〇 本文
理想的な温存手術とは、
ここでも手術の基本である「二律相反」が更にじゅうようとなります。
温存手術でいう「二律」とは
1.乳房内再発のリスクを最小限にする。
癌の発生と進展を理解した上での理論的 な手術手技
2.整容性を保つ
皮膚は乳頭直下まで外す →乳頭の位置が保たれやすい

癌を残しておきながら「形(整容性)が保てました!」では、本末転倒
癌の治療とは、すべからず「根治性の担保」ここが所謂「一丁目一番地」です。

とは、いえ…
「温存手術」と言っておきながら「整容性がまるで×(ペケ)」というのも許されない。
結構、大変だね。

その通り!
その意味で、「根治性と整容性が両立できない」ケースでは「温存不可(全摘一択)」と決断するのだけど、これは経験が非常に重要
時々前医で「乳頭に近いから温存できない」などと言われてきた患者さんを診ることがあるけど、其の殆どは(私から見れば)温存可能となります。

どうちて?

出たな! 「どうちて」坊や!
「そもそも」の乳管内進展(乳管内を画像で見えなくても、乳頭方向に広がっている可能性をすべからず意識する)の考え方の違いなんだ。
私は、そもそも腫瘍が「いくら乳頭から離れていても」乳管内への癌の拡がりを意識して
乳頭直下まで切除しているので、「腫瘍が乳頭に近いか?」は全く気にしていないのです!

♯巷で行われている「温存」手術は…
乳管内進展を無視した手術なので、
このように、腫瘍から「離れた乳頭側に癌細胞を残す→(後の)乳房内再発のリスク因子となるのです。
〇実際の当院での温存手術

このように乳頭を超えて切除するので乳房内再発のリスクは飛躍的に低くなります。
Q
再発は無さそうだけど、 変形するんじゃ?

実際のvolume loss としては、大したことない
何故なら「乳管内進展」の癌は非常に細い「乳管」だけだから、かなり「狭められる」=変形の原因とならない。
のです。
もう少し、図で詳細すると…
こんな感じ。
実際にはスムーズな縫合となります。

このように、「乳頭も皮膚も切除しない」
皮膚(乳頭も皮膚の一部です)ではなく「乳腺を」乳頭「直下まで」切除するのです。
〇実症例については次回のコラムで紹介します。

