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今週のコラム 367回目 前回の続き セカンドオピニオン2 何故局所療法を提案しないのか??

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寒くなってくると…

鍋もいいけど、すき焼き。 やっぱり日本人ですね。

 

 

 

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すき焼きでラーメン_!

斬新?  旨過ぎでした。

パンを焼くのを忘れたら、ちょっと寂しい?風景です。

チリのスパークリング

寒くなってきても、何故かスパークリングしてます。(マイブーム?)

 

 

〇 本文

さて、前回(今週のコラム 366回目)に登場した(セカンドオピニオンだったので診察できなかった)患者さん、

後日(診察として)受診。

超音波をしてみました。

1.縦方向

 

 

 

 

左が頭側、右が足側です。

 

 

 

 

 

上記を見やすくしたのが、この図です。

リンパ節が腋窩静脈の上にかぶさり、(その頭側にある)腋窩動脈のそばまで達しています。

ただ、前回のCTで放射線科医が指摘していた「腋窩静脈に浸潤の可能性」

については完全に否定されました。

 

2.横方向

 

 

右が身体の中心方向(内側方向)、左が腕方向(外側方向)

 

 

 

 

 

 

 

このリンパ節は小胸筋の裏にあり、位置として

レベル3(小胸筋より内側)ではなく、レベル2(小胸筋の裏)

であることがわかります。

 

 

 

模式図(血管とリンパ節の位置関係)

 

今回の再発リンパ節の位置を示します。

小胸筋裏側で、かつ腋窩静脈に被さっているのです。

 

 

 

 

 

 

 

これが通常のリンパ節の位置です。

腋窩静脈に被さらずに、その足側に位置します。

今回の再発リンパ節は、レベルⅡが(転移した癌細胞により)増大して、腋窩静脈に被さっているのです。

 

 

 

私自身がエコーをして、再発リンパ節の位置と血管(腋窩動静脈)との位置関係などを確認した上での結論は「手術可能」です。

実際の手術もイメージできます。

このリンパ節は上記で示したように、小胸筋の裏(レベル2)にあります。

この手術のポイントは以下の2つ

1.普通の郭清であればレベル2は小胸筋を持ち上げて(小胸筋の外側からのアプローチだけで)腋窩静脈から外すだけでいいのですが、ある程度大きくなると(外側からだけのアプローチだと、その奥が見えにくくなるので)小胸筋にテーピングをして外側に引っ張りだし、(そのリンパ節の)内側が十分に見えるようにして郭清します。

★この「十分に見えるようにして」がポイントであり、安全な手術とは「十分な視野」これに尽きるのです。

小胸筋にテーピングをして外側へ引っ張りだして(小胸筋の)内側の視野を確保する手技は、無論レベル3(鎖骨下リンパ節)を郭清する際に必要な操作であり、この操作により(自動的に)レベルⅢ郭清も可能となります。

 

2.今回のリンパ節は通常のリンパ節とは異なり、腫大して腋窩静脈に被さっています。

1の操作(つまり、小胸筋の外側からのアプローチ+小胸筋の内側からのアプローチ)だけでは、もしかすると腋窩静脈に被さっている部分の視野が不十分となる可能性があります。

不十分な視野でリスクを冒すよりも、(当然ながら)十分な視野で「より安全に」手術は行われるべきなのです。

そのためには、(1のように)小胸筋を引っ張って「避けるだけ」ではなく、「その部分の小胸筋を切除してしまう」ことが有効となります。

これだと、(避けるだけでは)どうしても邪魔となる小胸筋に隠されることなく、リンパ節及び腋窩静脈の全貌が直視下となるのです。

 

文章だけでは、「解る様な、解らないような?」

次回、図で説明してくれる?

 

 

 

 

了解!

次回、上記「リンパ節再発の手術の肝」を図解します!

 

 

独り言

少し前だけど、掲示板でプロフェッショナルに出演した外科医(何外科医か忘れたけど)の言葉として

『外科医に必要なのは「器用さ」ではない。患者さんを助けたいという「情熱」なんだ』(だいたい、こんな感じだったと記憶しています)

私が、何度となく(再発を含めて)『手術はできない(寧ろ)するつもりもない』という医師について不満を感じている根本はこれだろうか?

 

手術で取ることができたら、この患者さんの予後(未来)は変わるのではないだろうか?

外科医たるもの、少しは考えないのだろうか?

自分の身内だったら? (自分自身が)手術できないとしても、本気で手術できる医師を探さないのだろうか?

 

患者は所詮他人だから、「後ろ指を指されない程度でいい」そう思ってるのだろうか?