[管理番号:6373]
性別:女性
年齢:51歳
よろしくお願い致します。
3月初旬に乳がんの診断を受け、4月中旬にに温存手術を終えた者です。
術前の臨床診断では
・浸潤性乳管癌
・腫瘍径 1.7cm ステージ1
・ER:99% PgR:90% HERS:2+ FISH:1.21 MIB1:10パーセント
という内容でした。
この診断から術後は放射線+ホルモン治療になるだろうと言われていました。
先日、術後の病理結果の説明があり、現在悩んでいる最中です。
このサイトや他のサイトでいろいろと調べましたが、やはり自分とほぼ同じような症例についての記述はなく、最終的な決断に迷っています。
自分の見解としては、最初の治療内容で良いのでは、
と思っているところです。
先生に術後の病理結果を見て頂き、助言を頂きたいと強く感じ、投稿させて頂きました。
術後の病理結果は
・浸潤性乳管癌 → 硬癌 微小乳頭癌 ・・・・・・・・・①
・腫瘍径 浸潤癌の部分 2.5×1.2×1.2 ・・・・・・・・・②
全体の広がり 3.5×3.5×1.8
・ER:90% PgR:80% HERS:1+ MIB1:1-9%
・切除段端の状態:陰性だが、切除段端と癌が接近している
・リンパ節転移なし(0/2)
・リンパ管侵襲:無
・血管侵襲:有 V1+と記載 ・・・・・・・・・・・・・・③
・核、組織の異型度 グレード2(TF3点、NA2点、MS1点)・・・④
①~④の結果が術前の予想より悪い結果だったため、
主治医の先生からは治療方法に抗がん剤も加えても良いが、
副作用との関係も考えて、考えてきて下さいと言われました。
私としては①から④の結果に抗がん剤が有効であるのであれば、
ためらいなく受けるつもりですが、ルミナールAにはあまり有効ではなさそうということは理解しています。
でもそれであれば主治医は抗癌剤はすすめないはず。
ということは微小乳頭癌、血管侵襲が有、グレード2に対して抗癌剤が有効!ということでしょうか?
それともう1点、抗がん剤をするかしないかはオンコタイプdxを参考にしても良いと提案されましたが、MIB1が低いので必要かどうかもよく分かりません。
ご回答頂けたら幸いです。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
質問者が抗癌剤と無関係なのは『今週のコラム 131回目 「進行しているから」と言う理由で「効かない筈の治療に我慢する」それでいいのですか? (付記)「ホルモン療法と抗癌剤」は全く別の作用であり、「強い、弱い」ではないのです。』
及び「今週のコラム98回目~101回目」を熟読すると自ずと理解されるでしょう。
今週のコラム 98回目 ♯このグレーゾーンを「AとBに分ける」ためにOncotypeDXがあるのです。
今週のコラム 99回目 ★グレードは「参考程度」ということでいいですね?
今週のコラム 100回目! 「若いから」抗ガン剤をしましょう。は過ちなのです。
今週のコラム 101回目 (Ki67が20代はluminal Aの可能性が圧倒的に高く)本当に「Aなのか、Bなのか迷うのは30代以降」と言えるのです。
「主治医の先生からは治療方法に抗がん剤も加えても良い」
⇒?
私にはルミナールAなのに抗癌剤を加えても良いとする主旨が解りません。(上記参照)
「微小乳頭癌、血管侵襲が有、グレード2に対して抗癌剤が有効!ということでしょうか?」
⇒全く違います。
「それともう1点、抗がん剤をするかしないかはオンコタイプdxを参考にしても良いと提案されましたが、MIB1が低いので必要かどうかもよく分かりません。」
⇒圧倒的に「低リスク=ルミナールA」となるであろうことは(質問者も御承知のとおり)想像できますが…
迷いがあるのであれば、行うと安心することでしょう。