本日、QAを回答していて…(どの番号とは言いませんが…)
診療に経験は重要です。
術後TC療法中に、(docetaxelによる潜在的な肝障害により)腫瘍マーカーが見かけ上上昇することは、多くのTCを行っていると「多く」経験します。
その場合TC終了後、正常化してきます。
そのような経験に乏しい医師が、患者さんに「CA15-3の微妙な上昇が気になる。 CT撮影しましょう」
CTを撮影して異常なしで済めば無害と言えますが、ここで「PETを撮影し、もしも両方で異常が無くても、遠隔転移が疑われえるから、経口抗がん剤も行いましょう」
と、まで言ったとしたら…
その患者さんは「無用な心配、と遠隔転移の恐怖」無駄に曝されることになるのです。
ちょっと、怖い話ですよね?
★ 無論、例外的に「たまたま」CTで(CTを撮影しなくては解らないような)遠隔転移が「たまたま」見つかる可能性もゼロではありません。
まぁ、(確率的には賛成しませんが)CTを撮影するところまでは「ギリギリ」許せる範囲ですね。(それも、あくまでも「念のため」と言ってあげなくては患者さんが可哀想!)