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今週のコラム 371回目 標準治療でいう「標準」とは全国どこでできる「最低ライン」だということ。

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ほうれん草たっぷりのチャーシュー麺

土曜日のラーメンは最高

 

 

 

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天気もよくて、久しぶりの屋上へ

ラーメンに餃子、そしてトーストとBASE BREAD

少々寒くなっても、何故かスパークリング?

 

 

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日曜日は、すき焼きにして

 

 

 

 

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卵をおとして、やっぱりラーメンにして食べました。

卵で甘辛となったスープと具材にラーメンが活き活きしてます!

 

屋上は寒いので断念(セラミックトップの上での撮影)

トーストの下には(BASE BREADではなく)ファミマのホットビスケットです。

 

○本文

前回の続き…

それだったらIC再発をSC再発と間違う事はありえないように思うでしょ?

でも、そんな間違いが実際にあったのです!

 

 

 

 

 

 

SCの超音波画像             ICの超音波画像

皮膚のすぐ裏(実際には薄ーい筋あり)  皮膚の裏には厚い大胸筋がある

 

前回、SCとICは位置が全く異なるので(超音波で)全く間違い様が無いことをお話ししました。

 

 

どうして間違うのだろうか?

(検査技師は仕方が無い?として)その技師のエコー写真を(その主治医は)見ているわけだよね?

 

 

 

普段から自分自身でエコーせずに、(技師さんが行った)レポートだけ読んでいるからだろうね。

ただ今回のように「再発」を指摘されたのであれば…

それが手術可能なのかどうか?せめて自分で確認して『自分の手に負えるのかどうか?』確認するのが本来の外科医のあるべき姿だよね。

それを(自分の目で確認もせずに)鎖骨上リンパ節再発=自分の手に負えないとしたのはとても残念(実は鎖骨下リンパ節再発だと分かったとしても、その主治医にとっては手に負えないという結論に変わりはなかっただろうけれどね)

私の独り言

一般外科医としてキャリアをスタートして、(その後の乳癌の急増加を受けて)乳腺外科を専門とした私にとって「乳腺科」と呼ばれることは(ある意味)屈辱。

自分はあくまでも「外科医」であり、ただ乳腺を専門にしているだけという意識が強くあります。(きっと、私の同世代やその上の世代にはその意識は少なからずあるはず)

あくまでも「治癒切除」に拘り、「手術可能かどうか?こそ、患者さんの命運をわけること」という意識が強いのです。

 

ただ、今の若い乳腺外科医(外科医と読んでいいのか?と思う輩も存在します)には…

寧ろ「乳腺科」という意識が強いのでは?

最初から(外科ではなく)乳腺専門としてキャリアをスタートした医師。

手術はあくまでも「乳腺科の手法のひとつ」であり、「普通の手術だけ、できればいい。それを超える状況は(手術の技術を磨いて挑むのではなく)薬物療法を行うのがガイドラインなんだ。」という意識

 

結局ガイドラインは、(外科医として技術を磨いた先にある)「患者さんにとっての理想的な手術」を求めることはできない。

標準治療とは(情熱をかけた者だけが達成できる治療とするわけにはいかず)全国どんな医者でも行える治療でなくてはいけないという足枷があるのです。

 

鎖骨上リンパ節再発も鎖骨下リンパ節再発も、実際に手術できる医師が殆どいない以上、これを標準治療と呼ぶわけにはいきません。

もしも、これを標準治療としてしまったら「標準治療=全国どこでも平等に受けられる治療」という定義から大きく外れてしまうわけです。

本来、その医師の技術で可能であれば「手術で取りきる」ことこそ理想と解っていても、それは(大多数の医師が出来ないからと言う理由で)標準治療ではない。

標準治療というと、聞こえはいいですが実際は(患者さんにとって)理想的な治療(ベストな治療)ではないのです。

標準治療とは、あくまでも「これくらいは全国どこへ行っても行えるようにしなさいよ」というあくまでも「最低限の治療」

あなたにとって、あなたの身体はただ一つ。あなたにとっても、そして家族にとってもかけがえのないものです。

普通の早期乳癌であれば(最低限である)標準治療でいいとしても、進行した状態もしくは再発に対して「最低限」で本当にいいのか? 今一度考えてみましょう。

 

こんな文章がありました。(second opinionというか半ば紹介状として記載がありました)

初発時stageⅣであることより薬物療法を行って○○○○が、このたび原発巣だけでも手術できないかとの訴えがありました。StageⅣでありそもそも手術の適応ではないこと、また当院科内で検討し、腫瘍再増悪傾向であること、術後のトラブルや皮膚転移など他の部位への転移出現のリスクが懸念されることより現時点での局所手術は望ましくないと考えることなど説明致しました。

また、他院で手術を行う場合、当院の治療方針とは異なるため、その後の治療(薬物療法、ほう斜線療法など)も同施設で行っていただきたいとのお話しもさせていただきました。

 

この患者さん、つい先日手術しました。

私にとっては全く普通の手術(普通と言ってもリンパ節郭清など技術は必要ですが)

術後のトラブル? 皮膚転移? なんだ、そりゃ?

そんな余計な心配をしてまで患者さんの願いを拒絶しなくてはいけない状況では全くありませんでした。

(その医師は)よっぽど手術に自信がないんだな。正直そう思いました。

レベル3まで全てリンパ節は綺麗に郭清し、元気に手術翌日退院です。(遠方の方ですが)

術後そうそうに放射線の予定となってます。(初発時ステージⅣといってますが、実際には鎖骨上リンパ節なので照射により十分根治性はあります)

 

この患者さんには運命の岐路が存在しました。

1.手術を断られ、このまま薬物療法だけズルズル継続し、(薬剤が効かなくなるたびに)薬物療法を変更しますと言われ希望のない現実。ステージⅣなのだから治りませんよ。と言われ続ける。

2.勇気をだしてQ&Aから転院し手術。そしてこれから放射線の予定 その後はある一定期間(3か月ないし6か月)術後補助療法として抗がん剤をして、根治の可能性(決して根治を保証するわけではないですが、根治を諦める状況ではありません)

 

この方は2を選択しました。

全国には(最低限の治療なのに)「標準治療」と称して1に追い込まれている患者さんが大勢います。

それをQ&Aで日々感じている私なのです。