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術後病理結果待ち

[管理番号:7364]
性別:女性
年齢:47歳
病名:乳ガン
症状:

初めまして。

乳ガンと診断されてから、こちらのサイトを拝見させていただいております。

今年3月末にしこりを見つけ、エコー、マンモ、針生検で乳ガンと診断されました。

左内側上部にしこり4.0×3.3cm、術前検査ではリンパ節、他臓器転移なしと言われています。

4月上旬に乳房切除術(胸筋温存)手術をしました。

その際、センチネルリンパ節生検で3個取ったとのことです。

まだ病理結果が出ておりませんので、詳しい数値などは分かりませんが、術前にホルモンを餌にしたガンですねと説明がありました。

その場合、ルミナルタイプということになる可能性がありますか?
もしもルミナルAタイプだったとしても、4cmという大きさを考えるとホルモン療法に化学療法もプラスになりますか?
4cmの大きさなので遠隔転移が出てくるのではないかと心配です。

本来なら病理結果が出てから先生のご意見をお伺いすべきなのですが、どうしても気になってしまいました。

お忙しいところ申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「その場合、ルミナルタイプということになる可能性がありますか?」
→ルミナールタイプです。
「術前にホルモンを餌にしたガンですねと説明」とあるので、(それは)変わることはまずありません。

「もしもルミナルAタイプだったとしても、4cmという大きさを考えるとホルモン療法に化学療法もプラスになりますか?4cmの大きさなので遠隔転移が出てくるのではないかと心配」
→「大きさが心配=ステージ」と「抗がん剤が効くのか?」は全く別次元の話です。
是非(今週のコラム159から始まる)『乳癌診療の基本』を熟読してください。

今週のコラム

★全身療法はサブタイプで決まるのです。(ステージは予後とは関係するが治療法とは無関係)

質問者様から 【質問2 術後病理結果待ち】

性別:女性
年齢:47歳
病名:乳ガン
症状:

先生、前回はお忙しいところありがとうございました。

あれからコラムを読ませていただきました。

あくまでも、しこりの大きさ、ステージではなくて、サブタイプで術後の治療方法が決まるんですね。

まだ病理検査結果待ちなのですが、私のようにしこりが4cmだったとしても、サブタイプによっては抗がん剤治療なしの可能性もあるということなんですね。

また、予後は浸潤径が大きいと再発転移の可能性がやはり高いのでしょうか?
4cmの場合は高い方ですか?
よろしくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「しこりが4cmだったとしても、サブタイプによっては抗がん剤治療なしの可能性もある」
→勿論!

全く無関係です。

「また、予後は浸潤径が大きいと再発転移の可能性がやはり高いのでしょうか?」
→ステージは何のためにあると思いますか?

ステージを決める因子は「腫瘍径(浸潤径)」と「リンパ節転移の個数」です。
それによりステージが決まりますが、わざわざステージをつけるのは予後因子だからです。(予後と無関係なら、そんなステージ何の意味もありませんよね?)

「4cmの場合は高い方ですか?」
→あくまでもT2なのだから(Tは4まであります)中間です。
「小さい方」とは言いませんが、決して「大きい方」ではありません。
ご安心を。

質問者様から 【質問3 術後病理結果待ち】

性別:女性
年齢:47歳
病名:乳ガン
症状:

先生、いつもお忙しいところありがとうございます。

本日もよろしくお願い致します。

退院後10日程してから、手術した反対側の肩と首がこるようになりました。

(元々、あまり肩こりな方ではありませんでした。)
自分では、全摘で左右のバランスが悪くなっているからかな。
手術側の腕をかばって生活しているから、反対側に負担がかかっているのかなと思っていました。

痛みがある時は湿布を貼ったりしていました。

ところが、今朝は首と肩の痛みで目が覚めました。

腕もダル痛く、指先のしびれもあります。

整形外科を受診したところ、椎間板が狭くなってる所があるので、頚椎症だろうとの診断を受けリリカという薬を処方されました。

整形外科の先生から腫瘍ができて神経を圧迫している可能性もないわけじゃないと言われ、骨転移を心配しています。

来週MRI検査をすることになりました。

術後1ヶ月で骨転移の可能性はありますか?

ちなみに、まだ病理結果が出ていないので、治療は始まっておりません。

術前検査では、CT検査はしましたが、骨シンチ、MRI、pet検査はしていません。

よろしくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

「今朝は首と肩の痛み」「腕もダル痛く、指先のしびれもあります。」
→更年期の症状では? 是非、『今週のコラム 111回目 大事なことは、これら①~④の病気など世の中には無いのです。それは(我々医師には)自明なことなのです。』を熟読ください。

「術後1ヶ月で骨転移の可能性はありますか?」
→かなり低いです。

そもそも骨転移を疑い症状ではないようです。

質問者様から 【質問4 】

術後病理結果待ち
性別:女性
年齢:48歳
病名:乳ガン
症状:

先生いつもありがとうございます。

とても勉強になります。

病理検査が出て治療法が決まりましたの
で、先生のご意見を頂戴いただければと思います。

病理検査結果
浸潤性乳管癌 乳頭腺管癌
腫瘍の大きさ 2.1×1.5 cm
リンパ節転移 0/5
腫瘍の悪性度 2
ER +、PgR +
HER2 2+(Fish法 -)
リンパ管血管侵襲 なし
ki67 10%

以上の結果で、サブタイプはルミナールAでした。

治療法はホルモン療法のみでノルバデックス5年間服用です。

抗がん剤療法を覚悟していたので、安心したような、ホルモン療法だけで大丈夫なのかと心配になったりします。

私のこの結果では抗がん剤治療は不要でしょうか?
又、年齢的に、ノルバデックス服用だけではなく、ホルモン療法の皮下注射もした方が再発転移率を減らすことができますでしょうか?
お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。

しこりが(術前)4cmとのことでしたが、2.1cm! 良かったですね(殆ど1期のようなものです。)

「私のこの結果では抗がん剤治療は不要でしょうか?」
→勿論です。
Ki67=10%では(OncotypeDXすれば)low riskとなる可能性がかなり高いです。
そうなると9年生存率は(ホルモン療法だけで)98%!となるのです。『今週のコラム 188回目 このデータを見ても、まだ「リンパ節転移があると(ルミナールAでも)化学療法が必要だと思いますか??」』の中の『4.抗がん剤無での9 ys
BCSS (SEER)』のグラフを参照してください。

「又、年齢的に、ノルバデックス服用だけではなく、ホルモン療法の皮下注射もした方が再発転移率を減らすことができますでしょうか?」
→併用する意味がありません。
タモキシフェン、リュープリン(LH-RHagonist)について気になる方は『Q&A 7329 タモキシフェンの効果』をご参照ください。』『ホルモン療法の基本  薬剤には厳格な「適応」があることを、まずはご理解ください。』をご参照ください。

質問者様から 【質問5 】

手術5ヶ月後の背中、脇下の痛み
性別:女性
年齢:48歳
病名:乳がん
症状:背中の鈍痛、脇下のヒリヒリ感

いつも拝見させていただいております。

手術後5ヶ月、ノルバデックス服用開始から3ヶ月が経過しました。

いまだ、術側の脇下のヒリヒリ感と脇に何か物が挟まっているような感覚があります。

後、1ヶ月ほど前から術側の背中(手術の傷のちょうど反対側付近)に鈍痛があります。

脇下の感覚は時間が経てばなくなっていくのかな?と思っていますが、背中の鈍痛は
骨転移や肺転移なのではないかと、気になっております。

どうしても何かあると、再発転移に結びつけて考えてしまうのは良くないと思いますが、
やはり考えてしまいます。

背中の鈍痛は、手術やノルバデックスの影響でしょうか?
術後5ヶ月で骨転移や肺転移はありえますか?
次の診察予約の前に病院に行った方がいいでしょうか?

次の病院の予約が10月中旬なので、その前に先生様のご意見をお聞かせいただければと思います。

よろしくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答5】

こんにちは。田澤です。

「背中の鈍痛は、手術やノルバデックスの影響でしょうか?」
⇒確率的には「圧倒的に」そうなります。

「術後5ヶ月で骨転移や肺転移はありえますか?」
⇒痛みを骨転移と結びつけてしまうのは理解できますが…

「肺転移に症状は無い」ですよ!
ご安心を。

「次の診察予約の前に病院に行った方がいいでしょうか?」
⇒様子を見ましょう。

 
 

 

質問者様から 【質問6 】

脳転移の可能性
性別:女性
年齢:49歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2020年7月5日

今回もよろしくお願い致します。

術後1年3ヶ月経過しました。

4月に術後1年目の検診があり、マンモグラフィ、血液検査、腫瘍マーカー、エコー検査、CT、全て異状なしでした。

ですが、その1ヶ月半後に、家で横になっていて立ち上がった時に、立ちくらみで倒れて、1瞬だけ意識がなくなるという出来事がありました。

もともと血圧が低めの日もあり、昔からよく立ちくらみはありましたが、意識がなくなったのは初めてです。

その後は、立ちくらみもなく、倒れたのはこの1回限りです。

昨日、定期検診だったので主治医にこのことを話すと、念の為脳外科を受診することをすすめられました。

先生にお聞きしたいのですが、
このような症状は、脳転移の可能性があるのでしょうか?
4月に1年検査した時は、脳の検査まではしていないので、心配になりました。

お忙しいところ大変申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答6】

こんにちは。田澤です。

「立ち上がった時に、立ちくらみで倒れて、1瞬だけ意識がなくなるという出来事」
⇒脳転移の症状ではありません。

脳外科で「脳血管」の検査をしてもらいましょう。

 
 

 

質問者様から 【質問7 】

骨転移について
性別:女性
年齢:49
病名:乳がん
症状:
投稿日:2021年3月30日

先生、いつもお忙しいところありがとうございます。

本日もよろしくお願い致します。

この4月で術後2年になります。

タモキシフェンの副作用も特になく経過しております。

ただ、術側の胸や背中にはたまにシクシクとした痛みがありますが、主治医は神経を切っているから仕方がないよと言います。

実は数ヶ月前から術側の肋骨の下側に時々痛みを感じるようになりました。

常に痛いわけではなくたまに痛むのですがいつも同じ場所なので、骨転移ではないかと気になっております。

骨転移の初期症状はどのような感じでしょうか?

 

田澤先生から 【回答7】

こんにちは田澤です。

「術側の肋骨の下側に時々痛みを感じるようになりました」
⇒モンドールです。
 『今週のコラム 93回目 創部の下が痛い場合には「骨(肋骨)転移?」と、心配されるようです』を読んでください。

「骨転移の初期症状はどのような感じでしょうか?」
⇒ケースとしては…
1.(好発部位である)椎体や骨盤の痛みで見つかる ただし、これはホルモン療法や抗がん剤による卵巣抑制によるホルモン枯渇症状でも起こるので厳密に区別は困難
2.(無症状だが)腫瘍マーカーが上がる。

質問者のような「術側の胸や背中の痛み」は単純に「術後の痛みの延長」の確率が圧倒的に高いです。