[管理番号:8443]
性別:女性
年齢:60歳
病名:浸潤性乳管がん(硬性型)
症状:
投稿日:2020年4月6日
症状:部分切除後病理結果が出たので結果を聞きに行きました。
浸潤癌の範囲:7×7mm,pT1b
核グレード:1(核異型度スコア1+核分裂スコア1)
DCIS grade:low grade
波及度:f
リンパ管侵襲:(Ly)1
静脈侵襲(V):0
断端:陰性
リンパ節:pN1a(2/7)
コメント:黒点の範囲がDCISを含むIDCですが、比較的小さいもののリンパ管侵襲が見られ、リンパ節には2個のマクロ転移を認めます。
ただし節外浸潤はありません。
サブタイプ:Ki67指数(分裂指数)10% Luminal-A
治療方針:フルツロン(飲み薬)を3年
レトロゾール
リンパ節転移と脈管浸潤が(+)だったので抗がん剤が必要と言われました。
点滴の抗がん剤:ドセタキセル・ファルモルビシンを6ヶ月、12回点滴
腫瘍が7mmと小さいのにリンパ節転移が見られるのは、医者泣かせの非常に怖い癌だと言われました。
甘く見ないでくださいとも言われました。
田澤先生ならどのような治療をされますでしょうか。
本当に私の癌はそんなにも怖い癌なのでしょうか。
何卒、よろしくお願い申しあげます。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「腫瘍が7mmと小さいのにリンパ節転移が見られるのは、医者泣かせの非常に怖い癌だと言われました。
甘く見ないでくださいとも言われました。」
⇒ 全く根拠がない。(気にしないようにしましょう)
単純に、リンパ管に入りやすかったというだけの話です。
「リンパ節転移と脈管浸潤が(+)だったので抗がん剤が必要と言われました。」
「点滴の抗がん剤:ドセタキセル・ファルモルビシンを6ヶ月、12回点滴」
⇒抗がん剤の効果とリンパ節転移は全く無関係!
『今週のコラム 189回目 「リンパ節転移があれば抗がん剤をすべき」という古い考えが完全否定される日も近いのです。』をご参照ください。
「田澤先生ならどのような治療をされますでしょうか。」
⇒ルミナールAなのだから…
普通にホルモン療法だけです。
「本当に私の癌はそんなにも怖い癌なのでしょうか。」
⇒「小さくて(7mm)]「大人しい(核グレード1 Ki67=10%)]
質問者様から 【質問2 】
乳癌
性別:女性
年齢:60歳
病名:乳癌
症状:
投稿日:2020年4月10日
田澤先生お世話になります。
以前病理検査について質問した者です。
質問から一週間過ぎてない事お許しください。
私の場合の再発率を教えて下さい
無治療の場合
ホルモン療法単独の場合
ホルモン療法プラス抗がん剤治療の場合
よろしくお願い申し上げます。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「私の場合の再発率を教えて下さい
無治療の場合
ホルモン療法単独の場合
ホルモン療法プラス抗がん剤治療の場合」
⇒それを知るためにはOncotypeDXするしかありません。
Ki67=10%で、(確率的に)ルミナールAの可能性が高いので「抗がん剤の上乗せは殆どなし」と想像しますが…
質問者様から 【質問3 】
手術後の病理結果について
性別:女性
年齢:60歳
病名:
症状:
投稿日:2020年4月16日
田澤先生こんにちは
いつもご回答ありがとうございます
以前病理結果について質問したものです
乳癌の診断から手術までの病院をこの度転院しました
手術ごの治療方針に疑問をいだいたからです
リンパ節転移2個、脈管浸潤ありの為抗がん剤治療が必要と言われました。
転院先の先生は田澤先生と同じでホルモン剤だけの治療と言うことでした。
ただki67が手術前は19.手術後は10%でした
ki67というのは参考程度の物なのでしようか?
オンコ検査でハイリスクと診断される可能性もあるのでしようか?
私の通って病院はオンコ検査はしていないようですアジュバンドオンラインで私の生存率を見て頂きたいのですが可能でしようか?
もし無理なら田澤先生の感覚?
言葉足らずですみません
よろしくお願い申し上げます。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
「ただki67が手術前は19.手術後は10%でしたki67というのは参考程度の物なのでしようか?オンコ検査でハイリスクと診断される可能性もあるのでしようか?」
⇒『今週のコラム 220回目 30までは(抗がん剤の対象となる可能性が)十分に低く、OncotypeDXの恩恵を受ける中核は「31-45」だと理解できます。』のグラフを参照してください。
「私の通って病院はオンコ検査はしていないようです
アジュバンドオンラインで私の生存率を見て頂きたい」
⇒adjuvant.comは一度閉鎖されてから見ていません。
質問者様から 【質問4 】
定期検診について
性別:女性
年齢:61
病名:乳癌
症状:
投稿日:2021年3月15日
田澤先生こんにちは
以前に病理結果について質問させて頂きありがとうございました
昨年の3月の温存手術から一年経過しホルモン療法だけしています。
この3月の検査でエコーと胸のレントゲンを撮りました。
今までは一月に一回の通院で触診と血液検査を行っています。
今年からは2ヶ月毎の通院となりました。
今回CTも、マンモグラフィも骨シンチもなく
少し不安を抱いております。
今回の検査では異常は無かったのですが腫瘍マーカーも正常です
ただ最近腰が痛くて元々椎間板ヘルニアがあるので骨転移による痛みかどうかはわかりません
病院によっても検査項目は違うと思うのですが一年目で骨シンチなど必要ないのでしようか?
腫瘍の大きさ7ミリ、リンパ節に2個転移ありルミナールAステージ2aです。
よろしくご回答の程お願い致します。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは田澤です。
「一年目で骨シンチなど必要ないのでしようか?」
⇒ルーティーンでCTや骨シンチなどは「やるべきではない」と思います。
施設によっては「毎年CT,骨シンチ、PET]などルーティーンで行っているところもありますが、当院では「一切」やりません。
★ このQ&Aでもしばしば記載していますが
半年に1回のエコーと採血腫瘍マーカー
1年に1回のマンモ
以上で十分です。
被ばくを伴うCTや骨シンチ、PETなどは(あくまでも)腫瘍マーカーに異常があった際にのみ行っています。
質問者の腰痛に関しては「もともと椎間板ヘルニアがある」となっているので、普通に整形外科を受診しては如何でしょうか?