今週末、久しぶりの台風フリーのいい天気!
これだけいい天気だと、過ぎつつある夏を惜しみつつシャンパンを屋上で。
セブンイレブンのシャンパン、これ結構いけてます。
そして「もつ鍋」 熱田の冷凍モツは驚く程「とろっとろ」
箱さえも美しい!
治一郎「芋」です。
限定とのことで店頭でしか手に入らないとのこと。とっても感謝。週末を楽しみにしてました。
バーム揃い踏み
これだけの数のバームクーヘン達が揃うと壮観です!
向かって右が「治一郎 芋」そして時計回りに「京ばあむ」⇒「PENNY LANE]⇒「ねんりん家」
そして週末、もうひとついい事(というか感動したこと)がありました。
今週末の手術は特に「遠方率」が高かった(通常は半数程度だとして、今回は3/4が遠方)のですが、その中には飛行機でしか来れない方も…
手術翌日(つまり土曜日ですね)退院日ですが、術後の照射を当院で希望されるとの希望を聞きました。
『予め、放射線科医にメールのやり取りして予約日など決まりましたら(秘書メールで)連絡しますね。』
医局へ戻り、(週明けでもいいけど、忘れないように)そのまま(放射線科医宛に)院内メールをしておいて、そのまま市川(土曜日)外来へ診療に行きました。
そして、今日(日曜日)電子カルテを見ていたら…
何と、昨日(土曜日)退院前に診察⇒治療計画CTまで済ませているではないか!
(私が、当然週明けに返事をいただけると思っていた院内メールの返信には)『今日、診ます』と。
〇感動した!
皆さん、この言葉を聞いて何か思い出しませんか?
そう、あの「若貴ブーム」の頃の相撲界。貴乃花が怪我を負いながらも(横綱対決で)武蔵丸を破り優勝。
その時の小泉首相(当時)の貴乃花へ向けた祝辞の冒頭のセリフです。
放射線科医は長くお世話になったH医師からK-N体制へ交代していますが、その臨機応変な対応力にはいつも感謝していましたが、ここまでとは!
北の大地からの患者さんのためなら、急な外来も厭わない。人間として格好いい!
江戸川病院放射線科の凄さはtomotherapy以上に、その担当医にこそあるのです。
〇 本文
術後照射した患者さん達の「あるある」として「白血球低値」を取りあげることとしました。
これは(私的には)「全く当然(日常的)」となり無意識となっていたのですが、つい先日やはり(術後照射後の)患者さんから『健康診断受けたら、その結果に白血球低値・要精査となっていました。何か再発とか身体の異常とか「とても心配」なんです。』と、言われたのです。
私的には『あー、くだらない。何でそんなものを要精査にするかなぁ。』と思い、その患者さんに『全く馬鹿馬鹿しい! 白血球が2000位で異常値とすること自体が「そもそも」ナンセンス! 被験者を無駄に心配させるだけ。術後照射の影響で大体の患者さんは暫くは2000代前半になるし、たとえ2000を切ったとしても全く意味がありません。』
★その患者さんから、是非「今週のコラム」に取り挙げて同じような心配をしている全国の患者さんを救って?欲しいと直接言われたので、今回コラムで取り挙げた次第です。
白血球の値は気にしなくていいんだね?
その通り!
何故、健康診断で「そんな、どうでもいい白血球低値」などを要精査にしてしまうのか?
全く理解できません!
1.白血球はそもそも人によって正常値の幅が広い(要は、正常範囲が広い)ので、その値を問題視すること自体(医師として)ナンセンス
★その意味では「赤血球やヘモグロビン」は全く逆に「低ければ貧血」と断定できるのとは全く対照的なのです。
2.白血球で問題になる場合には、その「分画」です。(白血球の総数など全く無意味!)つまり、白血病その他の異常は「幼若白血球や異型白血球など、本来出現することがない分画が出現」した際にのみ気にするべきなのです。
そんなこと(白血球の分画が正常で、ただ低めというだけでは異常ではない)は解り切ったことの筈だけど…
何故、検診ではチェックされるの?
単純に…
マニュアルに「正常範囲内」から外れたら「その意義を考えることなく」自動的に「要精査としなさい」的にあるのでは?
勿論、それらの医師が「乳癌術後照射すれば白血球が暫く低値となるのは当たり前」みたいな知識はないだろうし、たとえ(そんな知識があったとしても)マニュアルに従って「要精査」とすることになっているのだろうし、また(勝手な判断をしたことで自分に責任が及ばないように)責任転嫁をして「後は、専門医の責任で…」という実状だろうけど。
ただ、(ただでさえ)再発にナーバスになっている患者さんにとって「白血球低値 要精査」という結果に悩んで(残念なことに)無責任なネットで調べてしまって・
たとえば「骨髄転移の可能性」とか?(全くありえないのだけど…)無駄な心配の種になりうるので、そんな心配症のあなたに向けて?このコラムを書いているのです。
★もしかして(術後抗がん剤した人がネットを見て)「抗がん剤による白血病?」みたいな極めて無駄な心配をしているかもしれませんね。
つい先日、EC予定となっている患者さんから(事前にネット?で勉強してきたようで)『anthracyclineによる心筋炎が心配!』と言われてしまいました。
anthracyclineによる心毒性は、あくまでも容量依存性で生涯許容量以下になるように厳格な注意が必要ですが、術後補助療法で使用する容量はその(生涯許容量の)半量以下なので、決して起こらないのです。
★ただ「決して」などという表現を使うと、(人によっては)「それでもゼロではないやろ!」みたいに言う人がいるかもしれません。
ただ0.001%の頻度?の心配と20%の再発予防効果、あなたはどちらをとりますか?っていう考え方は「こういった議論」には重要なのです。
抗癌剤は、(当たり前ですが)正常組織を障害しながらの治療なのだから(あまりにも)低頻度の有害事象に拘ってしまうと「本末転倒」となってしまいます。
実際に、私の経験(昔はCEFと呼ばれ、その後FECと名を変え、現在は5Fuは使わずECと名を変えましたが)で千人以上だと思いますが、そのような心毒性は全くありません。