東京は昨日から暖かい。
今日はもっと暖かくなるとのこと。とても楽しみ。
暖かいと鍋ではないものが食べたくなりますね。
昨日は牡蠣、牡蠣とガーリックバター とっても美味。
こんな時にはワインは白 南アフリカのKleine Zalze ブドウはChenin Blank
ただ、これから暑くなってくるとワインよりもビールが美味しくなってきます。
最近のお気に入りは伝説のホップを使ったSORACHI
騙されたと思って、一度お飲みあれ!
○ 本編
前回からの続き(この画像)
乳腺を摘出すると、実際にはこのような状態となります。
ここに見えているリンパ節(レベル1)は裏側では筋肉(前鋸筋)浸潤しています。
表側では小胸筋には浸潤していますが、(今見えている)大胸筋には浸潤していません。
大胸筋には(浸潤せず)ただ「被さっているだけ」なので、大胸筋は(通常通り)捲り上げることができます。
このように… (大胸筋を捲り上げると)
リンパ節が、(裏側から)小胸筋に直接浸潤しています。
ここからが(外科医の)腕の見せどころ
このようにリンパ節が(周辺から)コロッと外れない。
つまり周囲の筋肉へ直接浸潤していることを「節外」浸潤といいます。
ここで(将来)局所再発しないためには、
このように周辺の筋肉も(マージンをつけて)合併切除しながら外すのです。
ここで経験が浅い外科医の手術だと…
せっかくリンパ節を外しても、(将来的に)その周囲の筋肉からの局所再発してしまうのです!
(リンパ節の)裏の前鋸筋及び表の小胸筋を合併切除したところ
小胸筋がリンパ節から外れたので、
小胸筋を内側へ捲り上げていきます。
すると…
腋窩静脈に癒着したレベル1と(そのレベル1と癒合した)
レベルⅡも見えてきます。
本来なら、この視野で
レベルⅡまでの郭清終了というところですが…
腋窩静脈からも、奥のレベルⅢからも外せずに「立往生」状態となっています。
★ 通常の郭清では、この視野で
(ひとまず)レベルⅡを外し、レベルⅠを腋窩静脈から外して「レベルⅡ郭清(所謂、腋窩郭清)」終了となります。
ただ、このような症例では、そう簡単にはいきません。
(ある種の、諦めのいい=潔い?)乳腺外科医は、静かに創を閉じて『ここで無理をして(腋窩静脈から)大出血などしたら大変だ。』として、『これも患者さんの運命(この医師は運命論者?) 抗癌剤をしよう』となるでしょう。
ただ、(今回のような)痴呆患者さんや高齢者では
「抗がん剤そのものができない(無理やりベッドに縛り付けて点滴できませんよね?)」= GAME OVERとなったことでしょう。
さて、この後「潔くない=諦めの悪い」東の果ての乳腺外科医はどうしたのか?
続きは、次回で(引っ張るねーって、実はそろそろテニスに行かなくてはいけなくなったのです。)