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オンコタイプ 中間リスクの治療

[管理番号:9760]
性別:女性
年齢:53歳
病名:左胸 浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2021年9月28日

初めまして
7月に乳がんの診断を受けて、毎日田澤先生のQ&Aを拝見しています。

今回は今後の治療について、相談させてください。

8月(中旬)日に手術を受け、病理検査の結果は以下の通りです。

左乳癌 浸潤性乳管癌(硬性型)
ER 90%
RgR 80%
HER2 2+(FISH検査 陰性)
グレード3
浸潤径 1.9cm×1.1cm
T1 N0 M0 ステージ1
リンパ節転移 0/5
脈管侵襲 なし 軽度(両方の記載あり)
断端 陽性(陽性近接片数1 非浸潤癌)
乳房同時再建中

主治医の先生から、ルミナールAとBの中間と診断があり、グレード3が心配なのでTC4回後タモキシフェンをしましょうと言われています。

ただその時にオンコタイプDXの説明があったので、家族と相談して申し込む事にしました。

そこで質問ですが、私の認識では50歳以上(閉経前でも)はスコア25以下であればホルモン治療のみでしたが、主治医の先生は中間リスク(18-25?)なら抗がん剤を勧めると言われました。

私は上乗せ効果が少ないなら抗がん剤は避けたいと思っていたのでオンコタイプDXを受けたのですが、グレード3の場合は中間リスクでも抗がん剤治療を受けるべきなのでしょうか?

そもそも病理検査~FISH追加検査~オンコタイプDXの結果待ちで治療が早くても手術から2ヶ月前後になる事も不安です。

結果を待つ間ホルモン治療だけでも進められないかも確認しましたが、抗がん剤の可能性がある場合はホルモン剤を処方しないと言われ無治療です。
田澤先生の病院では結果待ちの期間も処方してくださるようですが、病院によって違いがあるのでしょうか?

また断端陽性についても質問があります。

今は再建中で今後インプラントへの入れ替え時に切除する話になっていますが、半年も先延ばしにして進行しないでしょうか? 

たくさん質問をしてしまいましたが、田澤先生のご意見をお聞かせください。
よろしくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

「そこで質問ですが、私の認識では50歳以上(閉経前でも)はスコア25以下であればホルモン治療のみでしたが、主治医の先生は中間リスク(18-25?)なら抗がん剤を勧めると言われました。
私は上乗せ効果が少ないなら抗がん剤は避けたいと思っていたのでオンコタイプDXを受けたのですが、グレード3の場合は中間リスクでも抗がん剤治療を受けるべきなのでしょうか?」

⇒是非、『今週のコラム 269回目 Rx PONDER (中間解析) その解釈』をご参照ください。

質問者は「閉経前」「pN0]なので

化学療法推進派は
 RS≦20 TAM
 RS≧21 抗癌剤

閉経前と閉経後の違いは「卵巣抑制にある筈」派は
 RS≦20 TAM
21≦RS≦25 TAM+LH-RHagonist
 RS≧26 抗癌剤

となります。
私は後者です。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

オンコタイプ 中間リスクの治療
性別:女性
年齢:53歳
病名:左胸 浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2021年10月25日

先日はお忙しい中、回答ありがとうございました。

オンコタイプの結果は
RS24/9年遠隔再発率10%/化学療法>1%でした。

(前回書き忘れていましたがki67は15%なので、もう少し低いスコアを期待していたんですが…)
この結果から、抗がん剤無しでタモキシフェンとリュープリン(2年間)での治療に決まりました。

かなり高リスク寄りですが、抗がん剤の上乗せ効果にも期待できない以上これで頑張っていこうと思います。

ただRS24という数字に転移再発の不安が常に重くのしかかっています。

オンコタイプの結果資料からは何が悪くてスコアが高くなるのか分からず、私には生活態度を見直す程度の対処法しか思いつけません。

日々多くの患者さんを診ている田澤先生の体感でも、やっぱりオンコタイプのスコアに比例して再発率は上がっていると思われますか?
RSの見方として間違ってるのかもしれませんが、私のスコアを
100点中の24点と捉えたら再発確率は4分の1…ルミナールAとBの中間ならこの確率は妥当なものですか?(そもそもki67が15%の私はルミナールAでしょうか?それならこの再発確率はかなり高いですよね)
再発リスクを少しでも減らせるよう、田澤先生が取り入れるといいと思う事があれば何でもいいので教えてください。

それから閉経前なので今後リュープリンも受ける予定ですが、接種するとどの程度再発リスクを減らす事が出来ますか?
また接種は4週間・12週間・24週間おきとあるようですが、どのスケジュールが体への負担が少ないのでしょうか?

手術からFISH検査をしたりオンコタイプの結果が出るまで2ヶ月以上、ようやく治療法が決まって一歩前に踏み出した気もするのですが、やっぱり不安は拭いきれないものですね。

私達は手術や治療のたび不安の中で必死に選択する事が、自分にとって最善だと信じて前に進むしかないんですが、このように要所で田澤先生へ相談出来る場があるのは本当に有り難いです。

これからもよろしくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは田澤です。

Tamoxifen+LH-RHagonistは正しい選択です。
ご安心を。