[管理番号:7503]
性別:女性
年齢:35歳
病名:
症状:
4月に乳ガンと診断され全摘しました。
術全病理では腫瘍 1,2mmと7mmの2つあり
エストロゲン100% プロゲステロン40% HER2陰性
Ki67不明 リンパ節転移1つあり
増影ct遠隔転移なしのステージ2aと診断されていました。
病理の結果1,4mmの浸潤性乳菅癌と7mm程の非浸潤癌あり。
リンパ節転移6個
エストロゲン100%プロゲステロン30%
HER2陰性 悪性度2 Ki15%のルミナールA
ステージ2aと診断されました。
リンパ節転移がおもった以上に多くショックを受けています。
今後、化学療法、放射線療法、ホルモン療法を行う予定です。
質問ですが
1,ルミナールAですか?
2,化学療法が妥当と言われ
ddEC4クール→DTX4クールの化療での薬剤は妥当ですか?先生ならどのような治療を行いますか?
3,PETCTを行っていませんが行うべきですか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「1,ルミナールAですか?」
→Ki67不明となっているので、「不明」です。
「2,化学療法が妥当と言われddEC4クール→DTX4クールの化療での薬剤は妥当ですか?先生ならどのような治療を行いますか?」
→ルミナールAなのかBなのか解らないのに抗がん剤を勧めることは「絶対に」ありません。
「3,PETCTを行っていませんが行うべきですか?」
→不要です。(乳がんでは遠隔転移は殆どないのです。何でもかんでも「やるに越したことがない」という考え方には反対です。 妊娠可能年齢の女性に対して安易にすべきではありません)
質問者様から 【質問2 】
治療方針について
性別:女性
年齢:35歳
病名:
症状:
7503の番号で質問したものです。
早い対応に感謝しています。
病理の結果 ki67は15%と言われています。
エストロゲン100%、プロゲステロン3
0%、Her2陰性の場合ルミナールAになりますか?
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
Ki67=15%であればルミナールAの可能性が高い(確認する場合にはOnco
typeDXしましょう)です。
RS:low riskであれば、リンパ節転移3個までは(やはり)抗がん剤による上乗せはないことは証明されています。(今週のコラム188,189,190を参照のこと)
リンパ節転移4個以上では、どうなのか? これはなかなか臨床試験として高いエビデンスを得ることは難しいので「リンパ節転移無」「リンパ節転移1-3個」に準じて正しいのではないか? と個人的には思っています。
ただ、「リンパ節転移4個以上=ステージ3A]となってくると(リンパ節転移=抗がん剤という既成概念から脱するのは困難であり)「確実でないなら、(抗がん剤を)やってしまえ!」的な発想となる施設も多いでしょう。
今週のコラム 188回目 このデータを見ても、まだ「リンパ節転移があると(ルミナールAでも)化学療法が必要だと思いますか??」
今週のコラム 189回目 「リンパ節転移があれば抗がん剤をすべき」という古い考えが完全否定される日も近いのです。
今週のコラム 190回目 RSを用いれば、(今まで「リンパ節転移が陽性だから」という理由で抗がん剤治療されてきた)かなりの数の患者さんを無駄な抗がん剤から解放できるのである
質問者様から 【質問3 】
治療方針について
性別:女性
年齢:35歳
病名:乳ガン
症状:
丁寧に回答していただきありがとうございます。
ステージが3Aとあがってしまうことに凄く動揺しています。
原病巣が1,3センチと消して大きくないのにリンパの転移はなぜ多くなってしまっ
たのか疑問で仕方がありません。
1,質問ですが、主治医からはステージ2Aと言われ、先生からはステージ3Aとのこ
とですが、病院によって異なるステージが診断されるものなのでしょうか??
2,リンパの転移が6つあるため化学療法を前向きに行います。
その後放射線療法、ホルモン療法をおこないますが、根治は見込めますか?
3,こどもが小さくまだ20年は生きたいと思っています。
10年再発率を教えていただけますか?
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
「1,質問ですが、主治医からはステージ2Aと言われ、先生からはステージ3Aとのことですが、病院によって異なるステージが診断されるものなのでしょうか??」
→ステージは世界共通(UICC for International Cancer Control ジュネーブに本部があります)ですよ。
なぜリンパ節転移6個なのにステージ2Aなのか主治医に聞いてみましょう?
・リンパ節転移4個以上はpN2となり、pStageは3A以上となります。(pT4の場合には3B)
・リンパ節転移10個以上はpN3となり、pStage3Cとなります。
「2,リンパの転移が6つあるため化学療法を前向きに行います。その後放射線療法、ホルモン療法をおこないますが、根治は見込めますか?」
→根治する確率の方が高いことは確かです。
私の肌感覚だと…
無再発生存は80%以上となりそうです。(腫瘍径が小さいことも含めて)
「3,こどもが小さくまだ20年は生きたいと思っています。10年再発率を教えていただけますか?」
→OncotypeDXするしか正確なデータは無理です。
質問者様から 【質問4 】
治療方針について
性別:女性
年齢:35歳
病名:
症状:
こんばんわ。
その節はありがとごさいます。
8月から抗がん剤治療を行いました。
DDAC(2週に1回)を4回+ドセタキセル(3週に1回)を4回を終えました。
抗がん剤投与で6回目まではスケジュール通り行えました。
7回目からなかなか白血球が上がらず1週延期、8回目は2週の延期てトータル3回延期で終了しました!
7回目は白血球が好中球が800位まで下がりすぎ8回目は2割りの減量で終了しました。
このサイトで85%の投与であれば再発率に大きな変化はないと勉強しました。
①質問ですが私の場合何%投与できたのでしょうか?
DDACを行ったのも上乗せされるのでしょうか?
②10年生存率は8割りと変わりありませんか?
とりあえず抗がん剤は無事に終わったのでほっとしていますが次は放射線両方です。
主治医から放射線と同時にホルモン両方を行うと思っていました。
③先生も放射線、ホルモン療法がある場合放射線が終わってから行いますか?
あと、手術の前に残っている反対側の乳房に上向きでのMRIに白く影がありました。
しかし、エコー、マンモにも写らずでした。
さらにエコーとMRIを同期させるRVSという検査でも何も写らず様子観察になっています。
セカンドオピニオンでもみていただきましたが指摘されませんでした。
④他に追加検査は必要ないですか?
色々と質問がありますがよろしくお願いします。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは。田澤です。
「①質問ですが私の場合何%投与できたのでしょうか?」
→本来の投与量が100x8=800に対して100x6+80+80=760
本来の期間が2wx4+3wx4=20wに対して2wx4+3w+3w+4w+5w=23w
760÷800x20/23≒83%
「②10年生存率は8割りと変わりありませんか?」
→その通り
「③先生も放射線、ホルモン療法がある場合放射線が終わってから行いますか?」
→放射線と同意に行います。
「④他に追加検査は必要ないですか?」
→ありません。
エコーでフォローしましょう。
質問者様から 【質問5】
ホルモン療法について
性別:女性
年齢:38
病名:乳がん
症状:
投稿日:2022年5月18日
3年前乳がんと診断され、治療方針に悩んだ際に先生と繋がれて前に進むことができました。
その後標準治療をすべて行いました。
抗がん剤、放射線治療のあとホルモン療法を行っています。
現在はリュープリンとタモキシフェンの内服を行っています。
先日術後3年の造影CTでは明らかな再発転移はありませんでした。
しかし、1年前には全く指摘されなかった子宮内膜ポリープがみつかりました。
婦人科にて子宮頸がん体癌検査では陰性でした。
追加で造影MRIでも明らかな悪性所見はなくほっとしました。
子宮内膜ポリープについてですが、手術する方向で考えていますがいくつか質問があります。
①通院している病院では入院が必要で支給鏡下での切除で、手術する際の病院の方針としてタモキシフェンの内服をOPE前3週間内服を止めるといわれました。
ステージ3だった私ですが再発率が上がるのではないかと心配です。
どこの病院でも内服を止めるのでしょうか?
止める理由としては血栓ができやすいからとのことでした。
②子宮内膜ポリープは2センチとなっていました。
これはタモキシフェンの影響と考えて良いですか?
③現在不正出血など全くないのですが、先生の患者さんでタモキシフェン内服し子宮内膜ポリープができた方は手術する方が多いですか?
④婦人科のDrには子宮全摘してもいいよと言われました。
私的に子宮を取るなら卵巣も取ったらいいのでは?と思ったのですが卵巣は残すとのことでした。
卵巣を取ればリュープリンが不要になるのではないかと思ったからです。
乳腺の先生に話したところ、子宮のことは分からないと言われました。
ホルモン治療中の身としては子宮卵巣と乳がんは大きく密接していると感じますが、先生はどう思いますか?
田澤先生から 【回答5】
こんにちは田澤です。
手術前後にタモキシフェンの内服を一時的に止めることに「何ら」支障はありません。
ご心配なく。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/5/30
***
質問者様から 【質問6】
腫瘍マーカー上昇について
性別:女性
年齢:39
病名:乳癌
症状:なし
投稿日:2023年4月17日
いつも乳がんプラザを拝見しています。
今回も現状に疑問があり質問させていただきます。
2019年乳がん発覚し、2020年6月に右乳房全摘し抗がん剤治療、放射線治療を終え現在までタモキシフェン内服とリュープリン注射を行っています。
2019年5月から2022年7月頃でCEA く0.5~1 CA15-3 4.8~6.3で推移していました。
2022年 10月 CEA 5.6 CA15-3 8.5 造影CT異常なし
2022年 11月 CEA 9.4 CA15-3 10.0 PET-CT異常なし
2022年 12月 CEA 13.1 CA15-3 12.5 造影CT異常なし
2023年 1月 CEA 19.8 CA15-3 14.4
2023年 2月 CEA 31.1 CA15-3 20.0 造影CT異常なし
2023年 4月 CEA 54.7 CA15-3 33.2
この半年間で腫瘍マーカーが上昇傾向にあり、短期間で造影CTやPET-CTを計4回撮りましたがいずれも異常なしでした。
また他の臓器の腫瘍も考えられたため全身検査と合わせて上下内視鏡検査、子宮頸がん、子宮体癌の検査をしましたがいずれも異常なしでした。
甲状腺にもポリープがあり細胞診をしましたが陰性でした。
先生にお尋ねしたい事がいくつかあります。
①先生は再発転移の可能がかなり高いと思いますか?
②腫瘍マーカーはあくまで目安で画像診断で確定すと勉強しましたが、どのくらいまで上昇するまで経過観察してよいですか?主治医は4月のと採血結果の数値を見てすぐにでもPET-CTをと言われましたが、何度も検査を重ねており被爆も心配なため経過をみたいとお願いしました。
③主治医も転移の確定はあくまでも画像診断でと言われていますが、この数値だと骨転移の可能性が高いと言われています。
しかし体で痛い場所はどこもなく自覚症状がありません。
仮に次回PET-CTなど撮って骨転移が確定した場合、ホルモン剤を変更して内服治療をすると言われています。
(CDE阻害剤?とランマーク?)先生ならどのような再発治療を提案されますか?
田澤先生から 【回答6】
こんにちは。田澤です。
(私ならば)さすがにCEAがここまで上昇してる状況では、画像で不明な「細かい転移」を想定して(原発巣不明として)治療を開始します。
CDK4/6 inhibitor + letrozole + LH-RH agonistへ変更してCEAが下がるようなら、(画像上見えないだけで)転移巣が縮小した(病巣に効果があった)と考えることができます。
↑
上記でも下がらない場合には(確率的には低いですが)、抗がん剤を提案します。
***
<質問が5回に達した方>
・次の質問(6回目)から、1か月空けてください。
・再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/5/19
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