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今週のコラム 176回目 存在診断(寧ろ「存在していないことの」診断)

昨日のFM 「人生は挑戦であふれている」

藤巻亮太 出てました。

やはり、この時期の定番「3月9日」 友人の結婚式に送った曲という有名なエピソードがありますが、今や「卒業ソング」の定番ですね。

そしてもう1曲が「ビールとプリン」でした。(藤巻亮太は、「もう今(この歳)では、こんな歌詞は書けないなぁー」と言ってました。)

その平凡だが「愛すべき」ささいな幸せの一コマ

僕らはいつまでも些細な争いを出来るんだろうか

しかし、それは過ぎ去ります。

そして、それは「切なくも、大事な」青春の記憶となるのです。

〇ちなみに、仕事をサボってでも(実際はサボりませんが)行きたいライブは、(実現しそうもない)「レミオロメン」と(実現不可能な)「尾崎豊」です。

 

 

(ここより「本編」)

前回はFADの診療にMRIが有効であることを紹介しました。

世の中には「癌なのかどうか?という極めて誤った」MRIの使い方をしている医療機関も多いですが、ここではMRIの正しい役割に焦点を当てます。

 

(MRIの役割①)存在診断(寧ろ「存在していないことの」診断)

(前コラムでの)MRIでの使われ方は、「存在していないことを証明するため」に用いられています。

これが実に難しいのです。

有名な話ですが、「銀行を閉める際に、お金が1円単位まであっていないと、(1円のために)その建物中の大捜索となる」そうです。(銀行員談)

もしも1円が見つかれば「話は簡単」ですが、それが本当に「その建物に無い」ことを証明するのは容易ではありません。

もしも、あなたが若手銀行員だとしましょう。

若手『支店長、どうしても1円みつかりません。無いのではないでしょうか?』

支店長『本当に無いと言えるのか? トイレの床も剥がしてみたか?

そういうことです(?) 「無いことを無いと証明すること」は実に難しい。

 

 

私は(自分の)エコーに自信をもっていますが、それでも(検診でFADと指摘された以上)エコーだけで「無い」とするのは時に不適切、だから「MRIでも無かった」が必要となるのです。(毎回ではありませんが)

 

 

MRIの役割② 拡がり診断

(目的②というより)これがMRIの本当の役割となります。

case.1 )多発病巣

 

USでmain tumorからの拡がりを疑いましたが…

 

 

 

 

実際にMRIを撮影すると…

(赤丸で囲んだように)病変が多発していました。

 

 

 

 

 

 

『これは、全摘するしかありません。』

 

 

 

case. 2 )限局した病巣

 

このように、(MRIでも)限局していると安心して部分切除できます。