Site Overlay

今週のコラム 435回目 ガイドラインに書いてあることもできないような外科医は必要ないでしょ。 

DSC_1103

 

なかなか見事なバウムクーヘン !

 

 

 

DSC_1104

 

輪切りにすると、こうなります。

素敵な断面

 

 

 

 

DSC_1105

 

 

ネンリンヤのチョコバウムを添えて…

素晴らしい旨さでした!

 

 

 

 

DSC_1101

 

スタミナ飯

バウムクーヘンたちと比べると、

画的には、負けますが?

とっても美味しくて栄養価は高いのです。

 

 

○ 本文

まずは、以下の文章を読んでいただきたい。

(乳癌診療ガイドライン 治療編2022年版 p311 2. 腋窩手術より抜粋)

レベルⅢの郭清は、レベルⅡに肉眼的リンパ節転移が認められる場合や術中に明らかなレベルⅢリンパ節転移が疑われる場合に限るべきである。

 

言いたいことは解るけれど…

何ていうか、これだと「否定的な印象」を受けるよね?

まるで、「なるべくなら、やらない方がいい」みたいな…

 

 

そう。

積極的な印象を受けないよね。

例えば…

人助けは、その人が困ったときに限るべきである。

これだと、「人助け」は「なるべくなら、やってはいけない」ような印象だよね。

それよりも

困った人が居れば、助けましょう

この方が、「スッと」頭に入ってくるよね。

 

と、まぁ前置きはここまでとして…

要は、レベル3に転移があると解っている。(更に踏み込んで)レベル2にも転移が明らかであれば、鎖骨下郭清(レベル3まで)行うべきである

こういう内容ですよね?

 

ここで時計の針を元旦に戻します。

今週のコラム 426回目 あー、それ言っちゃった!

 鎖骨下リンパ節

術前エコーでは2個うつって居ましたが、実際に手術した病理結果は6個転移していました。

それなのに、前医の医師は『鎖骨下は当院では手術できる医師はいません。

 

 

ん?

ガイドライン(冒頭)では(変な表現だったとはいえ)

『レベルⅢに転移が明らかならば郭清すべきだったよね?

 

 

その通り!

ただ、(それらの医師達が)何故そうなってしまうのか?

その原因はおそらく

普段から(術前にリンパ節転移があった場合に)何でもかんでも術前抗がん剤をゴリ押しすることで、

鎖骨下郭清を巧妙に?避けて通ってきた「重いツケ」と言えるよね。

 

表現として適切ではないけれど、

練習でできないことは、本番では決してできない

 

普段から、鎖骨窩郭清を行っている私にとっては見慣れた光景であり何ら緊張感なく、鎖骨窩再発の手術もできますが…

彼らにとっては、普段から避けて通っている鎖骨窩郭清を、(初発手術よりも数段緊張感が高まる★)再発で行うなんて「想像することもできない」のでしょう。

★再発手術は(初発手術によって)少なからず組織が癒着、瘢痕化しているためです。

 

ただ主治医の(そんな身勝手な)都合によって、あなた自身の未来が損なわれるとしたら、それでいいはずがありません。

冒頭のガイドラインに戻りますが…

ガイドラインに書いてあることもできないような外科医は必要ないでしょ。

そう思いませんか?