
気温も高くて久しぶりに「屋上かな?」と思ったのですが…
とにかく「花粉」が酷くて…(風強い中走ったからか? 走り終えての「くしゃみ」凄かったのです)
〇 本文
まずは、QA 13219から抜粋
①「エコー検査にて右胸に石灰化」
②「マンモを受け、形からすると、もしかすると悪性かもしれない」
③「造影MRIを受けて、結果、悪性が疑われる」→「針生検を受けたが、乳がんが疑われるものの、確定はできない」
④「外科的生検をすることを勧められ、その場合、1週間程度の入院と、傷跡が6cm程度残る」
⑤「セカンドオピニオンとして、この先の治療や検査はどのようにするべきか、ご指南」

これについて、まずは解説していこう。
⑤にあるように、実際に(このQA投稿の後で)セカンドオピニオンとして当院を受診されてます。
その紹介状を見ると、質問者が勘違いされていて
①エコーで石灰化→(実際は)エコーでは所見がなかった
③針生検で乳癌が確定できない→(実際はエコーガイドではなく)ST-MMTが行われ、その結果が「確定できない」

なるほど!
実際には「石灰化」をターゲットとして「ST-MMT」が行われており、それでも「癌の確定に至らなかった」ということだね?

そう、そうだったんだ。
その紹介状に添付されていた「病理レポート」にも「石灰化を(標本上)認める」とある。

そうか。
と、いうことは「これ以上、診断を確定させるためには」その主治医のいうように外科的生検するしかないということ?
それにしても「普通の手術でも2泊3日で十分」なのに「外科的生検で1週間の入院」は(私は手技的に問題があります)と言っているようなものだけど…

外科的生検に1週間入院は論外だけど…
それよりも、注目したのは(その)持参した画像所見だったんだ。

画面中央に石灰化
多形成石灰化、集簇 カテゴリーⅣ
★当院受診時(前医でST-MMTが行われた後のMMG)のものと比較すると…

左がST-MMT前。右が
ST-MMT「前」と「後」だね。
所謂before after ってやつだね。 ♯1
あれっ? ST-MMTした後なのに随分「石灰化、残っている」ねー。
それと下に移っている「コイル状」のものが(ST-MMT後に、その部位が解らなくならないように入れる)markerだね?
それにしても石灰化部位とmarker部位が離れているね? 10.2mmもあるね?
どういうこと?
これが前医で診断がつかなかった「そもそもの」原因?
♯1 before afterというと…
あの「劇的ビフォーアフター」を思い出すけど? 「匠の技」が光ってよかったけど、訴訟問題とか東日本大震災の影響とか残念な終焉をむかえた。

いいところに目をつけたね!
実際のところ、前医で行われたST-MMTは
ST-MMT前後の石灰化の「残存具合」と「markerの位置」から
以下のように考えられるんだ。
★石灰化が(針が通るさいに)分断されて「かすった」だけ
つまり、針は石灰化を分断しただけで(素通りして)1cm深い部位で組織を採取した!
その石灰化を「分断」する際に、「少しだけ」石灰化をかすめただけだったんだ!
だから「判定まで至らない」という結果となったんだよ。

なるほど!
それじゃー「診断確定するには不十分」ってなるよね!
ジャーあんたはどうしたんだい?

エコーしたら石灰化の部位が解ったんだよね。
それで、その部位をエコーガイドのMMTEで広範囲に採取することにしたんだ。

ただ、あれだけ石灰化が残存しているのだから、あんたが再度ST-MMTしてもよかったんじゃない?
どうせ、あんたはその(劇的ビフォーアフターでいう)「匠気取り」なんだから!

相変わらず、言葉悪いねー。
「匠気取り」って言われちゃうと、ちょっとショックだよ。
まー当院で再度ST-MMTを選択しなかったわけは
1.エコーで見えた
2.前医と「同じdevice」はなるべく用いない
理由は「同じ結果となったら申し訳ない」ので、少なくとも「前医以上」の効果が期待できるものを選択しています。
たとえば「前医でCNBで上手くいっていない」時には、(私がやればCNBでもきちんと結果が出ますよ!的ではなく)謙虚?に「CELEROを選択するし、「前医でCELERO」ならば、「MMTEを選択」のように「1 rank上の選択」となるようにしています。
3.標的さえエコーで見えれば「ST-MMT以上に」大量に採取が可能
今回MMTEを選択した最大の理由は、これです。
ST-MMTは石灰化を位置合わせして狙うと、その部位に「針が固定」されるので、針を回転させながら採取するのだけど「1回転分」が最大量となります。
それに対してMMTEは(針は固定されずに)刺入部は1か所だけど(自由に角度を変えて)「電源が尽きるまで」かなりの量を採取できるのです。

なるほど!
敢えて(前医と同じST-MMTではなく)MMTEで「かなりの標本を採取」して決着つけたんだね?

そう!その通り。
ついでに前医のmarkerもエコーで見えたから(不必要かつ、その周囲の組織も念のために採取する目的で)取ったよ!

その際(ついでに)採取したmarker(coil状)
1円玉と比べると、その小ささにびっくりしますね。
そもそも私はST-MMTの際にmarker入れたことありません。
必要ないからね。
参考として 当院のST-MMT
ST-MMT標本で「どれだけ」沢山採取しているのか? 今回の症例と比較してみましょう。
1.癌 MMGで癌を疑う強い所見
診断「非浸潤性乳管癌」
2.MMG所見では「淡い」石灰化だが、ST-MMT標本では「いかにも癌」という症例
診断「非浸潤性乳管癌」
3.MMGでは細かい石灰化、集簇で癌を疑ったが診断は乳腺症
ST-MMTの石灰化が(上記1,2のような癌よりも)細かいのが解りますか?
これはST-MMT後に患者さんに『私の経験では、標本の石灰化があまりにも細かいので良性のように思います。勿論顕微鏡の結果を待ってくださいね』というパターンです。
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