ブレンドして戴きました。
感謝です。
ブレンドカレーは(最初から全部かけると)間違いなく溢れるので、少しずつかけながら食べました。
凄く旨い。
因みに「ギガレモン」は製造中止となり最後の1本となりました。
○ 本文
診断 diagnosis
1回では到底片づけられない様々な論点があります。
思いついただけでも書き出してみましょう
①怪しい(癌かもしれない)と感じ取れるかどうか?
②どの程度まで怪しければ生検を勧めるのか?(どこまで「経過観察で引っ張る」のか?)
③細胞診の問題点 無駄な経過観察の意義?
④ST-MMTがない(できない)施設での石灰化診療
⑤生検の精度
QAから毎日のように聞こえてくる『○○で診察してもらったのだけど、本当に大丈夫(癌では無い)?』は結局、患者さんを安心させる(医師自身が自信をもった)診療が行われていないことが原因と言えます。
動画配信へむけて、これらを紐解いていきましょう。
「経過観察」という言葉…
(医師にとって)大変都合のいい言葉と言えます。
私は「曖昧なまま」経過観察することを極めて(声を大にしていいたい!)嫌います。
患者さんへ言うのは「決着をつけましょう(無論、その結果は100%確定診断でなくてはなりません)」です。
♯ここでちょっと余談
歯医者に行くと、1本の歯を治療するのに「今日は、これまで。次は…」次に受診すると「今日は、これまで。次は…」
一体、何回受診させるんかい(怒)となります。
グランパ銀座(過去にも紹介しましたね)
ここでは1日で治療が済みます。一度これを味わったらもとへは戻れません。
一度で決着つけてもらった方が、どう考えてもいいと思うのだけど…
皆さんどうですか?
と、ここまで長い前振りとなりましたが…
診断には実に様々な問題点があり、系統的に纏めるのもちょっと違う。
抽象的なことを言っても仕方がないので、実症例からその問題点を考えていきましょう。
中途半端な診断なまま(患者さんを不安なまま)無駄な経過観察を行うケース
症例1.何故か細胞診だけして『良性だったけど、細胞診は一か所だけ細胞を取っているだけなので大きくなるようなら癌の可能性がある。半年後経過を見ましょう』と、前医に言われ当院を受診
問題点
自分が行う「細胞診(の精度)」に自信がないのか?
(それとも)細胞診とは、そういうものだと思っているのか?(だったら、細胞診ではなく組織診をすればいいじゃん!)
⇒しかし(患者さんが懇願!しても)「細胞診で良性なのに組織診は乱暴?」と言ってやってくれない。
何のための細胞診?
自分自身を「多少は(細胞診で良性だったからと)」安心させるための検査?
後で(万が一)癌だった場合に「診療行為として細胞診は行った」「経過観察も行った」と、自分自身を保身するためだけの診療なのでは??
患者さんを安心させる診療に全くなっていない!
ほんとう、そうだよね。
それで、あんたは(組織診して)安心してあげたんだろうな?
また、「あんた」呼ばわりかい!
勿論そうしたよ。
CELEROして「線維腺腫でした。100%確定診断なので、これを気にする必要はもうありません。線維腺腫は閉経すると徐々に萎んでいきます。通常の検診へ戻りましょう」とお話ししました。
それが「正しい」医師の役目というか、患者さんを安心させることができない医師って必要?
ちなみに、この画像です。
(おまけ)
実はこの患者さんは前医(細胞診して経過観察しようとした)には当院で組織診したことを黙っていたので、(その患者さんが、律義に)その後受診した際に『形が変わっている!ガンでは!』と、言われたそうです。
無論患者さん自身は(私から100%確定診断で心配ないと言われたことを信じているとはいえ)その医師の「あまりの驚きよう(これは癌に違いない的な)に不安となり」当院をその後再診、その際のエコー像がコレです。(見事に変形!)
私のCELEROは決着をつけるために全ての箇所から採取するので、こんなに「怪しげに」変形します。
(知らずに見たら、その「あまりの変わりように」驚きますわな。
症例2.患者さんから「ここが硬いから気になる」と言われ超音波したが「はっきりしたことをいわずに」3か月後にエコーしましょう。と言われ、不安となり当院で生検を希望して受診した例
結論から言うと、「全く異常無し」
どういうこと?
じゃー、何故3か月後診察が必要なの??
ワトソン君。(私は)シャーロックホームでではないけれど…
謎解きをしよう。
あくまでも想像ですが、その医師にも当然異常所見は無かった筈。
ただ、2つの点で自分に保険をかけようとしたのでは?
1.乳輪直下だったので、(エコーで比較的見にくい部位ではある)見落としていない自信が「完全には」無かったのでは?
2.患者さん本人が「ここが気になる」と「はっきりと」主張している
⇒これも「自分が実は見逃しているのでは?」と疑心暗鬼にさせたのかもしれない。
患者さんに「何が疑われるから、経過観察って言われたのですか?」と聞くと、何とも曖昧で「はっきりした病名見たいのは言わずに、とにかく3か月後に」って言われた。
とのこと。
なんか、嫌になってくるねー。
診断できなくても「経過観察」と言えば、(何があっても無くても)自分は責められない。
みたいなこと? 全くその医師の存在意義なし!
おまけ
実はこの患者さん、数か月前別部位のCELEROをして「線維腺腫」と診断しています。
ついでにそこも見てみましたが…
同部位(数か月後)
やっぱりCELEROすると「縦長で怪しげに」返信してますね。
4mmだから画像見ずらいと思いますが…
画像診断の判断に問題があるケース
症例3.「しこり」を自覚して前医を受診したが『明らかな異常所見はなく乳腺症だと思うよ』と、言われたが(乳プラで私のことを知っていたので)組織診をはじめから希望して当院受診
だったら、「最初から」当院受診していれば無駄が無かったように思うのですが…
たしかに腫瘤所見ではないけど、触診の硬い部分に一致した「腫瘤非形成性病変」です。
これは癌では?と(このような腫瘤非形成病変には)無論MMTEを行いDCIS
MRI
かなり広い病変とのことで全摘しましたが、7cmの非浸潤癌
浸潤癌でなくて、本当によかったねー
本当だよ。
こういう「広範囲の非浸潤癌」は、有るタイミングで「一斉に浸潤すると」診断された時点で「大きな浸潤癌」となるケースと言えるんだ。
未然に防げて本当に良かった。
◎次回は、このような「画像診断の判断に問題があるケース」の続きを紹介します。
診断には多岐にわたる問題点があるので、何回かにわたってコラムで連続して取りあげる予定です。(途中で何かのパッションを感じて別のものを挟むこともあるかもしれませんが…)
次回の動画配信では「診断1」次は「診断2」… のように考えています。