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今週のコラム 500回目 放射線科医との強い連携

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オマール海老のパスタ

いつ食べても最高です!

 

 

 

○ 本文

ついに、積もり積もって500回

計算すると、7×500=3500 days   QAに次ぐ長期コンテンツと言えます。

その記念すべきタイトルとして相応しいのが「放射線科医との連携」間違いない。

 

放射線科医と言えば…

ついこの間、放射線照射が終了して外来受診した患者さんからの一言。

『先生、いつも人の2倍も働いている。手術も何もかも1人でこなしている。2倍の給料もらわなくちゃ。って放射線科の先生が言ってたよ。』

『あはは、それ院長に言ってよ。』って、(私にしては)ナイスな返し。

 

現在、放射線科医(ここでは治療医)は2名在籍しています。

K医師とN医師。

もともと乳癌は(そもそも)術後の温存乳房照射もあるし、骨転移に対しての局所治療としての照射も非常に有効なので乳腺外科医としては「とても関係性が深い(言い換えれば、頼みやすいいい人だったらいいなぁ)」という全ての診療科の中で極めて近い関係なのです。

もしも放射線科医が「仕事したくない(楽をしたい)」人だったり「当科としては、適応外と考え、その治療依頼は受けられません」みたいに頭が固かったりする人だと、とても仕事がやりにくい(=患者さんに大変不利益)となります。

因みに、骨転移への照射に関しては「疼痛」もしくは「骨折のリスク」でも無い限り、「面倒だから…では無くて適応外だから、やりません」と言われるケースはあるわけです。

当院の放射線科医は(そういう人達とは)全く違います。

むしろ、照射後も(彼ら自身が積極的に独自に画像検査でフォローし)「この機会に、そこに照射はどうでしょうか?」などと、積極的な提案をしてくれるのです!

これにはとても感動しました。そんな実例

(以下)

 liver metastasis

CEA 7.3でした。

 

まずはgame changer  trastuzumab-deruxtecaneの登場

 

CEAの推移

僅か1回で7.3⇒3.7(正常域)へ!

 

当科でCEAが順調に低下しているなか、K医師は放射線科独自に画像で追っていました。

 

 

やはり、CEAの数値通り大変な効果です。

ここまで来ると「瘢痕」なのか「viabilityがある」のか? ちょっと判断できません。

 

 

K医師から『ここで肝臓に対して定位照射はどうでしょう?』

 

感動しました!

その、私の気持ちが解りますか?

患者さんと私の癌に対する闘い。我々と共に戦っているのは、期待通り(以上?)のgame changer(T-Dxd)だけでは無かったのです。

放射線科医が(頼まれもしないのに)自ら治療をかって出る。

そんな放射線科医が存在するなんて!

感動した(貴乃花が怪我しながら曙を倒して優勝した際に、当時の小泉首相がトロフィーを渡しながら叫んだ言葉)

前任者のH医師にも感謝はしていましたが、それ以上。

 

日常的に感謝していることは他にも大きく2点あります。

1.手術退院当日に放射線科外来で診察してくれる。

当院では遠方患者さんも多いので、術後照射が必須の場合、初回受診を(わざわざ)遠方から来てもらうより(この手術入院の機会に)1回受診できるだけでも大変好評なのです。

きっと一度でも「急に言われても困ります!」などと言われたら、なかなか次は云いだせなかっただろうけど(こう見えて?私、小心者なのです?)

いつも快く(どうしてもその日が駄目な場合には、患者さんの都合を考えた上での別の日を提案してくれます。)

★是非、遠方の方で(来るのが大変だから、だけではなく)「予め、放射線について専門医から話が効きたい」など希望あれば遠慮なく言ってください。

 

2.その場で対応してくれることが多い

急な受診、骨転移で照射が必要です。みたいな話をした際に『早く受診したい』と、言われることも多い(例え緊急性が無くても、その気持ちは解ります)

『それでは放射線科の外来予約を確認しますね。』では無く、『放射線の先生に今電話しますね。』

電話口で『遠方の方なので… とか、骨転移で疼痛もあるので早めに受診してもらいたいので…』などと言うと、

『解りました。今日これから診ましょう』

この魔法の言葉。患者さんにとってこれだけ臨機応変に対応してくれることがありがたい事か。

 

と、そんな放射線科医との連携

近々、そんな放射線科医(こちらは主としてN医師)とYOUTUBE始めます。

 

それでは、そんなスライド(N医師作成)から、基礎的な理解を