こんにちは田澤です。
いよいよ夏へむけて気温が上がってきました。
身体がすぐに温まって汗が出る。それがどんなに幸せなことか!
厳しい冬(北国在住の方々からは笑われるかもしれませんが)ここ東京も真冬は氷点下になります。
そんな冬も過ぎ去り、季節は確実に夏へ近づいているのです。
ちょっと、風の強かった土曜日
ラーメンは温まります!
左は市川シャポーのサラダ
中央のオクラ納豆の上には牛スジ煮こみがいい味出してます。
久しぶりのコーヒー登場
ちょっと風で寒い夕方、コーヒーもいい感じです。
○本文
カード
(久しぶりの)動画配信へ向けて、掲示板で皆さんの意見を聞いたり、自分自身いろいろ考えるいい機会となってます。
1.カードを持つということ。
例えれば「生活必需品、何でもそろってマス」と謳っていながら卵を売っていないスーパー、ガソリンが品切れのガソリンスタンド。
針生検をやっていない「乳腺専門クリニック」(実在します)
カード(どの業種であれ)を持たずに営業するのは(客にとっては)迷惑なことであり、ましてやそれが命にかかわるのであれば(それを知らずに受診した)患者さん達にとっては悲劇になり兼ねません。
2.カードを持つために。
商品の品揃えならば、「在庫を抱える可能性」がリスクなのかもしれません。(素人の私の想像では…)
乳腺外科の領域では…
小さなターゲットを診断できること(1枚目のカード)
以前(何年も前ですが)にもコメントしましたが、
私自身、大学病院時代には小さな所見(5mm以下など)を生検するなどとは考えてもいませんでした。
何故か? それは大いに周りの環境が影響しています。
無論、若い時代経験不足で手技が未熟で「最初から無理。ありえない」と感じていたのですが(それ以上に)周りの医師、特に先輩や指導医クラスの医師が皆そうだったからです。5mm以下の小さな病変を診断する(生検する)こと自体誰も想定していなかったのです。
そこ(大学病院)での診療は、(大きくなって)いよいよ自分でも刺せそうかな?となったら(おおよそ1cm以上)ようやく組織診(20年以上前なので、その頃は殆ど細胞診でしたが)を行っていました。
再三お話ししているように、細胞診は(組織診の10倍以上は)難しい手技なのでそれでも「外すのも日常(その頃は、良性と出ても画像所見が怪しければ必ず半年後フォローとする習慣)」でした。
そんな環境で(もしも)今を迎えて居たら、(あれから)20数年経って経験が増えたとしても「小さなターゲットは経過観察」のままだったのかもしれません。
それを劇的に変えたのが、東○公○病院への赴任でした。
その病院では(前日の診療を提示して)外科医師全員でカンファレンスしていました。
私が(前日のエコー画像を提示し)『エコー所見はちょっと気になりますが、5mmだったので半年後経過観察としました。』と、言ったとき(今でも忘れられません)
平○医師『お前、何故刺さない(細胞診)んだ? 少しでも怪しいなら刺せよ!』
このときの衝撃は今でも忘れられません。
それがあったから、今があるのです。
管理番号10908「腋窩リンパ節転移について」を一読してほしいのですが…
取りあえず要点を抜粋
今回の定期検診で、腋窩リンパ節の腫れと血流を指摘されました。
主治医からは、「腫れと言っても4mmで、現段階では悪い物かの判断ができないので、3ヶ月後にもう一度エコー検査をして、変化があれば細胞の検査をします」と言われました。
術後6年、腋窩再発の可能性
⇒その担当医には「4mmを確定診断する」というカードが無いようです。
患者さん自身は「4mmの時点で生検をして確定診断をする」というカードが欲しかったのですが、(担当医には、それが無いために)諦めなくてはないのか?
○幸い、この患者さんはそのカードを求めてこのQA⇒「確定診断希望メール」⇒MP市川駅受診して生検
辿りついたのです!
市川でのエコー
縦長、周辺毛羽立ち!
皆さん、通常のリンパ節(そら豆のような)を思い起こすと、その違いに大いに気付く筈です。
私『確かに小さいですが… これは形状からして転移だと思います。それでは予定通りCELEROしますね。』
患者さん(覚悟はしていても「転移だと思う」に少なからずショックを受けながらも)『お願いします。』
病理結果はつい昨日確認しましたが、やっぱり予想通りでした。
カードを持つこと
それは患者さんに選択肢を与えられること。
そして、そのカードを持った医師に辿りつけない限り、悲劇は繰り返される(そう思うのです)