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今週のコラム 401回目 転移性乳癌の治療

和食

 

新潟の方からいただいた、新潟の銘酒「久保田」のsparkling

合わせるのは、やはり和食でしょう。

 

ふるさと納税(小島水産)のブリ(上)とシマアジ(下)

ミニうな丼とオクラとほうれん草サラダには豚角煮が乗ってます。

 

〇本文

前回は「単発」の骨転移でしたが、今回は予告通り「多発」骨転移症例をご紹介

 

皮膚及び胸壁浸潤を伴う(cT4c)

 

 

 

1年半前から自覚して「大きくなった」と受診。

腫瘍は皮膚浸潤どころか胸壁浸潤しています。(手術不能)

 

骨シンチでは…

左第5肋骨及び左座骨、左大腿骨頸部、右大腿骨大転子に転移がありました。

 

 

 

転移性乳癌、しかも手術不能!

どこかの大病院や大学病院を受診していたら…

手術どころか、(luminal typeだったので)『どうせ治らないのだから、ホルモン療法で様子見ましょう。』

と、なっていたことでしょう。

 

勿論、私は違いました。

手術を見据えた抗がん剤治療

ただ両側大腿骨転移による股関節痛があり、(しかも)過重骨なので骨折のリスクもあったので、(抗がん剤の前に)左右大腿骨へ放射線照射しました。

その後抗がん剤 まずは強力なbevacizumab + paclitaxel その後はanthracyclineも行い

手術可能となり、初診から8か月(手術可能となり)手術施行

★手術可能とは、癌が胸壁から離れて治癒手術可能となったということです。

その後は放射線(胸壁照射)⇒palbociclib+Fulvestrant+denosumab

 

 

あれから5年になりますが…

CRを持続しています。

 

 

 

 

彼らにも、こういう成功体験があったなら…

もう少し積極的な治療をしてくれるのでしょうか?

病変が(少なくとも画像上)無くなること。

それが患者さんの願いであり、我々癌を治療する側の目標であるべきだと私は信じています。

 

〇細胞レベルで癌細胞が無くなったのかどうか?など神にしかわからないこと。

少なくとも画像上消失しない限り、その可能性さえ無いのです。