[管理番号:9503]
性別:女性
年齢:39歳
病名:浸潤性乳管癌 トリプルネガティブ
症状:左乳房 12ミリのしこり
投稿日:2021年6月22日
田澤先生こんにちは??
今日お電話させていただき、セカンドピニオンを希望したところ1番早くて8月(上旬)日でした。
私は母親が乳がんで36歳で亡くなっており、半年に1度検診を受けてましたが昨日、乳がんの告知をされ、ステージ1のトリプルネガティブ グレード3 ki67 69% たぶん遺伝性の乳がんで勢いがあるガンだと説明されました。
私は全摘希望です。
治療方針は7月(中旬)日から抗がん剤治療を始めて4ヶ月後に手術の予定です。
そこで質問です。
こちらのQ&Aを読んで思ったのですがせっかくステージ1なのに先に抗がん剤治療をやらなきゃいけないのでしょうか?
全摘なら予後は同じと書いてあります。
もしも抗がん剤が効かなくて転移なんてしてしまったら絶対に後悔します。
私は先に手術をしてもらいその後抗がん剤治療の方が良いのかなと思い不安でいっぱいです。
田澤先生に、治療方針を聞きたく、抗がん剤治療が始まる前にセカンドピニオンを受けたかったのですが予約がいっぱいとのことで。
どうか返信の方、よろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「ステージ1のトリプルネガティブ グレード3 ki67 69% たぶん遺伝性の乳がんで勢いがあるガン」
⇒余計な説明!!!(誰が喜ぶ? 誰が得する?)
シンプルに「早期がん」でいいのです。
「私は全摘希望」「治療方針は7月(中旬)日から抗がん剤治療を始めて4ヶ月後に手術の予定」
⇒全摘希望であれば「手術先行」でいいのに、下手に術前抗がん剤が効かなかった場合のリスクを取る必要はありません。
「こちらのQ&Aを読んで思ったのですがせっかくステージ1なのに
先に抗がん剤治療をやらなきゃいけないのでしょうか?
全摘なら予後は同じと書いてあります。」
⇒手術先行でいいのです。(上記)
「もしも抗がん剤が効かなくて転移なんてしてしまったら絶対に後悔します。」
⇒そういうことです。
★術前抗がん剤をしてpCRでなければ「ゼローダ(capecitabine)をやりましょう」などと、それらの医師は言いかねませんが、それ(再発にしか適応がないcapecitabineを用いることは)は適応外診療なので、決して行ってはいけません。
『今週のコラム 280回目 臨床試験と適応 capecitabineの適応外診療をT-DM1と比較しながら解説する』をご参考に