの悩み、質問に回答し、必要あれば診断、手術 注 1 )してくれるというものでした。最初はそんなお医者様がこの世の中にいることが信じられなくて、驚きの方が大きく頭が混乱しました。

しかし、いろいろなサイトを見ても時に情報の違いに振り回され、最終的に乳がんプラザに戻って情報を集めている自分がいました。

乳がんプラザをじっくり読んでいくと、医師自ら超音波することの必要性、症例数の多さを重要視する現場感、出血の無い手術、統計的なデータに基づいた治療計画、どれをとっても自分が納得できる情報がそこにはたくさんありました。(最近のリンパ節の図解も大変ためになりました。)(前院では悪性の疑いでも医師が超音波を当ててくれることはありませんでした。先生は初診時、椅子に座りもせず、自ら立ったままプローブを当ててましたね注 2 )

しかしながら、江〇川病院での治療を考えた時、どのようになるのだろうというのが当初解らなかったのですが、先生の書いていらっしゃるコラム ブログで、手術までの通院回数は2回、手術と術後の状態、ルミナールBタイプのAさん(?)の治療していく姿を読んでいくうち、自分はこうなっていくのだというイメージを持つことができました。

会ったことも無いお医者様に私の乳がんを治療して頂きたいという思いが日に日に強くなり、思い切って、乳がんプラザに手術申し込みメールを出したかったのですが、この段階で転院をいつどうやって実施したらいいかを大変心配し、Q&Aでとりあえず質問して様子を見てみようと思いました。(管理番号は7089です)

私の一番の心配事である本当に私は悪性なのか、転院はちゃんとできるのかを文章の中に隠しながら、だらだらと悪性の疑いの経緯を書いた後、最後にそれらしき要望を含んだ質問をしたところ、先生より”悪性だと思って、手術日を想定してこのタイミングで転院したら”と手術申し込みのリンク先付きの回答を頂きました。さすがに大量のQ&Aに回答している先生だけあり、経緯はスルーされ、私が本当に回答してほしかった”悪性なのだから転院して良いです”と言う回答に的確過ぎてリンク先を瞬時に押していました。

秘書の方からすぐに2回の診察日時つきのメールが送られて来て、不明点や変更してほしい点などは秘書の方へのメールを通じてすべて迅速に対応して頂きました。

前院では受付時間と実際の診察まで2時間から6時間の待ち時間がデフォルトでした。私は電車で往復6時間かかるところからの遠方からの通院だったのですが、手術前の2回の通院とも、待ち時間0で診察 注 3 )していただき、最終的には時間は同じで、違いは電車代だけじゃないかと思ってしまいました。

乳がんプラザと通院で心も安定し、手術日前日まで普段通り仕事をすることができました。

手術当日、手術室にさすがに緊張して入ったのですが、先生を探すことができたことと、手術室では軽快な音楽が流れていてその音楽を聴いているうちに、ノリノリじゃないかと思っておかしくなってしまい、また麻酔科の先生、看護師さんからも優しく声かけていただいて大変リラックスして術台のベッドに寝た記憶があります。

術後私は全摘の同時再建でしたので、同時再建しない患者の皆様とは違って形成外科の処置が行われていたためドレーンが入っていたのですが、手術当日はさすがに背中のあたりがじんじん痛く、痛み止めリクエストのオンパレードでしたが、次の日の朝には”腕をあげてください”と言う先生の声掛けにドレーンが入っているのに腕も難なく上まで上がり、自力で起き上がることもでき、痛みがスーッと引いていて、なんだか自分に自信が出てきて、自分で毎日シャンプーしたり、売店でコーヒーを買って飲んだり、看護師さんに教えていただいた動物探しをしてみたり、喫茶店のような江戸川病院のトイレや手術室の扉のトリックアート的な絵の写真を撮影してみたりと、あまりに体調が良くて、結構(かなり?)入院生活を楽しんで満喫させていただきました。看護師さんからも大変優しくしていただきました。

先生は手術を終えた(?)夜20時に回診 注 4 )して、次の日の朝6時55分にも回診にいらっしゃり、またその間、外来、手術、コラム、ブログ、Q&Aとこなしている思うのですが、一体いつお休みになっているのだろうと余計なお世話ですが、心配してしまいました。先生に手術していただき、術後すぐに仕事も復帰でき、本当に感謝しています。(皆次の日から会社に行くというと驚きます)私を含め、たくさんの患者さんの支えですので、先生も身体気をつけてください。

江戸川病院に転院してよかったです。今後共宜しくお願いします。(もう私はネットを調べることはありません。先生の治療計画を信頼しております。)

 

患者さんの心の動きが解り、大変参考になります。

直接患者さんからいただく言葉よりも多くを知ることができ、大変有意義と感じます。

その意味で、「今週のコラム」「Q&A]と並ぶ第3の柱として(自らのためにも)続けて以降と思います。

 一人の医師の方が全国の患者さんの悩み、質問に回答し、必要あれば診断、手術 注 1 )

⇒Q&Aで始まったこの乳がんプラザも、その悩みに回答するうちに、自然と自分の診断技術と手術経験が最大の回答だと気づいたからです。

勿論、全ての方が(距離を超えて)当院で診療できる環境であるとは思っていません。

ただ、診断が(地元で)確定しないなら、当院で100%確定診断することは『急がば回れ』となると思います。

 

椅子に座りもせず、自ら立ったままプローブを当ててましたね注 2

⇒実際にエコーしてみると解るのですが…

座った状態で正確にエコーすることは難しい。

何故なら、自分が居る位置と「見たい部位」に距離が生まれるからです。(更にモニターとも距離がでる)

「立ったままエコー」これは(私の知る限り)私しかしている人はいません。

これをこなすには毎日1hのランニングが必要なことでしょう。

膝のバネを使って、自分の位置を「見たい部位に近づけ」更に(必要あらば)モニターにも近づく。

スキーのコブ斜面の(膝での)吸収動作に近い動き。状態は安定させて膝だけで吸収するのです。(昔「APPI]で練習したものです)

 

手術前の2回の通院とも、待ち時間0で診察 注 3 )

⇒これはラッキーでしたね。

皆さんが全員そうではないとは思います。

ただ、術前の方は夕方の時刻に設定するので比較的「待ち時間は少ない」とは思います。(定期診察で午前だと1.5h位待たされている方も多い。いろいろ対策はしています)

 

先生は手術を終えた(?)夜20時に回診 注 4 )

⇒ 同時再建は木曜日なので、外来日です。(1日手術をしているのは月と金だけ)

その日は、9時から手術をして10時頃に形成外科医と交代して10:20~外来開始、外来終了後、ランニング終わりが20時だったのだと思います。