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今週のコラム 471回目 乳癌 診断3 良性を良性と100%診断してあげること

晴れた土曜日

 

戴いたばかりの「オマール海老のパスタソース」たっぷりのほうれん草と共に。

この季節でもビールが飲めるのは「サウナスーツ」のお陰。 汗って気持ちいい!

 

〇 本文

つい最近、患者さんからのコメントで酷くびっくりしたこと。

地元で『シコリはあるけど小さいので生検できない。経過をみるしかない。』と、言われ(「確定診断希望メール」を介して)当院で生検した患者さん。

生検結果は(2つとも)線維腺腫。どうやら前医に報告に行かれたようです。

(以下、そのコメント)

今日地元〇〇の先生に結果を報告したところ、

あの小さいしこりをよく生検できたなぁと感嘆されていました。

 

 

その「小さなしこり」とはこれです。

「5.6mm」と「5.4mm」2つのシコリ

 

 

 

小さいと言えば、小さいけれど…

「感嘆」するほどのものか?? 私には日常茶飯事の大きさだけどね。

 

えっへん。

俺は(こんな小さなものも生検できて)凄いんだぞ!

ってか?(懐かしい!吉幾三だったよね?)

 

違う、違うそうじゃーない(古っ!)

本当にびっくりしたんだ。

「5mmのしこりの生検でびっくり!」している場合かい!!

そんじゃ、『あんた、何センチまで育て上げないと診断できないの?』って言いたくなるよね。

 

勿論、小さいから癌では無いではなく、小さいから(癌かもしれないけど)診断できない。

こんなこと言われたら、患者さん可哀想!

 

もう一つ直近で(別の)患者さんから言われた事。

本当に生検してくれて、ありがとうございます。

生検をお願したら、地元の医師からは

こんな小さな病変刺せる訳ないだろ! どっちにしても経過観察となるのだから生検なんかしないよ!

と、怒鳴られてしまい「何も言うことができなかった」

 

この方の病変① 4.4mm

 

 

 

 

 病変② 5.3mm

 

結局どちらも乳腺症だったけど、「嚢胞」とか「線維腺腫」と異なり辺縁が「ボソボソ」していて、画像だけでは良性とは判断できない。

(癌の可能性はあるけど)小さいから「針が刺せない=診断出来ない」

これって、(そう、言われた)患者さんには凄いストレス。

『自分は(もしかすると)癌かもしれない』って抱えながら経過観察しているわけだからね。

それにしても、怒鳴ることはないよね。

その医師にとっては常識なのかもしれないけど、エコーで見えてるんだから「針を刺せるはずがない」と考える理由が解らない!

 

それがどんなに小さくても、(画像所見で指摘された以上)患者さんは皆、(それが癌なのか?癌でないのか?)気になる筈。

結果として「癌であれば、早期発見」「良性であれば、心配から解放される」

それこそが医師の役割。それができないからって(逆切れして)患者を怒鳴りつけるとは何事!

 

本日、この約1時間後に動画生配信される「診断」

診断の問題点はあまりにも多いことに気付かされます。

良性を(100%)良性と診断してあげられないこと。

これが出来ない医師に早期発見を期待することはできないのです。