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マンモトーム生検について

[管理番号:8709]
性別:女性
年齢:48歳
病名:乳がんの疑い
症状:両胸にしこり、足の付け根のリンパ節の痛み
投稿日:2020年7月5日

管理番号:1020]で質問されてる方と途中までとても似ている為不安を感じ質問させて頂きました。

2月頃の自治体の健康診断の触診で要検査になり4月頃超音波検査を受けました。

その結果を5月に聞いた際に検診の先生には急いだ方がいいと言われ、慌てて同じ病院の乳腺外科の予約を取り診察を受け乳がんの可能性が高いと言われMRIとマンモトームの予約を取りました。

その頃家族からもし乳がんならばその病院はやめて別の病院にして欲しいと言われ、その病院ではもう6月初めには入院して手術と言われており心の準備も出来ていなかった事もあり不安を感じていた為、家族の言う通りにその病院ではMRIまで受けて、別の病院へ転院しました。

転院先の病院ではマンモグラフィーや超音波などを受け直し、やはり乳がんの可能性が高いのでマンモトーム生検を受ける事になりました。

6月の半ば頃にマンモトーム生検の結果を家族と聞きに行ったところ、悪い細胞は出なかったのでひとまず安心していいとの事で、家族と安堵していました。

ですがその際に、もう一度超音波を受けて欲しいがマンモトームの後は乳房に血が溜まっておりすぐには受けられないので予約をしておくと言われました。

その後家族とガンではなかったのになぜまた検査を?とは話したのですが、数週間時間を置きそのまま超音波検査を受けました。

今その検査結果の診察を1週間待っている間なのでわずが、脇の下や背中や腰がピリピリしたり足の付け根のリンパ節が腫れて痛くなって来たりして、大変不安になってしまいました。

余計不安になるからとネットで検索するのは控えていたのですが居ても立っても居られなくなり調べていた所、こちらの江戸川病院の田澤先生の回答に行き着いてもしや私の場合もマンモトーム生検の失敗では?と思った次第です。

それに超音波検査を再度受けた際、次回の診察の予約票に「検体不良でしょうか」と印字されていたのです。

管理番号:1020]の方と途中までとてもよく似ており、今後がとても不安です。

マンモトーム生検がとても痛かったので、もしまた受けなければならなくなるのなら同じ主治医から受けるのに抵抗も感じています。

反対側の胸のしこりの方もマンモトームと同時に針生検を受けており、そちらは細胞がうまく取れていなかったと説明がありましたが、もしこれでマンモトームの方も失敗しているようなら痛い思いをして受けた検査が全部失敗していた事になりますし…
マンモトーム生検の失敗というのはよくある事なのでしょうか?
そのような場合は次にどのようにすれば良いのでしょうか?
このような場合は主治医を変えてもらえるのか?あるいは転院という選択をした方が良いのか?
色々な事に時間がかかってしまっていて、もしガンなら転移しているのでは?という不安の中で様々な疑問を感じながら過ごしています。

よろしくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

結論から言えば、「(そこで受けた)MMTEは失敗であり、癌を疑うべき」だと思
います。
私はQAと「確定診断(生検)希望メール」のおかげ?で、(前医で良性と診断され
たけど)不安という患者さんの生検(CELEROやMMTE)をする機会が非常に
多いですが、
それで辿りついた結果が『診断能力の欠如』です。

★余談ですが、現在「乳プラ改変」と称して全面リニューアルに向けて「過去の内容
を(掲示板で手伝ってもらいながら)洗い直している」ので、まずは以下を参考にしてもらうといいでしょう。

1.前医で細胞診良性⇒(当院で)癌の診断
 今週のコラム72 case2
 今週のコラム105 case1,2

2.前医でCNB良性⇒(当院で)癌の診断
 今週のコラム72 case1
 
3.前医でMMTE良性⇒(当院で)癌の診断
 今週のコラム208 症例2
 今週のコラム229 症例1及び症例4

 前医で細胞診やCNB、MMTEで良性と診断されて(当院で)癌と診断されるケースは(皆さんが想像するよりも)遥かに多く、上記は「ほんの一例」にすぎません。

★★ もう一つ言わせてもらえば

「家族からもし乳がんならばその病院はやめて別の病院にして欲しい」
⇒大変、言いにくいですが…
 その「病院選択が誤りの素」だったと推測します。

 おそらく「がん専門病院」もしくは「大学病院」のような『建物が立派で、新人医師がゴロゴロいる病院』なのでしょう。
 そのような医師の「勉強(経験)の場」なのです。
 勿論、それらの医師の教育は必要なのですが、(其のブランドの心地よさと引き換えに)「手技の稚拙さ」は受け入れなくてはいけないのです。

「検診の先生には急いだ方がいいと言われ」「転院先の病院で、やはり乳がんの可能性が高い」
⇒「そう簡単に良性と診断」されて経過観察とされるべきではありません。

「マンモトーム生検の失敗というのはよくある事なのでしょうか?」
⇒本来、それは「絶対に」あってはいけないものです。

 ただ残念なことに(特に大きな病院で)それは「しばしば起こる」のです。
 冒頭の実例を参照してください。

「そのような場合は次にどのようにすれば良いのでしょうか?」
⇒正しい診断をしてもらうことです。

「このような場合は主治医を変えてもらえるのか?あるいは転院という選択をした方が良いのか?」
⇒どちらにお住まいか知りませんが…

 当院で確定診断するのが「急がば回れ」だと思います。(診断だけ当院でも、どちらでも構いません)

「確定診断(生検)」メールはこちらをクリックしてください。

「色々な事に時間がかかってしまっていて」
⇒本当に残念なことです。

 ただ、この乳がんプラザに辿りついた以上、時間を無駄にしないように思います。

〇この乳がんプラザには「掲示板」があります。
 患者さん自身の声も参考にしてはいかがでしょうか?

「ガンなら転移しているのでは?という不安」
⇒気持ちは解りますが…

 「(技術の問題とはいえ)診断がつかない=早期」だとは思います。

「脇の下や背中や腰がピリピリしたり足の付け根のリンパ節が腫れて痛くなって来たりして、大変不安」
⇒こられは100%転移の症状ではありません。

 質問者の年齢と「とんでもないストレス」が卵巣に影響してホルモンバランスが崩れているのは明白です。
 『今週のコラム111回目  大事なことは、これら①~④の病気など世の中には無いのです。それは(我々医師には)自明なことなのです。』を熟読してください。