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術前に「縦隔リンパ節腫大?」と言われた方は、是非『Q&A10236 縦郭リンパ転移について』の回答をご参考にしてください。

勿論、メール内容からだけで全てを判断することはできません。

それは「百も承知」です。

ただ、医師も人間(当たり前)。

「誤った判断(考え)」である可能性は残念ながら、あります。(あくまでも可能性です)

 

縦隔リンパ節の判断には(私の考えでは)「かなりの経験が必要」であり、逆に言えば「経験の無い医師の無垢な判断が、患者さんを著しい不利益に追いやるリスク」が存在しているのです。

★縦隔リンパ節転移(疑い)の判断にしても…

遠隔転移(例えば肺転移や骨、肝転移など)+縦隔リンパ節腫大(転移疑い)ならば、(おそらく)縦隔リンパ節転移と判断しても(それ程)問題はありませんが、

今回のように「縦隔リンパ節腫大(転移疑い)」単独、しかも「術前」だった場合、そのmiss judge(もしも転移ではないのに「転移だから手術適応無」と決めつけたjudgeをしたとしたら)本来、普通に手術して治癒すべき患者さんが(手術されないまま)薬物療法が効かなくなり手術不能状態へ(将来的に)追い込まれるリスクとなるのです。

 

★縦隔リンパ節転移は(もし、それが本当に転移であれば)確かに「遠隔転移扱い=ステージⅣ」に分類されますが、他の遠隔転移(内臓転移)と同等に扱うべきではないのです。

理由は2つ

1.放射線が非常に良く効くので、(もしも、本当に縦隔リンパ節転移だとしても)術後に、そこへ放射線治療をすることで十分制御される可能性が高い

2.そもそも「転移なのか反応性(炎症性など)なのか?」判断しずらい