春本番
と、思わせるような天気に誘われて屋上へ
イチゴの治一郎に、バームクーヘン生地のフルーツサンドに爽やかなレモンケーキも添えて
○ 本文
腋窩鎖骨窩再発症例について、(いろいろな病院からの「紹介」というよりは「患者さんの強い希望での転院」という方が実状としては、「しっくり」きます)いろいろ考えてみました。
何か元凶があるのか?
症例をひとつひとつ思い浮かべると、「初回手術」が大凡2パターンであることが浮かび上がってきます。
パターン1.(初回手術が)センチネルリンパ節生検陽性で追加郭清しているケース
パターン2.初診時リンパ節転移所見有⇒術前抗がん剤施行してから郭清しているケース
パターン1について…
ここで浮かび上がるのが『(その時行われた)追加郭清の手技が不完全だったのでは?』
初診時にリンパ節転移があると、(それを理由に?)術前抗がん剤を無暗にゴリ押しする医師達 ♯1
彼らは常に腋窩郭清を避けているため、いざ「腋窩郭清が必要」という事態になっても手技的に問題がある(例えれば「ザル」)と言えます。
『私は、センチネルリンパ節生検だけだから、誰(下手な術者)が手術しても同じ』
と言うのは、実は大変危険だということです。
腋窩(鎖骨下)郭清に習熟している術者でないと、(万が一の状況で)ボロが出てしまうと言い換えることができます。
パターン2について…
私のところに転院して手術される方は数多いですが、あくまでも印象ですが(パターン1よりも)多いと感じています。
術前抗がん剤を行ったとしても、『(抗がん剤前の時点で)転移が認められたリンパ節は、必ず取らなくてはいけない』
上記が不完全なのだと(いつも)推測しています。
もともと鎖骨下(レベル3)郭清が出来ない医師は(たとえ抗癌剤前に鎖骨窩リンパ節まで転移があっても)、腋窩郭清だけ行いそこ(鎖骨下)は放射線をかける
これでは「ある一定の確率」でそこに再発するし、そもそも「腋窩郭清」さえ不十分だったのでは?と疑ってしまいます。
前医PET
(前医)技師エコー
19mm
これで腋窩再発を疑い撮影したのが、
この時点(1年前)で何故、腋窩再発を疑わなかったのは全く不可解
自分自身でエコーもせずに「様子をみましょう」だったのか?
それとも(下手な)細胞診で「検体不良」となり経過観察となったのか(今となっては不明)
とにかく、今回も(手術で取れるだろうか?と自分自身でエコーすることなく)患者さんへ「薬物療法一択」の話をし、結局当院へ(手術を希望して)転院したわけです。
転院時の、当院エコー
腋窩動脈(赤)その隣(カラフル)が腋窩静脈
腋窩静脈に「広い面」で接しています。
普段から自分の目で見慣れていないと、(手術可能かどうか?以前に)「転移と判断すべきか?」の判断を見誤りかねません。
◎結論です。
やはり一番大事なのは、初期治療となります。
今さら、敢えて言いますが…
設備の豊富な大病院に安心感を持つ気持ちも理解できないではありませんが、
結局、最初の手術の時点で「大きなハンディ」を負ってしまうリスクがあります。
「誰がやっても同じ」手術など存在しません。
腋窩鎖骨下郭清に精通している私にしか見えない景色があり、(其のうえにこそ)あらゆるリスクを最小限にできるのです。