今日は寒い。
そんな今日よりはマシだった昨日の屋上には厚着した私がいました。
何故そこまでして屋上へ?
そこに屋上があるから…
○本文
さて、今回のコラムは前回(コラムに対する)の回答の回となりますが(この文章、”回”が多すぎ!)
まずは ”おさらい”
(マンモグラフィーとエコー両方の)検診を受けたAさん。
1.まずはエコーを受けました。
結果は「異常無し」 異常無しなので画像はありません。
2.次にマンモグラフィー
結果は「構築の乱れ」要精査(カテゴリー3)
◎通常なら「マンモで異常」でも「超音波で大丈夫(異常なし)」なら、結局正常の筈なのですが…
当院(私)のエコー 癌疑い(カテゴリー4)
★MMTEで非浸潤癌(DCIS)の診断が出ました。
実はコラム420回目の時点では病理結果未でしたが、最近届いていました。
前置きが長ーくなりましたが…
回答は3です。
その日の再現…
水曜日、予約外外来の一コマです。
まず診察前に検診結果(マンモグラフィーの欄に「右構築の乱れ カテゴリー3要精査」そしてエコーの欄に「異常無し」)を見た時の第1印象は
『エコーで異常無しと確認しているのだからマンモグラフィーの所見は取り過ぎ(検診医の読み過ぎ)なんだろうな』
と、思いながら電カルで(取り込まれてある検診マンモを)見てみました。
『ん? この右外側中央の構築の乱れは(読み過ぎではなく)本物では?』(これが第2?印象)
と、そこへ患者さんが診察室へ入室。
『検診結果はマンモで構築の乱れとなっています。エコーでは異常無かったようですが、私が再度確認しましょう。それでは上を脱いでヨコになってください。』
実際にエコーする際には、(通常のスクリーニングの際のように)乳房の上から開始するのではなく、いきなり右外側中央部にプローブを当てみました。
『あー、これだ!』いきなり「それらしい所見」が描出されました。
次に、その部位を(プローブの角度を変えて)様々な角度で見てみましたが、確かに通常の「シコリ陰影」とは異なり(角度によって)見え方に変化が大きいですが、しかし所見は所見です。
しかもドップラーでピンポイントに血流もあり、何より「マンモでの所見の部位とピタリと一致」します。
もしも、この患者さんが(マンモ撮影することなく)エコー検診目的で私がエコーしていたら…
この所見を見つけられたか?
見つけられたでしょう。そう言う意味では1も間違いとは言えないかもしれません。
ただ、もしもその検診技師さんが「マンモ所見を確認してから」エコーをしていたら…(エコーが先だったので今回はその設定はありえないわけですが)
「異常無し」ではなく、(その部位を丁寧にみることにより)「癌疑い」とまではいかないまでも所見を見つけられたのだと私は思っています。
エコーとマンモグラフィー併用検診の際には、「できるだけマンモグラフィーの所見を参考にしながらエコーするように」と、読んだことがあります。
私自身は「エコー絶対主義」なので、マンモグラフィー所見がなくてもエコーだけで判るよ。と言いたいところですが…
結論
もしも皆さんがエコーとマンモグラフィーを「同日、ないしは近い日程」で受けるならば「できるだけ(と言わず、必ず)マンモグラフィーを先にして、それを参考にしながらエコーしてもらう」 それがいいようです。