梅雨時にしては、週末屋上行けてます。
これだけでも感謝です。
高知からの乙女鯛
鯛鍋です。
(隠れてますが)舞茸、シイタケにキャベツ、そしてニラとニンニクの芽
「〆のラーメン」ならぬ、鍋の具とスープをそのまま使ったラーメン
これぞ、鯛ラーメン
この季節には鬼レモンが合います
そして日曜日!
いい天気! 体感は夏そのもの
鶏鍋!
昨日の鯛鍋からの味変
鯛の出汁と鶏の出汁!
最高のハーモニー!
ラーメンに最高です。
パンは(コーヒー色していますが)トースト時間が少々長すぎただけ((笑)
因みに、この日差しで私自身もかつてのシャネルズのように(古!)トースト色に…
この食パンはパン屋で焼き立てだったので、2斤そのまま購入(熱すぎて1斤に切るのを断られた)
〇 本文
前回予告では345回目に引き続いて 『局所療法が有効な血行性転移 骨転移vol. 2』の予定でしたが…
Passion!
自分の中の何かに突き動かされて、急遽内容を変えることにしました。(上記は347回目かな??)
複数の要因がありました。(そして、短期間に重なりました)
要因1.出版社から贈られてきた「広告掲載のご案内」の文言
頼れる「乳腺センター」 診断からメンタルケアにいたるまで、包括的な乳癌治療を施す
要因2.他院のMMTEで「鑑別困難」となった患者さんが当院MMTEで「いとも簡単に」乳がんと確定診断となった
♯これ自体は、日常茶飯事ですが他の要因と時期的に重なったので、いろいろ考えさせられたのです。
要因3.管理番号10350「レベル3リンパ転移にて術前抗がん剤」を回答した。
要因4.地元で「手術不能」と言われた患者さんを手術した。
最初は、(上記)要因2を例に挙げて(私から言わせれば)最も簡単だと思われるMMTEでさえも、現実に上手くできない医師が存在すること。 そこに気付かないと早期診断が得られないこと。それが最終的には「最大のターニングポイントと言える」ことをお話ししようと考えていました。
ただ、『それならば、今までも(コラムなどで)散々(私が)嘆いてきたこと』
新鮮味がない!
しかも(上記他の要因も近い時期に重なり)『それだけでは十分ではない!』『根本的に間違っている!』
そんな思いで溢れてきたのです。 これが冒頭で言うところのpassionなのです。
熱いね!
それでは、まずは要因2(実例)から聞かせて!
Ok
そもそもはsecond opinionから話がはじまったんだ。
(前医での)要点は、画像上怪しけどMMTEしたらold fibroadenoma(陳旧性線維腺腫)の診断となった。
しかし、(どうやら前医自身、その手技に自信がもてないらしく)患者さんに「外科的生検」を勧めた。
そこで患者さんが『外科的生検が必要な状況なのか?どうしたらいいのか?』とsecond opinionで当院受診したのさ。
なるほど!
MMTEで診断がつかないってことは、余程(診断するのに)難しい所見ってことなの?
echo画像
不整形 1.2cm
doppler ultrasonography
血流は殆ど目立たず
echo画像は…
かなりの不整形で「癌を疑う」所見
fibroadenomaは閉経して「陳旧化」すると(画像上)歪んでくるとはいってもね。
腫瘤非形成性病変でもなく、大きさも1.2cm程度。
(私の経験上)MMTEで「病変全体から満遍なく採取できる=確定診断できる」病変と判断。
それでsecond opinionの(前医への)返事で、
『画像上1cm程度の病変なので、当院でMMTEすれば診断は確定できると考える。』と、送り返した。
ヒューヒュー!
(前医からすれば)まるで「アンタの腕が悪いだけですよ。私なら簡単に診断できますよ。」って、言われたも同然だよね!
怒ったんじゃないの?
相手の反応は不明だよ。(電話とか、直接話したわけではなく)あくまでも手紙の郵送だからね。
ただ(私の頭の中で)失礼にあたるとか、そう言う問題ではなくて重要なのは「患者さんのために、もっと精進しなくてはいけない」と自覚して欲しかったんだ。
(同業者である私から)ズバッっと言われることで「なにくそ!」って「やっぱり、今のままではいけないんだ!」って促したかったんだ。
まぁ、そのくらいの気概がある医師だったらいいけどね。(現実は、どうなることやら?)
それで、結局どうなったの?
後日、その患者さんから「確定診断希望」が来たので市川でMMTEしたよ。
病理結果は、あっさりと「浸潤性乳管癌」
echo画像から(当然)予想はしていたけどね。
んー。
前医でのMMTEで何故「old fibroadenoma」という結果になったんだろうね?
説明つくの?
MMTEの「狙いを外した」としか説明できないよね。
ただ、「1cmもあるシコリ」を外すようでは患者さんが可哀想だし、今までも同様の「被害?」を受けた患者さん達が大勢いることになるから…
何とか、ならないものか!
〇 私にできること
私が、(それら)平気で?針生検の狙いを外す医師を「まともに診断できるように」訓練することは現実的ではないから…
私にできることは「患者さん側に啓蒙すること」なんだよね。
それが、今回のコラムの目的とも言えるのです。
要因3については?
まず、そもそも題名の『レベル3リンパ転移にて術前抗がん剤』が問題を露わにしている!
おっ! かなり怒っている(不満に思っている)ね?
プンプンプン! その通り!
更に言うと、以下の2つ(Qより引用)が非常に気に入らない!
(以下、管理番号10350のQより引用)
1.場所はCTの結果よりレベル3で鎖骨静脈に近い
2.血管も近く手術は危ないので術前抗がん剤(タキサン系12w→アンスラサイワン系12w)を実施し小さくしてから手術を実施する
★1については、そもそもCTではなく(術者の目で)エコーして評価すべき!
レベル3リンパ節は(そもそも)手術して取れるものだし、それは「術者自身が行うエコー」で確認すべきなのです。
★2について…
レベル3リンパ節(鎖骨下リンパ節)郭清が「危なくて、手術できない」っていうのは、情けないどころか患者さんの運命を捻じ曲げかねない!
術前抗がん剤で誤魔化さずに、きちんと郭清してあげなさい! そう言うことです。
外科医としてのプライドがないのかねー?
困ったもんだね。
要因4については?
これはね。
要因3とも問題点は似ているとも言えます。(無論、別の症例です)
この患者さんも(要因3の患者さん同様に)『レベル3(鎖骨下リンパ節)に転移しているから、手術はできない。術前に抗がん剤するしかないよ』と言われた。
で、(担当医の言われるがままに)術前抗がん剤したんだね?
そうなんだ。
担当医に「それ(術前抗がん剤)一択しかない!」的に言われたようで、他に選択肢が無かったようだね。
ただその抗がん剤の副作用がとても酷く、『絶対に抗がん剤はもうやりたくない!』となった。
どうにか手術して欲しいと、頼んだのだけど頑として手術してもらえず(その技術が無いのだから仕方が無いとも言えるけど…)
そして、『うち(この病院)で手術できないと言っているのだから、県内(西日本)どこを探しても手術はできないよ。』の言葉。
このまま「抗がん剤もできない」そして『手術もしてくれない」状態で治療に対するモチベーションが下がって放置! なんてことになったら…
そこが癌の怖いところ!
ただ、幸い(本当に幸いだった思うけど)乳がんプラザに出会ったのです。
実際、どうだったの?
手術不能な状態?
とんでもない!
確かに、レベル3リンパ節はゴロゴロしていたけど、きちんと「視野」を確保して綺麗に切除しました。
青大将(鎖骨下静脈)にへばり付いてはいても、視野さえきちんととれれば何てことはないのです。
★同じレベル3リンパ節の手術でも「再発」の場合には(コラム342でも書いたけど)瘢痕によって青大将から容易には外せない!ことで難易度が全く別次元となります。
★★今回のように、どんなにレベル3が青大将に被さっていても、初発であれば手術はできるのです。
この方は当院に辿りついたから本当に良かったけど…
全国には「手術できない」と言われて、(そのうちに、モチベーションを失って)ターニングポイントを超えてしまう患者さんがいるのではないか。
「青大将が怖い!」そんな弱虫外科医ばかりになってしまうと、救われるべき命が救われなくなってしまう。
要因3、要因4は私が日ごろから危惧している事態を炙りだしているのです。
〇 そして最後に要因1に移ります。
頼れる「乳腺センター」 診断からメンタルケアにいたるまで、包括的な乳癌治療を施す
診断が稚拙な乳腺外科医
青大将がこわくて、まともに手術ができない乳腺外科医
彼らがただ集まった「乳腺センター」なるところが、果たして理想的な医療なのか??
要因4の症例は、まさに、そんな「包括的な乳癌治療を施している筈の地域中核病院」で、はじかれてしまったのです。
イシュランWarm30というのがあります。
毎年上位に入賞している(何故?)ことに違和感を常に感じています。
最新情報を詰め込み、それを宣伝し豊富な人員で「チーム医療」なる制度で責任を分担する。
いかにも頼れそうで「世間的に」評価を集めそうな、そんな医療機関
〇〇大学病院 〇〇医療センター 〇〇がんセンター
だけど、要因3や要因4のように本当に困ったときに何の役にも立たない。
私が目指しているのは、そういうものではなく「100%完璧な確定診断」と「絶対的な手術」なのです。