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今週のコラム 345回目 局所療法が有効な血行性転移 骨転移vol. 1

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最近嵌っているラーメンはこれです!

ふーちゃんさんのリクエストより

 

 

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土曜日 夕方でしたが、風もなく気持ちいい屋上を満喫。

ラーメンには野菜とヒレ 激うまです。

 

日曜日!

天気予報では「1日中、雨」だったので、諦めていたのですが,なんと!天気持ちました!!

と言うテンションで、久しぶりのバームクーヘン

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千葉県名物、鋸山 見波亭のバームクーヘン

上:落花生バウム

左:きりかぶクーヘン 右:濃厚焦がしチーズバウム

ワインはイタリアBORTOLUZZI SAUVIGNON

久しぶり?のバウムクーヘンにはキリットしたSAUVINONもいい。

因みに基本的には「麦ちゃんの影響?」もあり、南アフリカのChenin blancを飲むことが多いですが…

 

〇 本文

1.(手術を考慮すべき)「局所再発」

2.(手術ではないが)局所療法を考慮すべき(主として)「リンパ節再発」

3.(あくまでも)全身療法を優先すべき「血行性(転移)再発」

上記1はコラム342で、上記2はコラム344でそれぞれ取り挙げました。

 

今回は上記3となります。

(前回の予告 以下抜粋)

3.(あくまでも)全身療法を優先すべき「血行性(転移)再発」と記載しました。

遠隔転移(血行性転移)と言うと、一般論として上記のように「全身療法を優先すべき」となります。

 

 

それは(基本的に)間違いではないのですが…

 

 

 

 

「ですが…」って、何か「歯に物が挟まっている」ような言い方だね。

例外があるってことかな?

 

 

 

相変わらず謎雄君、勘がいいね!

次回は遠隔転移の中でも「骨転移」の症例について提示しよう。

 

骨転移といっても、以下の2つがあります。

1.最初から骨転移がある場合(所謂 M1症例) ★前回T4という誤記載してました!

2.術後、骨転移が出現した場合(骨転移再発)

 

それぞれから1例ずつご紹介します。

いずれも、長いCR期間であり(私の頭の中で)『根治では?』と考えている症例です。

 

症例1.M1症例

 

局所進行乳癌 初診時、胸壁に浸潤固定され手術不能状態

初診時CT 皮膚浸潤及び胸壁(大胸筋)浸潤所見

 

 

手術をご希望され関西より受診


 

骨シンチ画像 多発骨転移(赤色部分)

 

 

 

 

 

局所は手術不能状態、しかも多発骨転移。

他院なら、『遠隔転移があるから、手術しても仕方がない。一生抗がん剤です』

なんて、言われそうだね?

 

 

 

 

全く、その通り!

現状、手術不能状態だから「手術先行はできない」けれど、

抗がん剤を頑張った先には希望がある というvisionが大事であって、

それであれば(辛い)抗がん剤も頑張れると思うんだ。

 

 

それじゃー、まず「抗がん剤」を始めたんだね?

 

 

 

実際には、「放射線照射」から始めたんだ。

ここで「治療の優先順位」についてお話ししましょう。

 

例えば・

同じM1であっても大きな肝転移があったら…

(肝転移は悪化した場合には)「命を脅かす life threateningと表現します」ので、間違いなく「抗がん剤」先行となります。

 

今回のような、骨転移ではどうかと言うと…

無論、骨転移にも抗がん剤は効くから「抗がん剤が絶対的に優先」かというと、そうでもないケースもあるんだ。

 

 

そうでもないケース? どういうこと?

 

 

 

 

骨転移は(肝転移とは異なり)「早急に生命を脅かす」ことはなく、

問題となるのは、1.骨折のリスク 2.(骨転移が原因となる)疼痛なんだ。

ここが「肝転移と骨転移の決定的な違い」と言えます。

 

 

骨転移のなかで「骨折のリスクや疼痛の原因となっている」場合はどうするの?

 

 

そこで優先されるのが、放射線なんだ。

「骨折しそうな部位」や「疼痛の原因となっている部位」をピンポイントに照射することで、最も効果的な治療となるんだ。

詰まり、そういう場合には抗がん剤ではなく、放射線を優先することになるんだよ。

 

 

なるほど!

今回「放射線から始めた」ということは、このケースでは「骨折や疼痛の原因となっている部位があった」ということなんだね?

 

 

御明察!

骨シンチ画像見てもらうと解るのだけど、両側大腿骨頸部に取り込みがあり、

その部位の疼痛症状があり、(更にそこは)過重骨(部位)なので骨折のリスクもある!

★骨転移による骨折をpathological fracture(病的骨折)といいます。 これは健常骨の骨折とは異なり、(癌細胞で破壊されて)骨折した場合には「一生荷重できない(治らない)」事も想定されるのです。

 

と、いうことで治療としては

両側大腿骨及び骨盤部の照射が先行し、(その後)抗がん剤投与(bevacizumab + paclitaxel,  anthracycline)となったんだ。

 

初診⇒放射線⇒抗がん剤(半年間)

腫瘍は縮小し、無事手術(乳房切除+腋窩郭清)となりました。

皮膚も広範囲に切除、(腫瘍の)裏の筋肉も切除し局所は治癒切除となりました。

 

〇術後

palbociclib +ホルモン療法開始

 

 

 

 

術後2年のPET

cCR

 

 

 

 

 

術後3年以上経過のPET

cCR

 

 

 

その後は?

 

 

腫瘍マーカーも「全く正常」だし、ここ暫くは画像検査(CT / PET)は一切せずpalbociclib継続中!

あれから数年…

このまま根治しちゃいましょう!

 

ものごとに「もしも…」は無いけれど。

もしも、地元で抗がん剤だけしていたら…

 

 

2.術後、骨転移が出現した場合(骨転移再発)は、次回としましょう。