関東、梅雨明けしましたね。
土曜日暑かったですね。
炎天下のランニング
江戸川病院の土手、3時を過ぎてはいましたが「強烈な日差し」汗がどんどん出て、江戸川病院に着くころには干物のように干涸びていました。
東京に来て3度目の夏となりますが、暑さの強烈さが違います。
ただ、帽子をかぶったりして、それを避けることはしません。
何故なら…
私は高校まで新潟に住んでいましたので「日差しへの憧憬」が脳に刻まれているからです。
裏日本(言葉の響きが嫌ですね)ゆえに、「曇りが多く」常に「強烈な日差しに憧れつづけた」日々だったのです。
あー、暑い!(だけど、この強烈な日差しが心地よい)みたいな感じです。
日曜日も暑かったですね。
気持ちは解りますが…(暑いですから)
海辺でも無いのに、どうなんでしょうか。
「引き締まった体」の人もいましたが、「ぷよぷよ」の人も…
○肉芽腫性乳腺炎
この「今週のコラム」でも再三取り上げてきました。
私がこのコラムで取り上げる理由としては、とにかく「前医での診療」にあきれ果てるからです。
「21回目、22回目そして28回目」この中で28回目に紹介した方(東京での最初の肉芽腫性乳線炎の患者さんです)が7月、ついに「ステロイド終了」しました。
本当に心から「おめでとう」を言いたい。(お礼の品を頂きましたが、格別の思いです)
(前医での長く苦しい、無駄な診療から)2015.1月当院初診、ちょうど「1年半」かけました。(経験的に、ステロイドをゆっくり切らないと再燃しやすいことを知っているからです)
この機会に、当院(市川も含め)で肉芽腫性乳腺炎の患者さんを数えてみました。
何と11名もいらっしゃいました!
1つの病院で肉芽腫性乳腺炎の患者さんが10名を超えているなんて、日本中どこを探してもあり得ないことです。(これも乳がんプラザのお陰です。)
★特徴
1.年齢
年齢は40歳近辺に集中していることが特徴です。(35~41歳が9名、20歳代が2名)
2.前医での治療
殆どが前医で「乳癌を強く疑われた」経緯があります。(しかも進行癌といわれています)
そして、針生検をして「炎症性組織」と解ってからは、今度は一転して「長期間にわたって、抗生剤投与や複数回!の切開」をされることになります。
♯肉芽腫性乳腺炎は普通の乳腺炎(授乳期のうっ滞性乳腺炎や乳輪下乳腺炎)とは異なり、抗生物質も「外科的切開」も無効だから、(ステロイドで正しく治療しないかぎり)その無駄な治療が「永遠と繰り返される」ことになるのです。
そして、その(無駄な)傷跡が「悲痛な叫び」を感じさせます。
3.(当院での)治療
うち、8名はステロイド治療中であり(1名は祝、卒業)、2名は病変(肉芽)が小さく炎症も軽微のため「マンモトームで病変を十分に削っていることで」(ステロイド無しで)経過をみています。
4.エコー画像
① 症例1.35歳 女性
典型的な肉芽(ニョロニョロとした像)
炎症の強い時期には血流信号(カラー部分)が豊富となっている。
ニョロニョロした肉芽の特徴がある。
肉芽の特徴が似ている。
前医で執拗に切開され、連日洗浄処置が行われていた。
④に似ているが、「辺縁不正、血流豊富」にて前医では「急速増大する進行癌」と言われていた。
⑥ ⑤と同症例
この部分は、特に不整形であり、血流も豊富(炎症の強い時期)のため、「癌にしか見えない」像と言える。
これだけの患者さんが集まっているので、いずれはまとめて学会発表や論文投稿にすべきと考えています(患者さん達というよりも、無知な乳腺外科医たちに、啓蒙するために)
ただ、「癌や葉状腫瘍のように手術で摘出」するわけではないので「手術標本の病理がない」ことが気になるところです。
ただ、私はマンモトーム生検で(断片状ではありますが)意識して「かなりの組織量」を採取しているので、「病理像」としても検討できるかもしれません。
◎次回は、(本人からも許可をとったので)臨床経過や「エコー像」などを紹介したいと思います。