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今週のコラム 297回目 石灰化 3 ST-MMT(総論)

前回、「華味鳥」に嵌って「鍋ローテーション」(何故、この季節に?)が起こっていることを暴露?しましたが…

「華味鳥」は鍋だけではありません。

「カレー(レトルト)」「焼き鳥」and more…

無限に続く「華味鳥ワールド」きっと、あなたのピッタリもある筈! 注)私はお店とは利害関係ありません。

 

〇 本編

「石灰化」2まで書いたところで(「再発」シリーズにより)一旦途切れていましたが…

ここから「復活」します。

 

石灰化を語る上で外せないのは?

 

 

 


やはりST-MMT(stereotactic mammotome biopsy)だね。

石灰化の診断には欠かせない「唯一無二」のdeviceなのさ。

 

ST-MMTの基本

 

① 固定 マンモ撮影と同様に挟んで「しっかり」固定します。

ターゲットが動いていては正確に「命中させる」ことはできません。

② 位置の計算 2方向で撮影することで座標(x, y, z)を計算します。

昔懐かしい「連立方程式の概念」ですね。(コンピューターで計算)

③ 刺入・採取 (②でえられた座標へ)mm単位で正確に刺入、そして(吸引しながらの)採取

 

当院の実際の装置

 

装置の全景

この中心部分を拡大したのが下の写真

 

 

 

 

 

 

この黒板に乳腺を載せ、プラスティック板で

上から圧迫して固定します。

 

 

DSC_0060

 

 

実際に挟んだ写真

 

 

 

挟んだら、次にどうするの?

 

 

 

角度を変えて2枚のマンモグラフィーを撮影します。

石灰化の座標(x、y)に角度(z軸の情報)を

加えることで3次元(x、y、z)が得られるのです。

 

 

 

なるほど!

3次元の座標が解れば、そこへ針を誘導するんだね?

 

 

 

 

その通りだけど、もうワンステップあります。

「局麻」です。

★麻酔薬が入ると、それだけで石灰化が(麻酔薬により)動いてしまいます。

麻酔薬を入れた後に、「もう一度」同じように撮影してターゲットし直す必要があるのです。

 

DSC_0057

 

1が局麻「前」の座標

2が局麻「後」の座標

局麻により2mm程度「石灰化」が動いたことが解ります。

★この2mmが「正確な採取」に繋がるのです。

 

 

 

この2の座標に向かって「正確に」針を刺入していきます。

座標に到達したら、吸引圧をかけながら採取します。

 

 

 

難関症例って、どんなパターンがあるの?

 

 

 

 

①引っ張り出しきれない(石灰化が「奥」にある)

②乳腺が薄い

次回は、何故上記が「難関症例」となるのか?解説します。