[管理番号:8533]
性別:女性
年齢:44歳
病名:乳癌
症状:
投稿日:2020年5月17日
4月に右乳房全摘出術をしました。
術後の病理検査結果は、
浸潤径(28×18×10㎜と18×18×13㎜)の2つ。
全病変合計径(110×35×25㎜)
ki67:10%
ER>90%
PgR:10-20%
HER2:+3
リンパ節(2/1転移病変長径3㎜)
レベル1:0/16、レベル2:0/2
pT2、pN1a
来週月曜日からパクリタキセル、ハーセプチン、パージエタ週1を4クール、その後パージエタ+ハーセプチン療法、その後放射線してホルモン治療10年と言われました。
私は完治できますか?
初めての抗癌剤の不安と診察のたびに内容が悪くなっていくので、不安でたまりません。
私の再発率はどのくらいなんでしょうか?
あと20年は生きたいです。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「私は完治できますか?」「私の再発率はどのくらいなんでしょうか?」
⇒これは同じ質問内容ですね。
再発率は10%前後
(裏を返せば)90%前後で「完治(根治)」となります。
質問者様から 【質問2 】
トリプルポジティブ
性別:女性
年齢:44歳
病名:乳癌
症状:
投稿日:2020年5月18日
*****
再質問をする場合は、原則として1週間以上あけてからお願いします。
*****
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田澤先生、さっそく回答いただきありがとうございました。
再発率が10%と言っていただき、とても安心しました。
田澤先生は予後はサブタイプではなく、ステージと言われていましたが、私は癌細胞が、浸潤径(28×18×10㎜と18×18×13㎜)の2つ。
全病変合計径(110×35×25㎜)です。
ステージ2b?ステージ3?主治医の先生は最初ステージ3と言われましたが、ギリギリステージ2bかな?って感じで、ステージ3に近いステージ2なんだろうと解釈してましたので、完治は難しいのかもと思っていただけに、再発率は10%と低い数字でビックリしました。
それもトリプルポジティブ、、、。
主治医の先生の話では腫瘍の周りにも浸潤していたような事も言っていました。
ER>90%とはホルモン療法が90%効くと言うことであってますか?
ki67も10%で低いのにHER2が高くて進行が早い場合はHER2のが優勢になるのでしょうか?
リンパ節(2/1転移病変長径3㎜)
レベル1:0/16、レベル2:0/2ですが、
pT2、pN1aとはリンパ節にいくつ転移していたのでしょうか?
私は抗癌剤の後に放射線もするそうですが、田澤先生はリンパ節4個以上で放射線と言われてたので、私は4個以上リンパ節に転移していたのでしょうか?主治医の先生はたしか1個か2個と言ってたと思います。
ステージ3に近い状態でも完治が90%前後と思っていいのですよね?信じたい気持ちですが、悪い方にばかり考えてしまいます。
田澤先生から 【回答2】
再質問は1週間空けましょう。
pT2, pN1, pStage2b
最大浸潤径も28mmだし(2つあるとか、合計とかは無意味)リンパ節転移も3mmが1個。(3期に近いなどではなく)普通に2期です。
「ER>90%とはホルモン療法が90%効くと言うことであってますか?」
⇒違います。
単純に癌細胞の90%でエストロゲン受容体が陽性だったという意味です。
「ki67も10%で低いのにHER2が高くて進行が早い場合はHER2のが優勢になるのでしょうか?」
⇒無関係
HER2蛋白が発現していることとKi67が低値であることは無関係です。
★HER2陽性だとKi67は高いことが多いですが、例外はあります。
「リンパ節(2/1転移病変長径3㎜)
レベル1:0/16、レベル2:0/2ですが、
pT2、pN1aとはリンパ節にいくつ転移していたのでしょうか?」
⇒1個のようです。
リンパ節(2/1転移病変長径3㎜)レベル1:0/16、レベル2:0/2
⇒センチネルリンパ節2個の内1個が転移(3mm)で、追加郭清したリンパ節(レベル1及びレベル2)には転移が無かったという記載だと思います。
「私は抗癌剤の後に放射線もするそうですが、田澤先生はリンパ節4個以上で放射線と言われてたので、私は4個以上リンパ節に転移していたのでしょうか?」
⇒上記通り、1個のようです。
それでは何故、(全摘なのに)放射線をかけるのか?
それは主治医に聞いてみましょう。
推測1.(主治医のポリシーとして)リンパ節転移があれば(4個以上でなくても)放射線をかける。
推測2.(主治医のポリシーとして)浸潤径は小さいが、腫瘍径が大きいので放射線をかける。
推測3.(上記1+2の)両方が理由
「ステージ3に近い状態」
⇒近くありません(冒頭の記載を参照のこと)
ご安心を。
質問者様から 【質問3 】
田澤先生
お久しぶりです。
以前、「管理番号8533」
でお世話になった者です。
先生に回答いただき、安心して治療を続けておりますが、今でも乳癌プラザは私の心の拠所として毎日のように拝見しております。
相談内容を見ていて、静脈浸潤?とか脂肪浸潤?とか出てくるので自分はどうなんだろうと不安になり、病理結果を再度見てみると、ly1とv1で私も軽度の浸潤がありました。
やはり、これは血液の流れに癌細胞が流れてるという認識で再発しやすいんでしょうか?
先生の長年の経験でv1やly1の方はどの位いらっしゃるイメージですか?
私はトリプルポジティブでステージ2Bですが、HER2だからステージ2でも浸潤してるのか、ステージ2の人は浸潤してる人が多いとかあるんでしょうか?
また少し不安な気持ちになってきてしまいました。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは田澤です。
「病理結果を再度見てみると、ly1とv1で私も軽度の浸潤がありました。
やはり、これは血液の流れに癌細胞が流れてるという認識で再発しやすいんでしょうか?」
⇒誤り
切片を顕微鏡で見た際に、そのような像が「たまたま」あったというだけ。
実際に「血管の中やリンパ管の中を今現在 癌細胞が流れている」という意味ではありません。
参考程度にしましょう。
「先生の長年の経験でv1やly1の方はどの位いらっしゃるイメージですか?」
⇒50%位
「私はトリプルポジティブでステージ2Bですが、HER2だからステージ2でも浸潤してるのか、ステージ2の人は浸潤してる人が多いとかあるんでしょうか?」
⇒無関係
ご安心を。
質問者様から 【質問4 】
浸潤径について
性別:女性
年齢:44
病名:乳癌
症状:
投稿日:2020年9月1日
田澤先生
いつも乳癌プラザにて勉強させていただいております。
以前「管理番号8355」で相談させていただいたものです。
その時送らせていただいて病理結果です。
浸潤径(28×18×10㎜と18×18×13㎜)の2つ。
全病変合計径(110×35×25㎜)です。
リンパ節1個3㎜の転移あり。
ki-67:約10%
ER:>90%(Allret score TS8=5+3)
PgR:10-20%(Allret score TS5=3+2)
HER2:+3
組織型: I nvasive ductal carcinoma,Tubule forming type>Solid type
波及度:f Ly1 V1
extensive PV1(peritumoral vascular invasion)(-)
EIC(extensive intraductal component)(-)
Comedo type necrosis:moderate
Nulear grade:Grade1(Nuclear atpia 2+Mitosis 1) Histological grade:Grade1(Glandular structure 2+Nuclear atypia
2+Mitosis 1
Surgical margin:(-)
先生からは2つ病変があっても合計とかは無意味と回答いただき、普通に2期で再発率も10%前後、完治も90%前後だとおっしゃってくださいました。
とても安心し、今も治療に専念しております。
最近、乳癌プラザを見ていて気になる質問があり、私もそれに該当するのではないか?と思う内容の質問があり、また不安に気持ちになってきてしまったので、ハッキリさせたい為、再度質問させていただいます。
「管理番号2345」の方で内容は、
「手術前は画像上では乳頭付近と脇にしこりが2つあるものの、
その大きさは最大でも1センチと言われていました(主治医の触診でもしこりは認識できませんでした)。
それが病理の結果、2つのしこりの間も浸潤していたことが判明し、ステージが3となってしまいました。」
という物でした。
私も2つ病変があり、もう一度病理結果を見てみたのですが、
☆comment
浸潤病変が主に2箇所認められるが、両病変近傍やその間には極めて高度なリンパ管浸襲が認められる。
リンパ管経由で周囲に浸潤したものと思われる微小娘結節も近傍に複数認められていることをふまえると、全体的に一連の病変とみるのが妥当と思われると書いてありました。
だとすると、やはり私の場合も2つの浸潤径の合計で、最大浸潤径は46cmとなるのですよね?
主治医がギリギリステージ2と言ったのは5cmより4ミリ程小さいだけだからと言うことですね。
やはりステージ3に近いステージ2
なのでしょうか?
田澤先生が最初は浸潤径の大きさだと言われているだけに、とてもショックです。
私の再発率は何%になってしまうのでしょうか?
あともう1つ気になることがあるのですが、初診時の針生検での病理検査ではHER2:+1だったのですが、術後の病理検査で+3となりました。
術後後の病理検査の説明の時には細胞の取った場所でHER2が出なかったのではないかと説明されました。
私はまだ乳癌について何も知らなかったので、そんな事もあるのかと思い抗癌剤治療を受けてますが、乳癌プラザでマイナスがプラスになる事はなく、針生剣の結果のが正しいという内容を見て、ずっとルミナールAと思っていた私にはやっぱりルミナールAなんじゃないかと今更ながら思ってしまいます。
みなさんはHER2か迷った時はFish?をやってるみたいですが、主治医からはそんな言葉すら聞いてないので、病理の結果をそのまま受け止めてHER2陽性として扱われていると思います。
すでにEC療法もラスト2回で終わり、残るは放射線とホルモン治療と残りの分子標的治療です。
今更遅いとは思いますが、もしルミナールAだったとしたらホルモン治療せずに、抗癌剤治療している私はエビデンスから外れてますよね。
浸潤径が大きいので抗癌剤は意味があるでしょうか?
先生ならどうしますか?やはりHER2だと思いますか?
どうぞよろしくお願いします。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは田澤です。
「8355」ではなく、(内容から推測すると)「8533」ですね?
「全体的に一連の病変とみるのが妥当と思われると書いてありました。」
「だとすると、やはり私の場合も2つの浸潤径の合計で、最大浸潤径は46cmとなるのですよね?」
⇒勘違い!
一連の病変とは「全部が浸潤」ということではありませんよ!!
ご安心を。
「主治医がギリギリステージ2と言ったのは5cmより4ミリ程小さいだけだからと言うことですね。」
⇒主治医が「どういうつもりで言ったのか?」は、主治医に直に聞きましょう。
「やはりステージ3に近いステージ2なのでしょうか?」
⇒?
前回と回答が変わることは「永遠に」ありませんよ。
「私の再発率は何%になってしまうのでしょうか?」
⇒前回と同様です。
★ご本人が心配される気持ちはわかりますが…
私の回答に変更はありません。
同じ質問は控えましょう。