平昌 オリンピック 終わりましたね。
一気に東京五輪が近くなった気がしますね。
それにしても気になるのは「喫煙に対する東京のだらしなさ」
世界的に「受動喫煙」に対して厳しく規制されてきているのに、この体たらく!
「レストラン全面禁煙」にするなら… 今でしょ!
前回の続き…
3.サブタイプ
「再発症例12症例」の内訳
皆さんの中に根強く(?)ある「トリプルネガティブ(TN)悪者説?」が、どうなのか?
ルミナール(HER2陰性) 9症例
TN 1症例
HER2陽性 2症例
これをみると…
♯再発症例について…
決してTNとかHER2陽性で再発が多いわけではない事が見て取れます。
ルミナールタイプの割合が高いのは「もともと乳癌の7割以上はルミナールである(つまり母数が多い)」ことと、(ルミナールは大人しいので)「長期間のケモ継続」となりやすいという理由がありそうです。
「術後補助療法31症例」の内訳
ルミナール(HER2陰性) 7症例
TN 5症例
HER2陽性 19症例
♯術後補助療法について…
HER2陽性(の割合)が多いのは、(抗HER2療法が)1年間と長いから。ですね。
TCの3カ月と比べ(それだけで)4倍分となります。
「ステージⅣまたは、手術不能7症例」の内訳
ルミナール(HER2陰性) 2症例
TN 2症例
HER2陽性 2症例
不明 1症例
4.レジメン
所謂「術前術後レジメン(アンスラータキサン、TCを含む)」と「進行再発レジメン」に分けて考えなくてはなりません。
「術前術後レジメン」
EC-taxane (所謂アンスラータキサン) 8症例
TC 4症例
HER単独(H+P:6, TC+HER:5, EC⇒H+D:4)15症例
HER+PTX 1症例
HER+DTX (EC⇒H+D) 1症例
HER+TC 1症例
EC(EC⇒H+D) 1症例
♯サブタイプ別に分析します。
ルミナールタイプ(7症例)
ルミナールB TC 4症例
ルミナールA EC-taxane 3症例
○ルミナールAで抗癌剤する場合は、「リンパ節転移が多いから」という理由です。
抗癌剤が(Bに比べ)効きにくいであろうAでのレジメンはEC-taxaneです。
TN(5症例)
全てEC-taxaneです。
HER2陽性(19症例)
HER単独となっていた方が15/19と圧倒的に多かったですが、これを基のレジメンとすると、
♯術後抗HER2療法のレジメン
①ECx4⇒HER+DTXx4⇒HERx14 6症例
②TC+HERx4⇒HERx14 6症例
③wPTX+HERx12⇒HERx14 7症例
意外?にも当院で行っている3レジメンがほぼ均等となってます。
①が所謂スタンダードレジメンですが、「ステージを考慮」して選択しています。
②と③は「通院か? 副作用か?」が基準となります。
「進行再発レジメン」
EC 2症例
Bevacizumab-PTX 8症例
Eriblin 6症例
HER+pertuzumab+DTX 2症例
HER+pertuzumab+eriblin 1症例
♯ HER+pertuzumabレジメン(3症例)は非常に強力に効いてますし、
基本的に(HER2陰性で行う)bevacizumabやeriblinのレジメンも非常に強力です。
ここまでで当科での化学療法「2018年2月」のデータでした。
次回は、具体的な効果について数例紹介します。