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今週のコラム 200回目 薬物療法4 順調に腫瘍マーカーは低下し、また特に具合も悪くならず、「老人クラブ」の会合にも皆勤賞でした。

今日から9月ですね。

今年は始まりが遅かったから、「あっという間」に過ぎていった(まだ終わってはないけど)感じです。

この時期になるとFMではフジファブリックの「若者のすべて」がかかります。skyrocket companyでマンボウが喜んでました。(私も)

あの「平坦」なイントロが流れると、ズンズン腹に響いてきます。 『最後の花火に、今年もなったな。何年経っても思い出してしまうなー。』

誰にでもある、青春時代の花火大会の思い出。

 

そんなことを考えていたら、FM  KOSE Your Songs Best 10

今回の特集は「やっぱり聞きたい。夏の終わりの名曲ベスト10」

井上陽水と玉置浩二の「夏のハーモニー」とか山下達郎の「さよなら夏の日」などが4位までに出て(さすがに「それらの上」は無いだろ。と思っていての)、まさかの3位!

「若者のすべて」 イントロが腹に響きます。(しつこい?)

 

〇本編

Cさん HER2 type  肝転移

 

『今日から治療を始めます。スケジュールについては、前回お話しした通りで

day1 pertuzumab + trastuzumab + eribulin

day8   eribulin

day15  休    注 12 )です。』

 

 

注 12 )pertuzumab 分子標的薬 副作用 下痢(個人差あり)

trastuzuamb 分子標的薬 副作用 無

eribulin 抗がん剤 副作用 軽度の痺れ、脱毛(抗がん剤の中でも最も軽い部類)

 

 

『どのくらい時間かかるの?』

 

 

 

『初回は3h45分くらいかかります。 注 13 )だけど、day8では10分くらいで終わるし、(分子標的薬は初回だけ投与時間が長いので)                                                                                                                                                                                                                                                                          2回目以降のpertuzumab + trastuzumab + eribulinは2時間30分くらいまで短縮します。』

 

 

 

注 13 )初回は投与時間が長く、pertuzumab(60分)+trastuzumab(90分)+eribulin(5分)

実際には 制吐剤(Granisetron)15分や前投薬(DECADRON/POLARAMINE/Famotidine)15分及び薬剤間の生食などでtotalで3時間45分位となるのです。

分子標的薬は2回目以降はpertuzumab(30分)+ trastuzumab(30分)+eribulin(5分)と短くなります。

同様にtotalで2時間30分位となります。

 

 

『前回お話ししたように、副作用は軽いのでpertuzumabのために下痢止めだけ処方します。吐気止めは出していません。』

 

 

 

『頑張るよ。

 

こうしてCさんはpertuzumab + trastuzumab + eribulinを(day1/day8/day15休を)1 cycleとして4 cycle(3か月間)行いました。

その間、順調に腫瘍マーカーは低下し、また特に具合も悪くならず、「老人クラブ」の会合にも皆勤賞でした。

 

〇3か月後

 

『今日で終了です。腫瘍マーカーは正常化しているので安心ですが、PETで画像効果を確認しましょう。』

 

 

 

 

PER(pertuzumab)+HER(trastuzumab)+eribulinが強力な効果で

僅か2 cycleですでに(マーカーが)正常値下がっていることが解ります。

PETは4 cycle終了後に効果判定していますが、CR(complete response )完全緩解となっています。

 

 

 

『凄い効果だね。わたしゃ、ビックリ仰天だ!

 

 

『抗HER2療法とは、これくらい強力なのです。 80過ぎているからやらないなんて、勿体ないでしょ!』