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タモキシフェン、リュープリン(LH-RHagonist)について気になる方は『Q&A 7329 タモキシフェンの効果』をご参照ください。

『Q&A 7329 タモキシフェンの効果』を回答していて…

 

今まで7000以上のQandAを回答していて、何度も同じ回答をしていながら「〇〇をご覧ください」というようにまとめていなかったことに気付きました。(これが典型的な「あるあるQ]となります)

それでは閉経前のホルモン療法について簡単にコメントします。

1. タモキシフェン

月経を止める作用はありません。(もともと更年期「卵巣が不安定」の年齢の方は、これをきっかけとして止まることもありますが)

内服当初は(その)子宮への直接作用により急な「下血」や月経の「量が多い」などの出血症状が出やすい。

→これを「子宮体癌?」みたいに勘違いして心配する患者さんも多い。

卵巣腫大を引き起こすことも多く、婦人科医より「卵巣癌?」みたいに勘違いされることもしばしば

→この場合には緊急性のある場合には「tamoxifen休薬+LH-RHagonist開始」とするし、(余裕があれば)「(tamoxifenは継続のまま)LH-RHagonist併用」とします。

hot flush/のぼせ/鬱症状 などの副作用

子宮体癌のリスク増加があるので年に1回程度の子宮体癌の検診が必要

2. LH-RHagonist

以前と比較して使用頻度は激減している。

・以前は「閉経前」ではほぼ全例でtamoxifeと併用されていた歴史あり。

・現在は単独で使用されることはほぼ無いが、以前は(tamoxifen無で)単独使用されることもあった。

・SOFT試験の結果からは「35歳未満」もしくは「化学療法閉経から回復」したケース以外では上乗せ効果はない。

(1の副作用に加え)関節痛などの副作用