すっかり秋めいてきましたね。
と、思っていたら昨日(日曜日)の東京は暑くて走っていると「まるで夏のように」汗をかきました。(その分ビールが上手いので、それはそれでいいのですが…)
皆さん。季節の変わり目に体調を壊さない様に気をつけてください。
大○病院での点滴「界面活性剤混入事件」
これは、衝撃ですね。
こんなことされたら、誰だって点滴されるのが怖くなります。
ちなみに「何故、点滴が怖いのか?」
例えば…
今回の界面活性剤、(点滴バックにどの位の量入れられたのか知りませんが)もしも、「同じ量を飲んだら」どうなると思いますか?
お腹を壊すかも知れませんが(それさえも無いかもしれません)「数cc程度」ならば致死となることはないと思います。(絶対に試してはいけません。)
牛乳
点滴に「数cc」混入すれば、間違いなく致死となります。
血液型不適合輸血
例えばA型の人がB型の人の血液を(誤って)輸血されれば、「その瞬間に」容体は急変して…(想像することさえ恐ろしい)
しかし、A型の人がB型の人の血液を誤って飲む(そんな機会はあまり?無いとは思いますが…)ことがあっても何も起こりません。
お解りでしょうか?
「口から入る」ことと「直接、血管内に入る」ことは『天と地ほども異なる』のです。(世にも恐ろしいアレルギー反応が瞬時におこるのです)
犯人は(勤務している看○士?とも言われていますが)、そのような「たった、この程度の量でこんな事が起こるのか?」と興味半分からストレス発散をしていた?のかもしれません。
それでは、「どうしたらいいのか?」
夜中のナースステーションは時に人気(ひとけ)がありません。
24時間監視するには「監視カメラ」でしょうか?
ナースステーションに監視カメラを設置したら…(看護師から猛反発が予想されます。緊張した現場で時に弛緩した姿をカメラに捉えられるのを快く思わないのは誰しも一緒です)
「監視社会」
最近、ニュースで犯罪事件の報道を見ていて気が付くのは、まさにコレです。
(昨今のカナダの事件でもそうですが)「街中に設置している」防犯カメラが犯人検挙の大きな力になっている事は疑う余地は無いと思います。
♯たぶん私が子供のころは防犯カメラは「銀行」くらいにしか無かったのではないか?
○犯罪捜査に街中の防犯カメラは有効
それは間違いありません。
暗い夜道なんかを(防犯カメラでいっぱいにして)『世の中の痴漢を撲滅してもらいたい』と考えているのは私だけではないでしょう。
○監視社会へのアンチテーゼ
ここでは、セキュリティポッドと呼ばれる監視装置が街中に設置され,通行人を24時間撮影、肉声や携帯電話の電波も傍受している。
その「行き過ぎた?」監視社会の犠牲となった主人公が「仲間との絆」でそれに対抗する話です。
本屋大賞も受賞した同作品が、私にとって伊坂幸太郎を初めて読んだ想い出の作品です。
○マンモトームで「肉芽をとことんまで削り倒したら、どうなのか?」
(前回の続きです)
Aさん。40代女性
今年4月(乳房の痛みと発赤で)発症。
近所のクリニックを受診
「乳輪下膿瘍」として抗生剤を投与され改善せず。
地元の大きな病院を紹介される。
そこで「切開、排膿」抗生剤投与。
なかなか改善しない状態が『数カ月も』続く。
一番大変なのは「Aさん」
こんな状態が続くのでは溜まったものではない。
ネット検索して『自分は肉芽腫性乳腺炎ではないか?』という疑問が湧く。
担当医に、そう言うも「肉芽腫性乳腺炎? 何それ? 自分は見た事がない。だから違うよ!」
もう話になりません。
Aさんは、(意を決して)紹介状を書いてもらい当院を受診したのです。
①初診時
かなり炎症の酷い状態でした。
そして、臨床像(皮膚所見)も画像所見(エコー所見)も「典型的な肉芽腫性乳腺炎」でした。
私の正直な感想
「あー。3つも病院に行ったのに、正しく診断されないなんて本当にかわいそうだ。 それにしても揃いも揃って、何で解らないかな―?」
私は確定診断をつけるために、そのまま「マンモトーム生検」施行しました。
2週間後、戻ってきた病理診断は、当然ながら「肉芽腫性乳腺炎」
と、ここまでは「いつものパターンと言えば、いつものパターン」ですが…
Aさんは(2週間前の、初診時から)「ステロイドは飲みたくない」との強い意志を持っていました。
取りあえず、(2週間前は病理診断がついていないわけですから)無理には勧めず、保留にしていたのです。
②2回目の診察(初診から2週間後)
私
「やはり、肉芽腫性乳腺炎でした。ステロイド始めましょう」
Aさん
「待ってください。前回(マンモトームで)削って貰ったら、凄くよくなりました。 痛みも随分楽です」
私
「マンモトームで(原因である)肉芽を、かなり削りましたからね。でも(手術で)完全に肉芽を摘出した訳ではないので、(このまま何もしなければ)必ず再燃しますよ。」
Aさん
「お願いがあるのです。 是非、今日もマンモトームして削ってください。前回も意外と痛く無かったから、良くなるのであれば是非マンモトームしてもらいたいのです。」
私
「えっ。」(絶句)
(気を取り直して)
「治療目的でのマンモトーム生検ですか。本来は適応外ですね。」
Aさん
「そこを何とか、お願いします。」
私
「解りました。 病変が2つあって、前回は肉芽腫性乳腺炎、そして今回は別の病変が本当に癌では無いのか確認目的ということにしておきましょう」
Aさん
「ありがとうございます。」
そして、再度マンモトーム施行(今回は治療目的ということで)広範囲に「削りに削り」ました。
Aさんは(慣れたのか)殆ど痛がる様子もありません。(きっと前医での切開排膿に比べればマシなのでしょう)
○かつては「手術」で治療した経験はありましたが、マンモトームで削ることで「実際にどの程度の効果があるのか?」
機会があれば、その経過を再度掲載します。