2021年度が始まりました。
この「年度」と言う概念。2021年3月は年度で言えば2020年度!
同じ年に生まれたのに、3月生まれは「1学年上!」4月生まれの私は(子供の頃)違和感を覚えたものです。懐かしい。
まぁ、そんな理屈臭いことは置いておいて、やはり4月は暖かさが違う!
土曜日の市川帰りのランニングは「昼間」だから特に、春を感じます。
★ やはり走った後の汗は気持ちいい! 冬場の夜中のランニングは(寒くて、寒くて)汗が出ない! モヤモヤするのです。
○ 本文
腋窩再発
あまり、他院批判はしたくないのですが…
患者さん側の視点に立つと、「どうしても」不満が出てしまいます。
何に一番、不満(「腹が立つ」と、言い換えてもいいですが…)かと言えば…
やはり『細胞診が下手過ぎー!』
何故、細胞診が下手なんだろうか?
まぁ、細胞診は「針が細い」し「自分で吸引圧をかけるから」難易度は高いことは何度もこのコラムに描いたけど…
だけど、我々はproffesionalでなくてはいけない。(「難しいから、私外すかもしれません」では困るよね?)
可哀想なのは「患者さん」
下手な細胞診で(癌なのに)「良性」とされて経過観察(下手な医師は「自分の手技を自分自身信用していないから」経過観察したがる)し、その挙句に「半年後、結局癌でした」なら、まだまし?
患者さん自身が(仕事が忙しくなったりして)2-3年放置して「進行した状態で見つかる」(とても、恐ろしい事です)
そんな時でも、それらの「下手医師」は『良性も、ガンに変わることがあるんですよ。』などと、いけしゃーしゃーと…
さて、そんな思いがまた…
私、2年前手術しました。Bt+SN
検診で「腋窩リンパ節再発疑い」
近くの病院を受診したの。
そして細胞診したんだけど…
結果は『検体不良』
その先生は、『3か月後、経過を見て細胞診しましょう』と予約になっています。
でも、とっても不安で。それで(何とか、紹介状を書いてもらって)今日、こうして受診したんです。
(エコーしながら)これは転移だと思います。
幸い、この1個だけで他のリンパ節(他のレベル1やレベル2,3)に腫大はありません。
血流豊富ですね。(15mm)
ただ正直、これを「検体不良」では、とても困ったものです。
(失礼ですが)細胞診ができない医師に「手術ができる」とは、とても思えません。
もう一つは、手術に関してです。
術後2年での腋窩リンパ節再発は、(普通に考えて)手術時に(リンパ節内に潜んでいた)癌細胞が「2年かけて、ゆっくり増大した」のだと思います。
この場合、何が問題となるの?
今まで、同様のケースで何件もセカンドオピニオン受けてきたけど、
殆どの医師は「腫大しているリンパ節だけ(もしくはレベル1ならレベル1までなど)」の郭清しかしないことだよ。
それじゃダメなの?
将来的なことを考えなくてはいけない。
(現時点では)そのレベル1の1個だけしか腫れていないけど、将来的に(現時点では癌細胞が潜んでいて顕在化していないだけで)レベル2,3リンパ節再発となるリスクがあるんだ。
また、(今度はレベル2,3に)再発したら、その時対処じゃダメなの?
手術すると必ず「癒着」が起こるんだ。
腋窩再発術後の「腋窩再再発」の手術は難易度(リスクも)圧倒的に高くなります。
術後は、どうするの?
せっかく手術で郭清するんだから、病理を確認してか考えよう。
例えば、レベル3まで郭清して結局「腫れていた1個だけの転移」だったら、(レベル3まで郭清しているのだから)その後「放射線は不要」と思います。
だけど、(病理で調べたら)「レベル3まで転移があった」とか、「4個以上転移があった」なんて時には『鎖骨上に放射線』したほうがいいと思います。
抗癌剤は必要なの?
純粋な局所再発なら(遠隔転移がない)必須だとは思いません。
術後病理(例えばリンパ節転移の個数など)も参考とはしますが、個々に考えるべきです。
どういうこと?
例えばluminal typeだとして…
case.1 術後補助療法としてTCをしていたとしたら、この機会に「anthracyclineだけやっておく」とか。
case.2 (anthracycline+taxaneしていたとしたら)ホルモン療法+CDK4/6阻害剤(palbociclib)にしようか?とか
case. 3 結局1個だけだったから、ホルモン療法継続にしましょう。
★ 基本的にターゲットはない(手術で取りきれている)ことが前提だから、患者さん側の希望で最終的にはいいと思っています。