ホルモン療法5年終了後に、更に継続すべきか?
当然ながら、それによる(再発予防)効果(benefit)とそれに伴う有害事象(risk)のバランスとなります。
更に(患者さん自身の)時間的、経済的「負担」や(保険診療である以上)国家の財政「負担」も本来考えなくてはいけないことです。注 1 )
乳癌診療ガイドライン2018年版に追加された「追補2019」の内容を示します。
診療ガイドラインは、本来必要である上記 注 1 )「時間的、経済的」負担及び「国家財政の」負担は度外視しているようです。
1.タモキシフェン5年投与後に、タモキシフェン5年追加は「強く」 注 2 )推奨される。
ただし、リンパ節転移陰性など再発リスクが低い場合には効果(benefit)と有害事象(risk)のバランスを考えて行う★ 注 3 )
2.タモキシフェン5年追投与後に、(閉経していた場合)アロマターゼ阻害剤の5年追加は「強く」 注 2 )推奨される。
ただし、リンパ節転移陰性など再発リスクが低い場合には効果(benefit)と有害事象(risk)のバランスを考えて行う★
3.アロマターゼ阻害剤5年投与後に、アロマターゼ阻害剤の5年追加は推奨される。 注 2 )
ただし、リンパ節転移陰性など再発リスクが低い場合には効果(benefit)と有害事象(risk)のバランスを考えて行う★
注 2 ) 上記1,2は「強く」推奨されるが、3は「強く」ではない。これは上記1,2が「再発率」及び「生存率」の両方を改善するのに対し、3は「再発率」のみ改善(生存率に有意差なし)という違いが背景にある。
注 3 )上記3パターンともに同じ文章★が併記されている